すべてのおすすめ
真夜中でも
僕のところに来ていいよ
僕は待ってるから
君は寂しがり屋で
毎日
いろんな付き合いがある
買い物 食事 カラオケ
それでも
君の寂しさは癒え ....
菜の花の黄色に
あたたかさを感じた
芽吹いた緑に
優しさを覚えた
暮れゆく紫に
せつなさを知って
どこまでもある青に
強さを学んだ
心のゆとりは 恵まれていたから
道のひとつも間違えず
毎日を器用に歩きながら
私はここずっと
半分行方不明です
タバコを吸おうと
ベランダの窓を開けると
残りの半分が
風にはためくので
飛ばされ ....
鳴り渡る 静寂
風の棲む 場所で
流れる風に
夢を見ていた
移ろいゆく水の 夢を見ていた
遠い 水音の
言葉を 聴いていた
水は さらさらと
遠く 遠く ....
世の中が思うようにならない
のは 今始ったことではない
あと三カ月だなと呟いて
自分自身すらよく判らない
続けたいのに仕事がないヒト
辞めたいのにちょっくらちょいと
辞めさせてもらえな ....
布団をはねると
氷柱はおちた
遠く小川も
煙りはじめる
屋根も柱も
あらわに濡れて
くずれて 光を
ながして
雪掻きも雪上車も
消えてしまった
小窓から
ちいさな二列の
足跡さ ....
シャツとセーターを
いっぺんに エイッ と脱ぎ捨てるように
思い切って
まだ冷たい風の中に
私をさらしたら
その勢いに 驚いて
くよくよする私も
ピョンッと飛び跳ねるかもしれない ....
凍えるようなフランスパンに
アプリコットジャムの毛布
パチパチと弾ける
ガーリックバターのシャッポ
クリームスープに浸しては 寒さを癒した
季節
家庭教師の家には いつも
ライ麦パン ....
生まれ変わったら
何になりたいかって
お前は聞いたよな
俺は
男も女も生き物はいやだぜ
俺はね
街になりたい
色んな人間がいて
楽しいことも
悲し ....
雪が降っていた
ここは積もらない
俺も
雪の想い出はない
ただ雪のような人は知っていた
美しくて
純粋で
真っ白の心を持って
はかなく消えた
その ....
夕暮れに浮かぶ雲を吸い込む
仕事疲れの体に心地良い睡魔を運ぶ
ふわふわと柔らかい
幼いころに母にせがんだ綿飴みたいに
甘い明日をくれる
暗闇が雲を仕舞い込む前に
母 ....
眠い 眠い とても眠い
政 官 財 崩壊
若い 丸い オンナたちのおっぱい
ミンナ 謝罪 おれは謝るまい
{ルビ天使の都=クルンテープ}の朝 のっと 太陽が赤い
ヤーを送りだした後 なん ....
君がどんどん
僕を切り取ってゆくので
ついに僕は
一粒だけになりました
海辺の砂のように
乾ききった一粒の僕
君は少し
ためらいながら
僕を道ばたに ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない
ありったけの洗濯物を押 ....
白一色の海を眺めて 僕たちの涙は涸れるだろう
君は歌舞伎町で行き倒れるのだが 二日目の朝に
烏についばまれてようやく死体だと気づかれる
君はチョモランマで穏やかに死ぬのだが
....
曇り空から太陽が照らす海
海風に吹かれて静かなさざなみを繰り返す
少しずつ傾いてゆく太陽が
夕暮れが近いことを知らせる
海岸沿いの歩道では
雲の上からなお眩しく
海を照らす夕日に見とれ ....
妹のパンツが盗まれた
ぼくんちの犬は知っている
この足跡
この残り香
子供の頃よく遊びに来ていたお向かいの子だ
塀の落書き
ピンポンダッシュ
むしられた花壇の花
直接投函された手紙 ....
サクラのキャンドルを買ってきた
小さな丸いジェルのキャンドル
ピンクのサクラが
真ん中に入ってる
サクラのマグカップを買ってきた
有田焼の和風なマグカップで
サクラ ....
ふ?
{引用=ふ
と
ふしぎ
ふかし
....
おいしそうなくもが
そらにうかんでいた
こうえんの
すべりだいのてっぺんにのぼって
つまさきだちして
すぷーんをふりまわすと
ほんのすこしだけ
すくいとることができた
おさらにのせ ....
時計の音だけが
この部屋の中を埋めてゆく
何もないこの空間が
あなたとわたしのこれからを作る
真っ白な壁に掛けられた
前の住人の置き土産
この先いくつの時間を刻んでいくのか
今のわたしに ....
念願の停年まであと一年
のんびりと言い暮してきたのに
いまごろになって。
このプロジェクト
あと一仕事おねがいします。
ちょっと待ってください
このところずうっと指折り数えてきたの ....
俺の部屋は
私鉄の最終電車のアナウンスが
よく聴こえる
乗り遅れて
ぐてんぐてんの
サラリーマンがベンチで寝てる
一年浪人して
三流大学をやっと卒業
リ ....
街でついつい男の人を
宝石に
変換する
裾に 白衣ののぞくメガネは
傷のついたオパール石
チャイナ帽 歩きタバコの初老は
家のないラピスラズリ
梯子に登りたそうな ボーダー2 ....
停止
スープの乗った
太腿
ス トン
サンキューベイベ
なりたかった私になれたわ
私、目をつぶりすぎるから
集る蝿にも気付かないの
....
ここはほんとにからっぽで
なんにもないのです
ポケットだらけの服より
空気のはいったスーツケースより
からっぽです
きれいな声音で
愛について
鳥がさえずります
もうすぐ春 ....
いつものことだけれど
早々に月がやってきたので
まだ授業は始まらないわよ、と
太陽に聞こえないように
こっそり耳うちした
けれど
待つのは嫌いじゃないから、と
頭をぽりぽりかきなが ....
死んだらしいので
ビデオを借りにいった
全部貸し出し中
考えることは皆同じ
本当は
堤さやかが好みです
24歳のセーラー服
死んで歳がばれる
36歳になったばかりの ....
まだ公園も整備されてなくて
材木置き場で資材主の目を盗んで遊んでた頃
もうお家へ帰ろうかという時間に
畑から帰る吉じいは子供達を集め
動物の真似をさせては
これは猿の薬、こ ....
目をつむって
楽になりたい
でもあの娘の涙を
すくいたい
だから
カラカラに乾いたこの目を
閉じたくない
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