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にわにさく
はなをみている

きょうもきれいに
さいていると
おもっている

はなも
わたしをみて
ひとがいきていると
おもっている

きょうもきれいに
いきてい ....
 
 
掌に海がある
水平線のむこうから
海賊船がやってくる
わたしから大切な記憶を盗み
それで得た金で
毎晩酒を飲み騒いでるのだ
わたしは海に飛びこみたいけれど
この体から出ること ....
 
 
秋の空に
突き刺さる
ほそい針金が
風に揺れている

揺れているのは
黄金色の穂
だけではない
帰り道なのだった

その角を曲がれば
たどり着くだろう
その家が
 ....
 
 
ため息が
カモメとなり
秋の空高く羽ばたいていく

ヒツジ雲のせなかで
羽を休めていると
ヒツジたちはみな
おなじどこかから
もうひとつのおなじどこかへ
歩いてきたことが ....
 
 
母の家までいくと
まだ幼い母が
家の前でひとり泣いていた

なにか悪さして
家に
入れてくれないのだと言う

私は扉をたたいた
悪いのは
この娘ではなく
私なのだと
 ....
 
 
真夜中
帰宅すると
家の前に車が停まっていた
父さんだ
と信じて
走っていくと
みじかくパッシングして
行ってしまった

あれが
父だとは思わない
もういないことは
 ....
豊島ケイトウさんの小川 葉さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小川 葉自由詩410-10-20
記憶の海- 小川 葉自由詩610-10-9
秋の思い出- 小川 葉自由詩810-9-27
偏西風- 小川 葉自由詩2*10-9-21
風の記憶- 小川 葉自由詩510-9-8
パッシング- 小川 葉自由詩610-8-28

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