ルクトさんの住む家
から見える
パッチワーク的な畑
風が吹いている
鳥も二、三羽

屋根は赤い色
瞳は茶色
たまにやっている
散歩など

太陽がどちらへ沈むか
月がどこからひょ ....
君は
ひとつぶ

哀しみを
螺旋構造に宿したまま
この世に零れ落ちてしまった
ひとつぶ

君は
ひとつぶ

喜びの
光にくすぐられて発芽し
言の葉の二葉を広げてしまった
ひ ....
桜の枝に盛られた雪の間から
青空が広がった
青空が

憎む人の指先をかわしながら
ささくれる胸の先に
息も潰れてしまうとき

桜を彩る雪の温度に額を向けて
小さく ごく小さく
泣く ....
八重桜
いくえにも重なって
淡い桃をたわわに逢せる
遠野の空の水と蒼
流れ流され血の紅滲む

それでもサクラは咲くのです

山桜
ひっそりと佇む
誰も知らない名前すら
無から生ま ....
きれぎれにひびく
朝のアリスたちの
黄色い声
春のおとずれの
こましゃくれた祝祭

空、あおいね
雲、とんでいった
飛行機も、たくさんとんでいった
海、ないでいたのに

大きく吸 ....
星の群れのつながりをちいさく真似て
思いをつらねる青い花たち
生ぬるく雨がふるたびに
ふくらんでいく
胸いっぱいに
いとしい
かなしい

思い出を捨てにきた旅路で
思い出をいくつもひ ....
花は沈まない
花は浮かんだままである

花は沈まない
花は届かない
界面を貫いて
進むことなく
ただ
漂っているだけなのである

花は沈まない
花は届かない
花は漂っているだけ ....
なみだは
にんげんのつくることのできる
一ばん小さな海です

青森県で生まれた詩人の
寺山修司が書いた一ばん短い抒情詩

・・・

瓦礫の道に立ちつくす
ひとびとの涙が止まらな ....
  はつかねずみ


きみの美しい視線が
ぼくの背に注がれていた時
ぼくはオールをこいで
春は
緑のビーズをこぼしたみたいに
あちこちで転がり跳ね回って

きみ
きみの手の中で飼 ....
{画像=080726153050.jpg}


君は背比べをしたことがある?
一度は家の柱に背中を付けて、
頭の高さのところに傷をつけた思い出があるよね。
高い人、低い人、色々だと思うけど ....
{引用=
ゆるい傾斜を登ってゆく
幸せそうにショッピングバッグを抱えた女にとって
街が壊れたよるを窓から眺め
水晶の破片が星のようにきれいね、と
うたうことだって可能なのだろうか
その美し ....
跡形もなく過ぎ去った過去は
過去の栄光ではなく日常のホームドラマで
思いやりのある家族とお節介な隣人
歴史好きの親父とミーハーな娘
東京に行きたくて
髪の毛を染めたキャサリン
着ている ....
透明な絵本を
じっと見ている子供がいて
クレヨンを持って
かがやいた笑顔をみせる
 (これは何色なの?
としきりに尋ねてくるので
答えに困って
好きな色で塗ってごらんと
うなず ....
すこしでも 勾配のある坂は
極端に あなたの足は遅くなる
だからわたしは すこしの斜度の上り坂で 
こころが どこかに 泳ぎだす

うっかりすると 勾配がつづきすぎていて
極端に ....
{画像=110315220914.jpg}


*


黒い身体をください。

身体に暗い闇を纏い、
心を閉ざし目を瞑るのです。
黄色い帯を体中に塗ってください。
真っ赤な星をそ ....
叔父がつくってくれた
平べったい玉子焼きをたべてから
小学校にでかける前に
ぼくは儀式をはじめる

父と母がまだ寝ている四畳半の寝室をすこしあけて
二人の寝姿を視野におさめる
それから目 ....
青空ってさ
手の届きそうもない遠くにあるから
青空と言うのかな




何ができるのか考えてみる
誰かが
とかじゃなくて

わたし自身でできることを考えてみる



 ....
小さなものたちが
それぞれに
自らの場所で躓いている
その中に僕も君もいて
むすうの僕と君が
それぞれに
自らの小さく見える
けれどもほんとうはもっと大きい場所で
同じように躓いている ....
魚たちは
丘に打ち上げられ
濁った空気を吸っている
けものも
けだものも
身を潜めて眠っている
鳥たちはどこか遠く
姿を見せない

灯りのない街を
明るい部屋で夢想する
シ ....
ていでんのよる
きみとみていた

あのよぞらを
わすれない

ほしでみたされていく
あのよぞらを

いきのびて
みていたよるを





せいぎのみかたは ....
{引用=
そこにいないということで
目隠しをして
だけれども
部屋の片隅に
座っているおとこ
夜が
真空管のラジオから
トラッドフォークを
紡ぎだし
おとこの耳を
慰める

 ....
誰か教えて
声にならないその向こう側で
両極端の明日がこちらを見ては
じっと佇んでいる


何が正しくて
何が間違っているのか
見つかるはずもない不毛な問い
なのに


いきたい
いけない
秘められた ....
                110308



アナクロを恐れるなかれと
バーチャルな空間に躍り出たのが
隠れて正義の味方をする憎々しいヒールのプロレスラー
効果ありと審判員
一本 ....
{引用=晴れやかな正午に
土砂降りの深夜に
ショーウィンドウ越しにわたしの海辺に寄って
砂浜で輝く貝殻を拾う
追い越して先回りする足取り
空瓶がひとつずつ埋まっていくたびに
はばたきの向こ ....
{画像=080420115727.jpg}

*

夢を見ていたんだ。
そろそろ目を覚まして
朝の支度を始めたらどうだい。

*

どこかで子どもを叱る母親の声がする。

*
 ....
 歩き始めの段階、道は同じ眺めのため選択間違いはよくあるのですが、間違いだと気づいても引き返す勇気がないため、どんどん先へ行ってますます道に迷ってしまうことがあります。特に最初選択した道が平坦で歩きや ....                   
             男は単純にうそをつく
             あなたは人にうそをつかないため
             自分にうそをついてしまう ....
雲ひとつなかった

青い空に

裸の木々の先端たちが

根のようにのびていた


空を吸って根を地球にのばしてゆく

地球という孤島に、空という孤独に、


雲ひとつなかっ ....
どこまでも続こうとする坂道
喘ぎながら

繰り返される独り言のような呪文
聞きながら

やみくもにしがみついたあなたの背中
眠ったふりしながら

安いおしろいに混じった汗の匂い
嗅 ....
それは突然舞い降りてきた
何の前触れもなく歌もなく
楽しさの全てを食い尽くすため、
僕の身体に入り込んだ。
それは少しの疼痛で
全て揃った腰のパーツの
どこかにスーッと入り込み
きっとど ....
石川敬大さんのおすすめリスト(1132)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ルクトさん- ふるる自由詩10*11-3-21
ひとつぶ- nonya自由詩14*11-3-21
救世- オイタル自由詩2*11-3-20
それでもサクラは咲くのです- 西日 茜自由詩6*11-3-20
3月の即興- 橘あまね自由詩611-3-20
さんがつ- 橘あまね自由詩711-3-20
真似事- 北村 守 ...自由詩211-3-20
涙の海- yo-yo自由詩8*11-3-20
はつかねずみ- ふるる自由詩8*11-3-20
背比べ_/_柱の想い出- beebee自由詩4*11-3-19
何も特別なことなど起こらなかったように- 高梁サト ...自由詩911-3-19
DESOLATION_ROW(廃墟の街角)- ……とあ ...自由詩8*11-3-18
透明な絵本- かんな自由詩33*11-3-16
鳥の二足歩行- るるりら自由詩7*11-3-16
実証するもの_/_伝えたい想い- beebee自由詩711-3-15
視界を選ぶ- 殿岡秀秋自由詩511-3-15
たいせつなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*11-3-14
小さな君への挨拶- 岡部淳太 ...自由詩17*11-3-14
しなやかに朝を迎えたい- いとう自由詩2311-3-14
余震- 小川 葉自由詩1211-3-13
そこにいないということで、存在をしてる- 真島正人自由詩1011-3-10
狭間- AquArium携帯写真+ ...511-3-10
空樹- あおば自由詩3*11-3-8
シンクロニティ- 高梁サト ...自由詩1211-3-7
朝に想うこと_/_トーストと目玉焼きの関係- beebee自由詩6*11-3-6
目的_ー道6ー- ……とあ ...自由詩7*11-3-6
うそをつけない_あなたに- 鵜飼千代 ...自由詩17*11-3-6
地球という孤島、空という孤独- 吉岡ペペ ...自由詩1211-3-5
柔らかな化石- nonya自由詩15*11-3-5
ぎっくり腰- ……とあ ...自由詩8*11-3-3

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