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晩秋の午後四時
まだ夜ははじまらない
こんな時間に酒を飲んでいるのは
私の朝が今日は午前四時からはじまったからだ
ふつうと数時間ずれているのだと考えてほしい
ああそうだ
確かに
先月の私 ....
窓をあける
蠍座がみえる
もうそんな季節なのだ
夜明けまえ小さな田舎の駅にも明かりは点り
どこかからきてどこかにゆく青い電車が
轟音を引きずってゆく
さよならを言うまでもなかった別れ
....
アゲハは真上に飛び立つ。
目的があるみたいに
だけど少しも慌てず鷹揚に
まっすぐに。
あかるい春の日
かわいた地面に
ゆらゆらと落ちている
アゲハの影。
高く舞い上がれば
薄 ....
ここはほんとにからっぽで
なんにもないのです
ポケットだらけの服より
空気のはいったスーツケースより
からっぽです
きれいな声音で
愛について
鳥がさえずります
もうすぐ春 ....
からっぽになったら書くことがなくてすっきり。
かも。と十九のとき思った。
おおまちがい。
胸に睡蓮が咲くなら小説にもなるけど
胸にスランプの大穴じゃ
退屈なエッセイにすらなんないもんね。 ....
気がつくと
捨てようとした広告紙の裏一面に
ひとつの名前を繰り返し書いていたりして
それがまた
自分でもびっくりするくらい意外な名前で
戸惑うというより不思議な気分になってしまって
驚愕と ....
誰がなんと言おうとも、私は三流怪奇詩人でありたい。インターネット上において、私は、ポエム書きのパキーネだったり、リリック&ことばあそび書きのりりと☆だったり、連作詩書き兼マルクス主義フェミニストのルク ....