遮光レンズ越しの
淡い背景が
拡散する持ち時間を
しばし彩る
グラデュエーション
緑色のかみ人形の林立に
研ぎ澄まされた
ペーパーナイフの
握り締めた刃先の赤
指の間の憂鬱な黒い ....
かつて、私の泣き声の
代わりに歌ってくれた小さな川
その横を闊歩する

今の私の泣き声は
私の子宮にうずまいているから
軽やかに
川縁を散歩することが
できる
水の流れる音
さらさ ....
ひがな一日
猫のように

ぼうっとして
まどろんでいる
あたし

たまぁに
さくさくと
動く

ふっと
感じる

脳のどこかで
きらっとひかる
何か

すると

 ....
 
 
今日買ったばかりの枕が
突然海になる
髪が濡れて痛む
航行中の大型の帆船が
三半規管を横断する
 
交番の裏側をパトロールしている
詐欺師だった父は
水を泳ぐことができな ....
泥が流れる
下流へと流れる
底へ溜まり 澱み始める
蒸留され さらに濃く深くなる

気づいたときには 頭まで埋まっていた
見上げると そこには澱みのない
 美しい水が溜まっていた

 ....
夜は水
流れて堕ちて底を這いずり回る
やがて 蒸発して 上流に戻り 朝となる

眠りと目覚めの境目に
流れ止まり 流れゆく
明日は夕べに 流れつく

山の様なビルの境目に
一瞬の永遠 ....
青空が恐い



とても綺麗で

大きな青空が




見てると


胸の中で


何か割れそうな気がして


怖い









 ....
今日から、ただ漠然とした言葉の羅列を書き連ねようと思ふ。
特に意味があるかどうかは、わからないけど、
そこから何か見つかるかも知れないと思い、書き記す。

      *

真昼ニ夜ノ夢ヲ ....
「じれったい!」と叫んでいた男の背中にすがりつこうとして
彼が必要としてたのは私じゃないことに気付く

う〜ん、淋しいかも

開けてはいけない扉を自らの意思で開けてしまったのだし
それが愛 ....
一日に一度は玄関を開けているだろう
仕事に向かうためだが
僕は薄汚れた透明な抜け殻を羽おり
「僕」の言葉を放り投げる

外に出れば
そこは樹木の生い茂る密林だ
昨日通ったはずの道は
 ....
直線的な飲み方をしたら
その酒は喉を焼いた
甘美な味わいの後の
ヒリヒリした後悔は
終電後の情事

一杯飲めば十分で
それ以上求める気はない
倦んだのでは無く
違う刺激に酔っている
 ....
酔いすぎたあとの朝の目覚めは
透明な悲しさ
霧の湖の水面に
さざなみがたち
底がゆれる
どこまでも沈めるようでいて
波間にただようしかない

ぼくの影はぼくの形から
女の長い髪が広が ....
{引用=

変わらずにやってくる
やわらかな朝に手をふれるのが嫌になった
億千の人の一人でいたかったのに、自分に
うそをつくのに疲れた


少女の箱はもうなにもなくなって
そこから  ....
遠いちいさな丘のうえで
初夏の梢が水草みたいに揺れていた
命あるもので揺れていないものは無かった
揺れながら皆まっすぐ天を指していた
ひとつとして同じ形の枝は無かった
ところどころ折れて歪ん ....
                101031



風の夜に
眠りこける
九官鳥を起こす
眠い眼で顔を上げ
朝が来たかと呟いた
風が無い日に
のんびりと
そよ風探して飛ぶのだと
 ....
 
 
やねのうえを
あめがあるいている

なかにはいりたくて
しかたがないのだ

しめわすれたまどから
なかをのぞいて

さんのあたりを
なみだでぬらして
 
 
 
 
あるひ
あるわかものがやってきて
わだいこを
たたきはじめた

かおはちちににていて
ははににている
わたしにもにてるけれど
おなじではない

わかものはなぜ
たたき ....
朝早く
女が僕の布団に潜り込んできて
いろんなことを言ったけど
消えちゃった
僕は彼女がなにを言っているのか
全くわからなかったけど
大切なことは要約ができないと
言っていたような気がす ....
たびたびおとずれる
手をのばさずにはいられない衝動と
どこかで燃えつきるはずの悠久の紳士が
消えずに残るわたしの瞼をゆきすぎていく
それはまるで
ひびきを吸いとる
木綿をまとった異国の旅人 ....
「こうなって あういてう」 指差す君
「こうなって あういてうぅ」 何回も
「へんな ロボットぉ」 僕に訴える
こうなって・・・
25年前の君の声が
僕がうなずくまでずっと



小 ....
栗をむきました
それだけで
私の友達のもみじの木が
さらさらと笑いました
私は今、手に抱えきれない程の
難題を抱えているというのに
栗をむくのに必死だったのです


ねえ、君と私
 ....
{引用=


……結局

そんなものはなかったのだと

あなたはため息をついた

底冷えのする10月

炎で焼かれたような歳月が朽ち果て

それが桟橋のように見えるとき

 ....
                       101028



写生する煙の
変わりようのない醜態から
デッサンする余裕のない状況を
忌避しながら
ガタガタと埃を巻き上げて
凸凹道 ....
紺青にけぶる空を薙ぐようによぎる、小型の戦闘機は燈色に燃える閃光をつれて。ゆっくりと浮き上がりはじめた海面に、硝煙にむせた妊婦たちが次々に溺れていく。あなたはやわらかな耳朶をふるわせて魚道を探す。冷た .... 僕はケータイで
ニルヴァーナの
「十七歳の娘の匂いにむんむんむらむら」
を聴いていた
そうしながら
いつの間にか
旦過市場の異次元に迷い込んでいた
魚屋で一匹の
真っ赤な
鯛が
「 ....
その食堂はうらぶれた路地裏にあったが、薄暗い路地にその食堂の入り口だけ煌々と灯りが点っていた。いつでも結婚式が行われている。食堂の食材は何処で調達したか、随分と脂分の多い肉と水ッ気のない葉野菜と萎びた .... {引用=
おぉ
黒い服に身を包み
大げさな声でぺちゃくちゃとしゃべり
鳥の血よりも鳥の
モモ肉を好み
トウガラシの種を庭に植えては
庭の土を更新
し続ける者よ
お前たちのあざ笑った
 ....
心細い夜は、

送信してみたり。
受信してみたり。

笑いかけてみたり。
冷たくしてみたり。

つきつめれば、全てがくだらなくて。

だから決して君に(或は、私に)辿り着いてはいけ ....
降り積もる雪の重みに
夜が
耐えきれず落ちていく
そうして彼女らは埋もれていくのだ

ひるがえった真夏の
影を踏んだあなたと
鳴くこともなく
死んでいった虫たち

 ....
テンションが上がってくると
ヂっとしていられなくなって
後先見ずに飛び出してしまう
僕のやんちゃな意識は

行き当たりばったりに
モノやヒトにぶつかって
喜怒哀楽を撒き散らしながら
僕の内側を言葉 ....
石川敬大さんのおすすめリスト(1132)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
老い- ……とあ ...自由詩11*10-11-3
川縁にて- ナカツカ ...自由詩9*10-11-3
もうひとりのあたし- 森の猫自由詩4*10-11-3
レシート- たもつ自由詩310-11-3
泥が流れる- 紀田柴昌自由詩1*10-11-3
夜は水- 紀田柴昌自由詩2*10-11-3
最近_気が付いた事- 自由詩5*10-11-2
現実ト夢ノ区別- 紀田柴昌自由詩1*10-11-2
ケーハクなひと- 恋月 ぴ ...自由詩23*10-11-1
玄関- 乱太郎自由詩11*10-11-1
Kiss_OF_Fire- ……とあ ...自由詩9*10-11-1
霧の顔- 殿岡秀秋自由詩510-11-1
「_マロニエ_」- 月乃助自由詩10*10-11-1
創書日和【揺】樹の記憶- 大村 浩 ...自由詩14*10-10-31
風の夜に- あおば自由詩7*10-10-31
- 小川 葉自由詩1210-10-31
和太鼓- 小川 葉自由詩310-10-30
でもそんなの朝の間だけのことさ- 真島正人自由詩5*10-10-30
まどろみ- 乾 加津 ...自由詩7*10-10-30
オレンジ色のスキー靴- 山人自由詩3*10-10-29
栗をむきました- ナカツカ ...自由詩11*10-10-29
あなたが求めたモノクロームの断絶- 真島正人自由詩4*10-10-29
写生- あおば自由詩7*10-10-28
Ending- yuko自由詩710-10-28
メシアはどこだ- 真山義一 ...自由詩2210-10-28
過食の典_ー多重腹食堂- ……とあ ...自由詩6*10-10-27
おぉ私の瞳を赦し給え- 真島正人自由詩5*10-10-27
私の(或は、君の)- ミケ自由詩4*10-10-26
G- yuko自由詩610-10-26
蛍光灯- nonya携帯写真+ ...9*10-10-26

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