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その駅のトイレには
便所童が住んでいる

とても疲れて寂しい夜
わたしは酔っ払って
その駅のトイレに寄る

3つある個室の真ん中に入ると
そのうち
両脇から
声が聞こえてくる

 ....
かなしい夏 ?


夏の首すじが
眩しい

何もすることのない午後

空気さえ発光している

しなやかな夏のゆびさきが
飽きもせずあやとりしてる

夏はあの木立のてっぺんあた ....
じいさんが
あの世へいってからずっと
8ミリを回すと
青鬼が映る
8ミリを映写し
妻や子供との暗い部屋で
(僕だけが斜め下におり)
青鬼を見る
木や鳥居の影などに
七五三だというのに ....
新しい惑星に
私はなりたい
あなたの

楕円軌道で追いかけて

あなたの日常を
照らすこともない

私は
小さな氷のかけら
それでも

見つめる
くらいはいいだろう

 ....
ふりつもる夜の殻が
ふみしめるたび
かわいた音を立てて
砕ける
名前を思い出せない花の香りが
密度を増した湿度となって呼吸を
奪う
夜の果てにたどりつく
手っ取り早い方法は
眠りなの ....
夏の暑さがまっすぐに降り注いでくる。この
暑苦しさの中ですべてを腐敗させて、振り返
ることのない心を育ててゆく。流れる汗の臭
いとともに、空気が汚れてゆく。この世の混
沌を測るものがないのなら ....
何キロ四方の石盤の上に
100年に一度、天女がおりてきて
舞を舞う
ふわりと衣が石盤にふれる
くり返し
くり返し
気の遠くなるほどくり返すと
ほんの少し石盤はうすくなり
やがては、すり ....
私の無邪気なからかいによって
貴方の心が美しく奇麗になって行くのが好きなだけだ
私は生活などは求めてはいない!

生活を要求した途端に貴方は醜くなるだろう
何故なら私がそうするように ....
オニヤンマは、
空の道をもっていて
すうっと、
夏の光の騒がしいすき間を
無邪気な笑みで通りぬけていく。

この間、
{ルビ明日=あした}の出来事を
うすく
ニンマリ
なんて笑うの ....
昔男を取り合った女はわたしと正反対で
なんでまたそんなことになったのか覚えていない
わたしは余裕で調子こいてたから彼女を敵とみなしていなかったが
わたしがいろんなことに忙しく男をほったらかしてい ....
第一章 権利

 君をみたす酸素分子はさだめられた方角を見失うとき、霧となる。池のおもてで朝日が砕かれてゆくのを、君は燃える指でなぞる。どこまでが記憶なのだろうかと、問うこともしない。背後にあいた ....
きれいにいきること
ゆめをひきつけること
赤い靴とおどりつづけること


 と
  こ
   と
    こ
     と・
       ・
        ・
      ....
一から十まで音読している子供たちの学習を邪魔してはいけない。子供たちは覚えようとしている。窓枠から、開いている窓枠から手が伸びて、白い手が、絞め殺した数字をひとつひとつ放していく。楽しいおしゃべり。子 .... どーむろとるみねろ

道案内というわけではないですが
うろうろと歩くあなた方に
ひとことよけいなことを伝えましょう。

この町には
いくつかの「ろ」が
あります

少なくとも
水 ....
ひどく目立たない黄色のレンガ道を行くと
夏休みの少し手前に古い送電鉄塔が見える
陽炎虫が大発生した年の真夏のある日
一人の男の子がその鉄塔の下で感電死した
鉄塔からぶら下がっている電線に触れた ....
月のきれいな夜に友達に言った
そんなポンコツスクーターじゃ
どうがんばっても月には行けない
じゃあ見てろ、と友達は言うと
アクセルを一ひねりして
鳥海山をジャンプ台にして
飛んでいってしま ....
夏にすきな言葉は




清涼飲料水




です。




それは
レモンをしぼった透明のサイダーで


汗をかいたグラスは 商店街の福引の。



扇 ....
「メタン・ショック」

  世界の
  メタンガスの1割は
  牛のげっぷで出来ている

  君が泣いたら
  二酸化炭素は
  アサガオを揺らすだろうか

  ボ ....
都会にしては日系ばかりだ
スタジオ・ワークにしかないのか
一つには偏光する楽色
世紀末にだってまだ時間はあるし


  ベテラン、にも季語
  「八月」
  あるいは
  「宿命」
 ....
 あなたは、荒れ狂った、広大な砂地に足を埋めて、飛ばされないように、大時化で、ドロドロとした朝の、ドロドロとした波に打たれて、気絶する、泥土の景色のようだと、あなたは言うから、ねえ、あなたは帰 .... ヒロシマを忘れるな、と
私はうたわない

ナガサキを思い出せ、と
私はうたわない

アウシュビッツに吹いた風を
私はうたわない

東京のくらい空の波を
私はうたわない

私がう ....
真っ白な

窓の画用紙に

指でなぞった・・・三文字





あ。小さな雨の子消さないで!

けすとあの人が遠くなってしまうから
荒木さんが
すっぽんが獲れたから
食べにおいでよ
と言うから
友達誘って
焼酎抱えて
出かけていった

すっぽんは
みごとに捌かれ
くつくつと
鍋の中でうまそうなすき焼き風味で
 ....
俺とお前は同じ黄色で
できたら
緑色に生まれたかった
と言ったのは
ギター片手に歌う兄さん
そうだね
俺はからだぢゅう毛に覆われて
いてもよかった
そして日長毛繕いをして
過ごして
 ....
うすい月が窓までおりてきて
わたしの絶望を笑うのだった
からっぽになったところで出発だ
ほんとうの旅は いまからはじまる
なんて こともなげに言うのだった
腕から生える腕
腕から生え他の腕に潜る腕
すべて腕
てのひらの無い腕
てのひらだらけの腕
今日の天気は腕ときどき腕
ところによりにわか腕
という天気図を指し示す腕
腕そば一丁、腕大 ....
  チョコレート

チョコレートの包みを
あけたのは
退屈なカエルが
土の中から這い出て
鳴いたから


  スカーフ

ほめたら{ルビ白髪=しらが}まじりの
老婆がくれた
 ....
闇の中で 
 光る私を

  あなたは
   見ないで

小さく 
 尖って

  咲くか ら

口を覆い
 潜む私を

  あなたは
   見ないで

声に
 あ ....
潮風に混じる、うっすらとした腐肉の臭いが
たなびいて
夏休みは 濃く淡く、

かがやいてゆく。
夏のことをよく知っている人がいて
その人は
例えば緑の葉っぱを重ねたような人で
ときどき
鮮やかな花を咲かせていたりする

ただ画家がその人の絵を
描こうとするとき
その人は
たちま ....
佐々宝砂さんの自由詩おすすめリスト(596)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
便所童- チアーヌ自由詩1205-7-31
かなしい夏- 塔野夏子自由詩20*05-7-31
青鬼- コモ谷自由詩905-7-31
新しい惑星- umineko自由詩8*05-7-30
星のうまれるところ- 汐見ハル自由詩1505-7-30
棒読みの歌- 岡部淳太 ...自由詩10*05-7-29
- 服部聖一自由詩205-7-29
青い悪夢の狭間に細くつたう月光の、夜- 汰介自由詩2*05-7-29
、ゆく未練- こしごえ自由詩5*05-7-29
新築祝いを送るよ- チアーヌ自由詩705-7-29
法学- 葉leaf自由詩19*05-7-28
*花を抱いて*- かおる自由詩12*05-7-27
いたいけな子供たち- 黒川排除 ...自由詩305-7-27
どーむろとるみねろ- うめバア自由詩505-7-26
しっぽのある鉄塔- クリ自由詩14*05-7-23
月とスクーター- haniwa自由詩12*05-7-22
からんからん- コトリ自由詩13*05-7-21
空想科学風物詩(1)- umineko自由詩7*05-7-21
工房通い- 吉岡孝次自由詩105-7-20
しろい_いきつぎ- 嘉村奈緒自由詩1605-7-20
メロディ- umineko自由詩8*05-7-19
窓の文字- 淀君自由詩4*05-7-18
夏にすっぽん- 草野大悟自由詩12*05-7-17
言葉の後/音の手前- 太郎冠者自由詩3*05-7-15
そろもん(月夜の話)- みつべえ自由詩1505-7-14
すべて腕- たもつ自由詩1905-7-14
冬眠- こしごえ自由詩15*05-7-12
ルシフェリン- umineko自由詩5*05-7-11
いつかは貝塚- 吉岡孝次自由詩105-7-11
夏男- tonpekep自由詩21*05-7-5

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