すべてのおすすめ
遠くでサイレンの音が聞こえる
今夜は誰がハッキングされた?
世界が裏返ったり
誰かが寝返ったり
こむらがえったり
毎日誰かが射精と受精を繰り返す
毎日何処かで誰かが出生 ....
とうとう一度だって
私を嫌いだと
言ってくれなかった君に
私の一部はまぎれもなく
深く、君由来だという事実の
どうしようもない申し訳なさに
あの子が初潮を迎えたときに、
心の底か ....
心ってね
痛いとき
言葉 なくすの
心ってね
悲しいとき
なにも言わないの
心ってね
さみしいとき
さみしくないって言うの
それがだめでも
そう言うの
悲しいね
この際、生理や物理なんて
大人のお伽は邪魔だ
畳の上に、
ヨーヨーなんかとぶん投げて置くさ。
柔らかなまま
君のおちんちんを引っぱって引っぱって
電車に乗って、新宿で乗り換えて
上野動物 ....
試験管の中で農場が溶けた
後に残った僕らは、帰り道
アブラ菜の咲く側で
何かの小さな骨を三つ拾った
お互いにひとつずつ持ち
残りのひとつは
骨が欲しくて困っている人に
あ ....
娘たちは
もう眠ってしまった
何も書かれていない短冊がひとつ
テーブルに置かれている
なあ、父さんは
こってり疲れてしまっているから
願いごとなんて
ひとつも浮かばないんだ
静 ....
「織姫、彦星」
一、
年に一度の逢瀬の日だと地上が先に盛り上がってしまい、天上の二人は今ひとつ盛り上がれない。
二、
毎年「あの時の子よ」と織姫は子供を連れて来るが、ど ....
昔たってそんな昔じゃない昔
筑豊とかの炭鉱では女のひとも坑内で働いていたらしい
上半身裸で乳房丸出しの腰巻き一枚
薄暗く蒸し暑いヤマの奥底で
気の荒い男衆に混じり
掘り出したばかりの石炭 ....
人の善し悪しってのは
すぐに「キライ」って言う
そんな単純なことじゃ
わかんないんだよ
自分に都合のいい人が
いい人じゃないんだよ
親や友達じゃないから
そんな無責任なこと
平気で言え ....
もしも、もしもだよ
詩に学校みたいな”決まり”があったら、いまごろ
私はどんな詩を作っていただろうね
きっと作り方が”決められ”ていても
僕は作りたいのを止められないからさ ....
特別じゃない人生を
祝福してよ
神様
どうせあなたは
永遠が選ぶ人しか
認めないんだろう
信じる者しか救わない
そんな神様
私は信じない
今日も
街の片隅を
げんこつ握っ ....
学問ではなく
経験でもなく
喉の渇きをただ癒すためでもなく
僕は君の元へいそぐ
言い訳したくはなくて
君はたぶん泣いている
それはそれで困るのだけど
君が笑っていると僕 ....
私はあなたの子供です
でも、私はあなたではありません
私はあなたから生まれてきました
でも、私はあなたのものではないのです
私はあなたに育ててもらいます
でも、私はあなた ....
「今日は死ぬにはとてもいい日だ」
風が吹く
ヒマラヤスギが黙然と口を閉ざす草原で
空気に重さがあること
シルバーアロワナの鱗に始点も終点もないとして
明日が普遍してもいい ....
バナナのプロパガンダ
バナナは長い
バナナは黄色い
バナナは湾曲している
バナナは南国産である
バナナは安い
バナナは皮剥きやすい
傷みやすい 黒ずんで行く
バナナは可愛い
バナ ....
芸術家なんてものは、名前が売れなければ金は無い。人間が生きていくには金が要る。名も無き芸術家は、生きていけない、死んでいくだけ。
もう駄目だ、と呟いて、自分の意思で死んでいこうとする画家がいた。 ....
この感じは何だろうか
目の前の景色が歪んだ
夜中でも咲いてる造花
そんな例えが浮かんだ
花は愚かな自分と等価
悔しくて口 ....
私は血を流す
彼女はそれに指を絡める
水膜を少し張った彼女の目から
ひとつになりたい、って感情が見え隠れする
{引用=
「“愛すなら血の一滴まで”
って歌詞があったから、」
....
話せば判る
夫婦喧嘩した際、父が母に言い放ったような
パパとママ、どちらが好きなの
そんな母の発した答えようもない問いかけに弟と私
布団のなか、ひたすら息を潜めるばかりで
話せば ....
殺してほしいと
見知らぬ奴が言った
俺は面倒なことに
関わりたくないから
目を合わさないよう通り過ぎた
そうすると奴は
俺の足を引っ掛けて
転ばせた
殺してほしいと ....
落ち着いて考えるために
一杯の水が欲しい
築き上げた二人の関係が
目の前で崩れ落ちていくのに
ぼくはまだ戸惑っている
どうすればいいか
なんて悠長なことを考えている
手が ....
孤独でない人間なんていない。
その事実だけが、私を安堵させる。
職場の上司が、手品を始めた。カード手品ってやつだ。時々、その成果を披露してもらう。だいたいは金曜日の飲み会である。飲み会自体が手 ....
ポニーテールの少女が今日も
長い髪を揺らしながら、シンナーを吸っている
照りつける太陽と雲ひとつない青空
その上を雲が流れてゆく
どこかで誰かがテニスをする音が聞こえる
水玉のシュシ ....
泣く女
泣く女は階段の下で
セーターを編んでいる
赤い毛糸と緑の毛糸で
哀れな女
シンデレラは靴の片方をなくした
シンデレラは靴の片方を探している
シンデレラは義足の片足 ....
あなたがいま
涙して崇拝する「真実」が
あるひとにとっては
毎朝やってくる避けがたい「現実」で
またあるひとにとっては
真実であり現実であるところの「絶望」であるが
その絶望に「実」は ....
夜の蝶は艶やかなのに
昼の蛾は惨めに見える
明る過ぎる世界では
どこに行けばいいのやら
あて無く羽ばたく羽根は
まるでボロ布が舞っているよう
それでも蛾は翔ぶ
じっとしてたら ....
そうして、ソファーの陰で私は寝転んでいた。
頁のめくれる音がさわさわと耳障りで、
何を言うでもなく寝返りをうった。
まだまだ空は高く遠い。
ソファーの下辺りに沈殿している淀んだ空気が、
....
詩がよみたいのか
なぐさめがほしいのか
あなたは私の
うすっぺらいペエジをめくる
終わりなんてないよ
そう言ったら
しっぽをたてて
窓から逃げていった
ぱらぱらぱ
ぱらぱらぱ ....
あたしたちは
たんぽぽの種みたいに
かんたんには
飛び立てない。
*
この詩にポイントを入れてください
という1行詩を書いたら
いろんな人がポイントを入れてくれて
この詩は「最近1週間のTOP10」になりました
するとこわい人がやってきて
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29