すべてのおすすめ
“朝は優しく起こしてください”
というのは
寝汚い死神のきまり文句です



名付け親の死神は寝起きが最悪です
五個の目覚ましなど死神の眠りの前では無力なので
死神を全力で蹴り起こすこ ....
雪崩れた跡もある谷すじを登って行くのだ

川には鹿の死体が、森の一部のようにあった
猪の足跡と鹿のフンのおちる雪のうえには道がない
つかまりどころもないような急な雪の斜面に
張り付くように足 ....
短髪の
ジュニアハイスクール・ガールは また

てくてくと日没を切り拓いてゆく
タフでクールなハードボイルド・ウーマンでもある。


車道を挟み
並んで歩く。
光の点の物語
夜の喪に立つ蒼い{ルビ蝋柱=ろうちゅう}
けものの笑みが途切れ途切れる
風が廃駅を削いでいく
茶のひろがりの終わるところに
金にかがやく草で編まれた
 ....
“電車に乗る時は”
“なるべく人の多い車両にのりなさい”
“蒼い電車に出会ってはいけませんよ”



口うるさく喚く死神を後に
私はドアを閉めました


名付け親の死神は時々どうし ....
叶いっこないと言いきかされて育った期待が破れんばかりの心臓をおさえつけ
明滅する。おまえなんかいないほうがいいのだと言い聞かせて育てた期待が、
かじりつこうとしている一〇〇〇円ばかりの分け ....
おおきなへびは
たいくつそうかな
なんとなく
そんなきがする

でも 
ふと おもいついて
スゴイコトするかもしれない
なんとなく
そんなきがする
名鉄の名物は
流電モハ52の
流れをくんだ
デハ3400系

きたもんだ
そんなもの
どこにいる
ここにいる
広見線の可児駅の近くに居るんだよ
ナマズみたいに大人しく
居るか居 ....
きつねの面の皮をはぐと
彼女の顔はしみったれて
ぼんようになった

赤ら顔の飲兵衛で
ざるのように酒を浴びた
あるいはサルだったのかもしれぬ

きつねの面にだまされて
ひとめでほれた ....
   





ひとつ月を見ない。

最後に彼月を見たのは、
四つ前の七日双月であった。




双月。

ひとつ月と、
ふたつ月は、
兄弟月である。

大変 ....
“夜に抱きしめられてはいけませんよ”
というのは
死神の口癖です


死神は
私の名付け親です

両親を無くした今
一緒にくらしています
命にかかわる問題以外は
かなりアバウトな ....
 1

月に憑かれたピエロが
ぼくにずっとささやきかけていた
ぼくは我にかえった どうして
こんな遠くまで来てしまったのだろう


 2

満月に
子供のオバケがひとり
さ ....
君が 死んだら
僕は 死を 沢山 生むだろう

あの日 泣きながら
僕に 自殺を 迫った
君の この世で 一番 醜い顔

ニューヨークでも
ハノイでも
どっかの 町でも

君は  ....
行方もない風たちを
帆にはらませて
もう帰らない船の
船笛の消えていく先
短い呪文
アストロラーべ

二人の旅路を
羊皮紙に書き出しても
深海の底に
沈む姿があって
透明な海藻に ....
私は悪い奴です
悪い奴はただ一人で悪い奴です
悪い奴はいつも自分だけが悪いのです
他の悪い奴のことをとやかく言うつもりはありません
「俺も悪いがあいつも悪い」だなんて言う奴は
悪い奴の風上に ....
薄馬鹿下朗だっきゃ工場さ勤めで長げくて、数年前から屠殺係についでらっきゃさ。
レバー上げれば格子さ固定されでら豚運ばれで、
レバー下げれば豚の首っこ飛ぶ。
一日中椅子さ座ってさ。

塗装し直 ....
白線の内側におさがりください
融けかかった身体が通過して行きます
主成分は耳とし耳けるもの
声のいくつか
危険ではありませんが
触れると昔を思い出して
いささかに寂しい
窓とし窓 ....
手招いてもついていかんようにしなあかん
という声が聞こえてからも
何もいえんような顔しいやと
父が言う

瀬戸内海はどこにあるんやと母が言えば
そこにあるやろと父の声
生まれたんやでと私 ....
ぐはぐははひとじゃなかった

でもはぐはぐしちゃった

だってあったかいもん

ぐはぐはは「ぐはっぐはっ」よろこんでた

ぐはぐはいうからぐはぐはなんだよ

それってわかりやすい
 ....
緑田が消えたのはゴロウダのたんぼのほうからだった
風は扉を開け閉めするのにいそがしいテーマのバラは最高のしじまに身をひそめている藪の
恋を切って切ってカタストロフの芝煮えたつバタンバタンと声ばかり ....
母を生む私は
言葉足らずであるけれど
父の死後つまらないことを言うようになった

海が蒼いだとか
空を飛びたいだとか
彼が好きや
道端をずっと見ていたり

など

死ぬまでにした ....
正月に日本酒を飲みながら詩を書いていたら
火曜日に詩を教えているキムからskymailがきた


「幹さんやばいっす、オレ犯罪犯しちゃいそうです」
『ちゃんと詳しく説明してミソ』
「ちんこ ....
漢字そっくりの 本の「虫」の
大群に追われる 夢からさめた
またべつの ページのなかだった
すべてが言葉で できていても
死ぬときは死ぬので 気をつけよう
小さくと言えば
桜ではないと笑う

青色の空で
泳ぎ切り
何色かと悲しむ

季節は今かと掴んでみても
するりと抜けて影を作る

歩くと
道にあったゆりで

走ると
墓にあっ ....
降り積もるものだ 
わたしたちは更新されていく 
みえているものがあきらかにぬりかえられていく色に
毎秒ごとに降り積もるものに 
くちびるを噛みながら凍り付いた湖の上をショートカットする
ト ....
その日
チカテツが「おかわり」と言ったので
駅員さんはバケツいっぱいの鬱憤をチカテツに与えた
そうやって今日が特別だってことを体に教える
チカテツは震えながらそれを
お腹いっぱい食べた

 ....
・手頃な袋に「胃袋」と名前をつけてみる。

・「浮遊」という生物に鎖をつなげて飼い主になってみる

・愛猫のあくびの回数を数えるためだけの一日をつくっておく

・友人に会う時の挨拶を「によ ....
だぁれかさんが
だぁれかさんと
歩いていった
獣道
腕を切られて
足打たれ
腕を切られて
頬ぶたれ

だぁれかさんが
だぁれかさんと
仲良く並んだ
大岩に
腰掛け
ほおばる ....
  

もう自分の場所に
やすらぎがあるので
という理由で
前に進むことを停めた友へ


アガー整骨院は
久茂地交差点の近くにある
それは痛いという意味なので
痛くなったらおいで ....
猫 が 
しゃなり、しゃなり、ゆら〜ん
微妙にコケそうな 
ブロック塀に ぶら〜ん
こ、こっち見んな!流し目で
寒いだろうし降りてくりゃあいいのに

去年の春に裏の物置で
にゃあにゃあ ....
佐々宝砂さんの自由詩おすすめリスト(596)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
死神と私_−朝の卵−- 蒸発王自由詩10*06-2-9
川には鹿の死体が森の一部のようにあった- 服部聖一自由詩1*06-2-9
バレンタイン・デー- 吉岡孝次自由詩206-2-8
水獣域- 木立 悟自由詩606-2-8
死神と私_−蒼い電車−- 蒸発王自由詩11*06-2-7
おけら街道- 田代深子自由詩6*06-2-5
おおきなへびについて- 日朗歩野自由詩406-2-5
南セントレア市- あおば自由詩3*06-2-4
化けの皮をはぐ- 入谷理自由詩106-2-4
「_双月譚。_」- PULL.自由詩8*06-2-2
死神と私_−夜の腕−- 蒸発王自由詩11*06-2-1
月に狂う- 角田寿星自由詩7+*06-1-30
吉宮圭一君(享年25歳)へささげる詩- 奥津 強自由詩8+*06-1-30
とりたちの星座盤をまわして- たりぽん ...自由詩14*06-1-28
わるいやつら- 新守山ダ ...自由詩506-1-28
アルビノのウスバカゲロウ- 人間自由詩906-1-27
わわく_ろらん- たもつ自由詩15*06-1-25
楽せんさんばい進勇勇右往左往と倒錯人々をずい- 当麻完二自由詩106-1-24
ぐはぐはをはぐはぐ- ふるる自由詩14*06-1-23
バーバ子、田園生活になみだをひく- バーバ子自由詩106-1-23
_- 当麻完二自由詩206-1-22
金(キム)- 馬野ミキ自由詩90+*06-1-22
そろもん(読書の話)- みつべえ自由詩206-1-21
ゆり- 当麻完二自由詩206-1-20
雪眠る- モリマサ ...自由詩9*06-1-18
チカテツの日- ---自由詩806-1-18
賢クナラナイ頭ノ使ヒ方(其ノ三)- ななひと自由詩406-1-14
渓流行- 北村 守 ...自由詩306-1-13
連音/ほうげんふだ- AB(な ...自由詩806-1-12
物置で生まれたネコ- 阿麻自由詩11*06-1-10

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