浜町で地下鉄を降りたら
明治座を背にして
とっぷりと暮れた
甘酒横丁をまっつぐ歩く

人通りも疎らな通りを
吹き抜けていく北風が
飼い馴らしたはずのひとりぼっちを
カ ....
なかったことにしたい
そう思わなくなったころ
ほどよく塗り替えられた記憶は
薄くはがれおちてまた
空にちかづいた

夕暮れに探すものはなんだろう
とにかくひとりがしんどい

電車の中 ....
夢で逢いましょう
夢で逢いましょう

だだっ広い駒場グラウンドの
野球場とラグビー場を区分けしている並木道
両側を生け垣とランダムに生えている並木
生えているのは桜の古木
ごつごつとした ....
自由になろうとして
人を傷つけたから
償いとして
もっと自由に
なりたいと思う
男の心は
今の僕には
理解できない

理解とは時には
状況なんだ

自由になりたくて
歌うこと ....
ひととひとのきょりがある
わたしたちは
こどくであるために
そのきょりをちぢめたり
とおざけたりして
こどくをいじしてきた
てんたいをふくむ
しぜんげんしょうとして

こ ....
施設の中庭のベンチで
ゆっくり日向ぼっこする
老人達の独りが
突然立ち上がって何かを叫ぶ

こんな筈ではなかったと
こんな方向でなかったと
こんな場所に来るはずではなかった
こんな終わ ....
暖房もなく、寒いよるには、
ちいさくなって毛布にくるまるのです
毛布はやさしいです
朝の梵鐘の音が聞こえると
お腹も空いてくるのです
やさしい毛布から脱け出して
ずうずうしいエアコンのセカ ....
{引用=
少年は、真夜中に目が覚めて
自分がベッドでは
眠っていないことに気がついた
ベッドではなく、
床に寝そべって
眠っていたのだ

ゆっくりと
体を起こし
まなこをこすって
 ....
久しぶりにあったJは
北の都市に住んでいるものとばかり
思っていたが

意外
都内の桟橋に車を止めた

???
はて
この先は海だ

と フェリーのような
車一台の乗る
船が ....
{引用=
真夜中の森でひとり
花を散らす戸惑いのない指
(中心にある雌しべ)(囲むようにある雄しべ)
(覆う花弁)(支える萼)(茎)(光合成する葉)
すべてをばらばらに並べて
花のすべてを ....
{引用=
小さな籠の中からこちらを見やる
黒々としたきよらかな眼
欲しがる言葉も持たぬ
やわい毛糸玉のような身体を掬い上げ
背筋に鼻先を埋めれば
滴り落ちる真水で濡れそぼる羽
愛すること ....
碧い海に円く赤い太陽が輝き
青い空には白い波頭が遠望できる
赤い雲のたなびく先には
山の端が曖昧な稜線を見せて消えて行く
樹木は影しか形成せず
息づく季節はすでに過ぎてていた


闇 ....
ミロのビーナスは

両腕で僕を抱き締めようとして

両腕をきりおとされた

あの黄色い満月は

巨人が少しづつ月を食べて

そして初めて三日月になった

あの太陽は好きな人と目 ....
「鬼は外!福は内!」
節分になると そういう声も聴きます。

豆を蒔くのも 畑や庭に撒くぐらいのことでしたら
1年のうち1日ぐらいは と我慢もしてきました。
 
「福は内、鬼も内」と言う地 ....
19時20分
マンション前の市バスの停留所に
降りる

空を見上げた
青空!

ポツ ポツと瞬く
外灯の上に
灰色でも黒に近い青でもない
青空が広がっていた

夜の青空だ

 ....
あなたはあなただ
小さな町の
夜の路地を
うろつきまわる
寂しくって仕方がない
土の匂いを携えて
遠くの駅では
手持ち無沙汰で
違う国の言葉を
しゃべってた

あなたはあなただ
 ....
 
 
列車も停まらないような
ホームの一番端でひとり
ご飯を食べている
ちゃぶ台は誰かが置いていってくれた
多分、親切な人なのだと思う

納豆や根菜類の煮物など
好きなおかずを並べ ....
寂しかった日のように
ひと晩で降り積もった雪が
きれいな景色だけを水銀灯に貼り付ける
夜明けすら凍らせようと
港では恐ろしいものが渦巻いている
(賀露の蟹漁船は眠りにつくころ)
わたしを捕 ....
{引用=
両の手で耳を塞いで
押し寄せる血潮の波の
遥か遠くの音を聴いている

真夜中に

わたしはわたしの体が
排除しようとするものを
いつまできつく
抱き締めているのだろう
 ....
{引用=


私はもう目覚めていた



そこにはないもので

構成されているので

言葉を通り過ぎることが

できた

得体の知れない勲章を

与えられて

 ....
ベランダにでて月をケイタイで撮るひとがいる

月のしたで勉強を誓うひとがいる

試験は春ごろだろうか

どこにゆけば

安定した幸福を感じつづけられるのか


天体はまちに住んでいる

オリオンがから ....
箸置きに次元をかえて架ける橋 転がる二本の非常階段




きみの手のあやとりの糸たぐり寄せ真水に飛び込む指を絡めて




爪先もまなこも縦に尖らせて剥がす鍵盤しろいとこから
 ....
だきょう
だせい
どんづまり

1366×768ドットの檻の中で
ゆうゆうと座り込んだままの
気障な行分け文章

だみん
だつりょく
できそこない

TFTカラー液晶の眩い ....
悲しいような甘さ
だ液に含んだキャンディをひとつ
あなたにあげたい

人の吐く息の波に
飛ばされてここにいるから
空が見えない

ふるえたように電話をかけた
いつもあなたに
揮 ....
東京の東の場末の少し前

相撲とりと競馬狂い
ちょっと一杯ひっかけようと、
そぞろ歩きの錦糸町南口

客引きの中国人の女やら
街頭ライブの若い子やらが
ネオンの極彩色にまみれながら
 ....
薔薇は何処に行ったのだろう
もう何年も目にしていない
気が
するんだ

僕の住む街は
かつてバラの街を標ぼうしていた街の
隣にある

だからと言って
薔薇を植えた庭のある家が
そ ....
 「返事」


太陽に声をかけても
一向に返事は返ってこない
取り巻きの雲が
覆い隠して
自問自答の老木が揺れる


 「返事」

孤独な問いに
枝にぶら下が ....
「死刑」には
死刑たらしめる法と
死刑執行人
死刑場(およびその道具)
なにより死刑囚がいる

そのまえには判決
主体の認否を越えて客体の処断があり
主体は罪の罰が死刑となったことを
 ....
曲線
ゆるやかなR
なだらかなN

わたし
一番じゃなきゃいやなんです
一番で

愛が
ひとりに一つずつなら
夜が
不意に消費する

曲線
貴方のゆるみに
ゆびを添えて
 ....
光輝く朝の海 春の散りゆくサクラに
郷愁と隣り合わせの切なさ
それだけではつまらないと思った

楽しいことで埋め尽くして
悲しいことにも立ち向かって
光、影、春、夏、秋、冬、風、夢、眠りも ....
石川敬大さんのおすすめリスト(1132)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- nonya自由詩17*11-1-29
最寄駅- 朧月自由詩311-1-28
夢を見ましょう- ……とあ ...自由詩8*11-1-28
cage- 真島正人自由詩2*11-1-28
公民館- 小川 葉自由詩511-1-28
ベンチで- ……とあ ...自由詩9*11-1-26
新月- within自由詩7*11-1-26
少年は、そのベッドに他人が寝ているような気がした- 真島正人自由詩5*11-1-26
水中都市- 森の猫自由詩5*11-1-26
明け方のクオリア- 高梁サト ...自由詩10*11-1-25
きよらかなめ- 高梁サト ...自由詩7*11-1-24
ひかりのや- ……とあ ...自由詩14*11-1-24
世界の本当の真実- こめ自由詩1311-1-24
節分大空襲- 北大路京 ...自由詩11*11-1-24
夜の青空- 森の猫自由詩7*11-1-24
あなたはあなただ- 真島正人自由詩2*11-1-24
お代り- たもつ自由詩2011-1-23
冬の眷属- たりぽん ...自由詩711-1-23
泡の花- 高梁サト ...自由詩8*11-1-23
国境で- 真島正人自由詩4*11-1-23
天体の住むまちに- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...1111-1-23
非常事態- 佐藤真夏短歌6*11-1-23
3D- nonya自由詩12*11-1-22
推敲したら嘘が残る- かんな自由詩8*11-1-22
錦糸町マークⅡ- ……とあ ...自由詩11*11-1-22
薔薇は何処に行った- kauz ...自由詩8*11-1-21
返事- 乱太郎自由詩23*11-1-21
相関たちの剥奪および独楽のような孤独- 乾 加津 ...自由詩6*11-1-21
貴方の中にある直線- umineko自由詩6*11-1-21
明るい道には街灯を、暗い道には暗闇を- まきび自由詩111-1-20

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