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「白梅のポップコーンと咲きにけり」
などと 思わずつぶやいてしまう ....
「鳥」から
空が物憂げに広がっているので
鳥は努めて Coquettish に振舞う
誰に見せるともなく
見ることもない
瞳はすべてを線描きにしてしまうので
空はさらに大きく ....
僕にはいつもかぶさっているから
雨がやんだ後 手に持った刀に
灯を点せたとしてもうたぐっている
バスの中で
テニスコートが校舎の影に隠れるのを
通り過ぎる間 ずっと嫌だったから
ラインだけ ....
古タオルに黒マジックで
ぞ う き ん と書いた
ぞ う き ん
なので反対側の端っこには
き り ん き ん と書いてみた
き り ん き ん
家人に見せると
きりんきん では ....
目を開けるのが遅すぎたんだ
それが嘘だと思えるまでたっぷり
10数えてみたんだ
薄暗い街に残されたのは
やはり僕だけだった
目を閉じるのが遅すぎたんだ
君が誰かと一緒に隠れようと
....
□『時ヲ、計ル』Inspire
エウレカ!エウレカ!
僕こそ、
時計だ。
□『時ヲ、計ル』 Again
時ヲ、計ル
....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く
私の心の傾きが
そのまま しおりになっている
詩は住所不定だ
言葉の国に地図はない
だから
この道は
いそぐことのない道なのだ
生きてゆくことは
道化師になることだ
永遠に夢みる
道化師に------
だから ....
半身透明のガラス窓の向こうで視界が勝手に傾いて
電気スタンドを次々を倒して
薬瓶の入ったポケットから取り出した丸い地球の
模様を虫眼鏡で確かめていきます
立ち上がった椅子の前でテレビの ....
ひとりぼっちの王様がいて
ひとりぼっちの王国を支配していました
ひとりぼっちのテーブルで
ひとり占いをしました
ひとりぼっちの道化師をみつけて
ひとり芝居をさせようか
ひとりぼっちの音楽家 ....
いつものとおりだと
泣いてしまうので
美味しいお菓子の作り方で
カレーを作る
古い写真
同じ年の子供たちが
いっせいにポーズをとって
こちらを見ている
覗き返す
私と
唯一
目が合わなかった
十歳の私
偏屈な子供
いつもみんなが
ガラスの向こうにいるよ ....
ワイパーを身体につけたんだよ
ネジでさ、おへその穴に固定してね
勤続十五周年だもの
いろいろな人が去っていったもの
自分へのせめてものご褒美だもの
憧れていたんだ、ワイパーのある ....
記憶の中の森で
一羽の鳥が巣立ちする
遙かな大陸に向かって
記憶の中の街で
柔らかい雨が舗道を濡らす
恋人たちを祝福して
あの火曜日の朝
私たちの街は一瞬で崩れ去った
あの日か ....
ひとつ物音が消えてなくなれば
かき消されていた音が聞こえてきます
テレビを消してみましょうか
ちょうど今頃は庭先から
みなさんがよく知ってるものや
そうではない虫の音も聞こえてきます
....
砂漠へ行きます
では
私の写真ではなく
水を持っていってください水を
これからは いえ昔から
これからも
私たちは ひとりです
むこうは暑いそうなので
手に汗をかいて
指輪を ....
支那世からぬ昔話や
明日ん歩みそおりい
笑てぃ歩みそおりい んち
事実ぬ辛さや事実ぬ涙や
美らさぬ物ん裏んかい
美らさぬ ....
Molly、
君の
、を
想えば
濡れるつめたい
瓜。
十二月の
みず、水
みず、水、瓜 みずうり
ミズーリ
みずうみ。
Mol ....
1/7
となり町まで歩いていく。
交差点で人がオートバイに跳ねられるのを見かける。
スローモーションで再生はされなかった。
帰りは地下鉄に乗った。
人がオートバイに跳ねられるのは ....
油まみれの 谷やんは
朝からネジ切り 夕までネジ切り
グリス塗り塗り ハンドルと
ダイヤルゲージ 光る眼差し
油まみれの 谷やんの
屋根に煙突 雲に飛行機
お稲荷さんも 耳たたむ ....
母さん、
ほら、春の風が吹いて
そろそろ僕も
行こうかと思います
春の風は早足で駆け抜け
いつも、僕は一人残されてしまうから
風のすべてが海の向こうに渡る前に
そろそろ行 ....
フィルモアSt.
ジャパンタウン もっと南の
パブ
3バック
ウィスキー・ソーダ
オーダー ラストで
カウンター
ひとり 黒人
ひとさしゆびを たてて
みけんに
ち ....
Better half なのかどうか
糸瓜料理は
ちょっと手間をかけると
ポチャポチャと
自らの汁にスポンジのように
漂いだす
美味いから食べてみろ
など ....
Ciao Totti!
チャオ、トッティ!
木目の、ピノキオ
君は何の亡骸か?
スクリーンに映し出された、Saga
湿った、蒼い敗北の風がピッチを吹き渡る
冷たいか?それ ....
パランカ・トランカ
ぼくらの思いつきの架空の都市ですが
なにが名物だろう と笑いあいます
きっとそれはぎょうざのような食べ物で
チリをつけて食べるのでしょう
パランカ・トランカ行きの ....
澄みきった青空に
白い帽子が
よく似合う
まぶかにかぶった
はずかしがりや
冬の朝にそびえる
富士山 どでーん
骨壷をもうひとつと
父親は頼みました
寒い寒い一月の斎場で
白い骨になってしまった
母親を乗せた
鉄板をみんなで囲みながら
葬儀屋が用意してくれたのは
大きな骨壷がひとつと
....
暑中お見舞い申し上げます
今年は母さんの新盆だから
せめて墓参りにくらいは帰ってきなさい
父より
追伸
そういえばクロがおとと ....
白鳥は冬の渡りの鳥
"冬の白鳥"
なんにも不思議なことはない
けれども白鳥は夏の星座
南十字とともに
銀河鉄道のもう一つのステイション
北の十字
冬至間際の日 ....
ましかく な
雨
つち の
少し 上
ころっと
笑ったの
沈む
柔らかい
折り畳まれた
船
流れる
朝
ひ
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