すべてのおすすめ
水たまりをこえて
スキップ/ステップ
ちいさな虹が
雨あがりの足のした
まあるく架かる
地球を蹴って
スキップ/ステップ
みずいろのドロップ
ほおばって
たかくたかく
大気圏を ....
昔、通学路の畑に、ひまわりが生えてました。
大輪の花が咲く夏を、楽しみにしてました。
しかし、夏がきても、花を咲かせるようすはなく、
やがて茎は茶色みをおびていき、
幹はどんどん太くなっていき ....
掴む
あなたをしることは
太陽をつかむよう
刻んだ空の破片を
脇に抱えて
あなたを見つめると
丘の上の鐘の音が七色に飛び散っている
あなたはいつもそこで
わたしはいつもここ ....
らくなほうの
みちを
えらびました
けわしいほうの
みちを
えらんだひとが
けがをしながら
きれいなはなを
つんできました
うらやましくも
そうでないとも
つかな ....
呼吸を
水に沈めて
言葉を
あきらめた
君は
知らなかった
僕は
見ないふり
苔むした
二つの記憶
なら ....
私には
雨の日にしか現れない庭がある
窓を開ければ
雨音がこちらまで反響する
そこにあるすべて
落ちている小石、葉の連なり
紫陽花の花のひとつひとつ
存在という音が聞こえる
天から ....
言葉をゆらす
声ふるわせて
aa,ああ
きみに伝えたいこと
あったのに、なかった
約束は
ポケットの中
入れたまんま
洗濯機の中
ぐるぐる回って
とけた
....
雨樋の裂け目から
私だけに降る雨がある
長方形の庭の隅
縁側から三歩進むと
雫の群れとの遊び場
傘に隠れてよく泣いた
いつも悲しいときは雨で
そのおかげで気が晴れた
傘を回して雫を ....
君を傷つけたくなかったんじゃない
傷ついた君を見て
自分が傷つくのが怖かったんだ
君を傷つけたくないからと
自分に言い聞かせては
君に伝えたかった一言を
どれだけ置き去りにし ....
080628
明日は大雨ですから
透明なビニール傘ではなくて
しっかりした傘でお出かけ下さい
天気予報が告げる大雨の予測
雨が降るから傘をさす
....
お金持ちのたつや君が 家族ですし屋に行った
でもそこのおすし 回って出てこないんだって
きっとお金なくて 回る機械買えないんだろうな
そんなすし屋に行くたつや君の家って
ほんと ....
甘い甘い過去の細工すかして何がみえる
べたついた
喫茶店の濡れたストロー袋と下品なガムシロ
実力は中の上
ちゅうのほっぺに
ペリカンの中で待つ54歳の
水のにおいがする ....
{画像=080513015507.jpg}
鳴いている
鳴いている
あれは赤ん坊ではありません
あれは 初夏を迎えて
どうしようもなくなった
あれは 猫ですよ
家々の窓 ....
姉は鏡を持って出てきた
お母さんは?
と聞くと
買い物に行った
と言った
彼女は看護士をやっていて
だから、医者とは絶対に結婚しないそうだ
まだ、結婚に可能性のある姉が
希望をひと ....
世界があまりにひろいので
大陸のかたちをしたビスケットにして
電子レンジでチンしてやった
ひとつひとつの大陸を
口の中でかみくだいて食べた
僕はまだ日本という国しか知らない
....
おまじない
君の名前を書く
君の名前を書く
君の名前を三度書く
そうしたら
嬉しくなって
なんでも叶う気がしてきた
信じられる
信じられる ....
初夏の光
ひとつ前の駅で降ります
虫かごもないのに
+
栞はかつて
誰かの魚でした
本の中で溺れるまでは
+
夕日のあたたかいところに
古いネ ....
耳掻きをしたら
大きな塊が出てきて
それはティッシュペーパーに包んで捨てたけど
なんだか聞こえが良すぎて
虫の鼓動まで聞こえた時は
部屋に入って来て邪魔な虫も
どうしても殺せなくて
埃の ....
タマゴ焼き
ふわりふわりと
足取り軽く
タコのウインナーと
ダンスする
揚げたばかりの豚カツが
レモンのギターをかきむしる
ちょっと嫉妬な
千切りキャベツ
箱につめて
....
私がこの世に産声をあげたのは、一体何故
であろうか?・・・十代の頃からその問は、
胸中に芽生えた。あの頃、私の心の土壌に顔
を出した芽は、現在三十歳を過ぎた私の心の
土壌深くに根を ....
涙はするりと溶けた
それを掬った手は もうすぐ消えるよ
泣いた筈の目は乾いて
本当に願ったことは もうすぐ叶うよ
ぼくときみの身体は離れていて
繋いだ手は継ぎ接ぎ
溶けないように紡い ....
重たい言葉を呟きながら
折った鶴はくずれた格好でした
尾なのか頭なのかわからない
二本のツノは怒っていました
指がふるえて
上手に折れないのですから仕方ありません
せめて淋しくないよう ....
もう ラヴソングも描けないのさ
日の入りが終わった天空の
マゼンタがきれいでね
良い絵が描けた後の
水入れみたいでね
そんなことを伝える人も居ないのさ
眼球の奥でつくられる
とろんと ....
玄関の靴箱の上に
ふくろうを飼っている
餌もいらない
水もいらない
糞もしない
木彫りのふくろう
畑の胡瓜よりも世話がかからない
木彫りのふくろう
だけど、夜になると
目が光る
....
きゃはきゃは と小さな笑い声がした
留守番をしている日曜日
レースのカーテン越しにガムシロップのような
とろりとした陽光が射していた
読んでいた本を伏せて
誰もいないひんやりとした畳を這 ....
「次のニュースにまいります」
淡々とした口調でアナウンサーは暗いニュースを読み終え
明るい話題に切り替えた
よくある日常の風景
僕は暗いニュースが風化してしまうことが
ただ ....
ふくろうを売りに来た人は
中年の腹が出た女だった
彼女のお腹の中には
不満や悲しみや欲望が
脂肪の姿をして蓄まっているに違いない
ふくろうなんて飼えません
と断ると
玄関に置いておく ....
玄関を覗くと
見知らぬひとが
まるで、見知らぬひとのように
寝そべっていて
会釈で挨拶を済まし
扉を開くと
そこには黒い影だけが残り
あとは色だけだった
....
さっき そこの角で 天使の羽根を拾ったんだ
君が落としたんじゃない?
嗚呼 なんて神々しいんだ
人間だとは思えないよ
ねぇ どこに翼隠してるの?
僕を置いて天国に帰らないでね マイ スイ ....
仕事から帰って
明日のことを考えようとしたら
なんでだろう
涙が出てきた
明日が嫌なわけじゃない
明日があるって素晴らしいと思う
なのになんでだろう
涙が止まらない
そ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20