きれいな芝を見つけてしまうと

アプローチの練習がしたくなる

愛人と逢う数時間まえは

どんなふうにやるのか思ってしまう

想像と渇望のお話しだ


芝にねっころがるだけでは
 ....
雨が笑うのは
春になった証拠
ぱらぱらと
声を出して笑っている


庭で笑い声がする
覗いてみると花の蕾が
くすくすと
声を出して笑っている


小鳥が跳ねている
風の音に合 ....
それは
きれいなものでしょうか
 
 
本来のかたちを
たどって
宙返り
先祖のゆめを
かんぺきなさざ波のなかから
みつけるのか
あなた
ゆびがなぞりはじめる
ト音記号の
曲 ....
オレンジと
アップルと
互いの唇を結ぶきらきらの細い糸と

つぶして
 歯で
たらして
 口移しで
かきまぜて
 舌で

私は、
冬ワインとする
布を
紡ぐように
想いと
想いを
重ね合わせて
あなたと
わたしの
生を
紡ぐことが
できるでしょうか

なんにもない
白い
世界に
鮮やかに
血のような
朱色の
時 ....
 人はみな苦しみの旅路を楽に行きたがる

 美しさの罠
 心地よい誘惑

 誰も彼もが主人公の物語などありはしなないのに
 皆そればかりを求めて
 
 行き場を失う視線は
 自分をプ ....
アナグマさんとマッチちゃん



アナグマさんは紳士です。
ちょっと白髪まじりの前髪を撫でつけて、茶のスーツの襟をきちんとしています。
マッチちゃんはお嬢さんです。
まだまだおちびさんな ....
ぼくを好きでいることをやめた

きみを許す

旅びとだから

きみを許す

たましいは一人でしか抱けない

ぼくを許す

旅びとだから

ぼくを許す

唇できみのからだ ....
 零れ落ちた想いが過ちのシミを残す
 責める人ばかりで
 生きていく資格が奪われていくようだ
  
 人はそんなに強くない
 独りで生きていくにはこの社会は冷た過ぎて
 いつか心は凍死 ....
好物のベーコンチーズサンドに
下がる目尻
垂れたお腹

脆いんだろうか?

珈琲を啜っては新聞を捲る
秀でた額
背広を羽織り玄関から飛びだしていった
7年目の朝

いや、硬いかも ....
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
寝てる間に熔けて口いっぱいに溢れた金属のようなチョコレートが嚥下しても嚥下してもしきれない
私の前に横たわる地獄とはそういった種類のものなのです
貴女は私の腹のなかを覗いたのか?クスコーできちんと ....
投げやりな雨の中でも 
朝は朝としての時間を果たしてゆく

ふたつの手足 唇の動きを確かめて
私も私としての時間を果たそう



魔法使いのおばあさんが昨夜私にこう言った
 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
はじめまして うさぎ
大きなうさぎ
隠れ家のうたげまで
丸いしっぽを振ってさ
顔と変わらないでかさのヘッドフォンなんかが
かつて愛を共に真似た
Northって名まえのしろくまに似ている
 ....
)鳥が叫んでいた、音楽の道。(僕はその先に小屋があって、小屋はビルの一階になっていることを知っている。沙漠の拡大は羞恥心により妨げられている。ビルの屋上から沙漠は始まった。音楽が細く放射していく、僕の .... 学生たちが
そこここに円くあつまって
華やいでいる
どうしたら
あんなふうに笑えただろう
そういえば、もう
何年も卒業していない

花壇のすみで
孤立無援だった球根さえ
新しい黄緑 ....
                080328



グライダーのように
空中ブランコのように
限りある人生を
ぶらぶらふらふらしていると
フラスコの悪魔に喰われてしまいます

化学 ....
背もたれが
椅子を飲み込んでいく
水槽の言葉で人は話す

たとえ古くても
あなたが好きだ
いつも日なたに
消えてなくならないから

またひとつ閉めらる
ガラスの窓がある
そして代 ....
むすばれゆく 点と線

十年前のわたしを
いまのわたしに結んだのは血

いまのわたしを
百年後のわたしへ結ぶのは
思い出

なんてどうでもいい期待


では
千年後のわたしへ ....
人んちの猫を
眺めるのはいいな

溜息で吹き飛ぶ薄給だというのに
ある日袋がずっしり重くて
慌ただしくぶちまけて
猫がキョトンと転がったら
がっかりしてもいいな

孤独という状態を
 ....
自宅から追い出されるようにして、予備校の自習室に行く。
テキストとノートを開いて、ノートにテキストを重ねて隠した部分に漫画みたいな目を描く。
いっぱい描く。
目が、というより目を描いてる自分が気 ....
 
僕の頭の上に
女王様が巣をつくった
重みに耐えていると
紅茶の良い香りがする
きっと紅茶を飲んでるんだろう
「まあ、きれい」
きれいなものは誰が見てもきれいだ
僕はずっと
死んだ ....
出口に中指を添え
Tシャツとジャージ 石鹸に座ってよろめく

壁を蹴ると滲む 気化した感情
昨日の雨は冷たかったが
雨上がりを見逃してしまった

窓を打つ音は
雨後雨と報じる
曇りガ ....
春、という実感もないまま
海を泳ぐ
わずかに持ちあがった
二の腕から滴る光に
戸惑う
掻き寄せるものは
どれも曖昧な痛みばかりで

だいじょうぶ、と
支える声は
生え変わったばかり ....
                 2000/04/21






死んだ君の眼を食べたいと思うことがある
白眼を向いてぼくを無視しているつもり
だけど120%意識しているのだろう
 ....
いたむのも
ごはんを食べていれば
まぎれるのでないかなあ と
考えて
なんだかいつもよりも
かみ
かみ
かみ と
ウインクするように噛んだのです

  たいせつなウインクは奥歯です ....
骨格だけの春が
幾体もおどっているよ
薄桃と薄青が
まじりあうあのあたり

もういないはずのひとと
話をしたんだ
そうだよ それは夢だった
けれど

粒子状に還元されてゆく情景
 ....
友人のYは、ショッカーに所属している。
無論、悪の秘密組織に在籍している訳であり
人様に堂々と胸を張れる仕事では無い。
例えそれが女房、子供を必死に養う彼なりの生き様だとしてもだ。
だがマスク ....
風切羽を無くしたジョナサンは
くちばしに咥えたチェリーを誰にも届けられないまま
モノクロームになって千切れていく
きりもみしながら

その隙に僕らは天国のドアを叩こう
ハト時計みたいに出た ....
よしおかさくらさんのおすすめリスト(572)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
芝について- 吉岡ペペ ...自由詩508-4-8
聞こえるのは- 小原あき自由詩15*08-4-8
林檎をやぶる- 森さかな自由詩108-4-8
ある曲、についてのこんな- FUBAR自由詩4*08-4-8
- Etuj ...自由詩108-4-7
絶望の歌- 山崎 風 ...自由詩408-4-7
アナグマさんとマッチちゃん- 縞田みや ...散文(批評 ...3*08-4-6
旅びとだからきみを許す- 吉岡ペペ ...自由詩1608-4-6
- 山崎 風 ...自由詩308-4-3
妻の期限- ましろ自由詩6*08-4-3
銀河- 吉岡ペペ ...自由詩2208-4-3
君は信じないかも知れないが、僕はひとりでだってきちんと最期の ...- 因子自由詩3*08-4-1
逆兎- あすくれ ...自由詩4*08-3-29
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩1108-3-29
うさぎ- たちばな ...自由詩11*08-3-28
音楽の道- 葉leaf自由詩13*08-3-28
春の準備体操- 佐野権太自由詩10*08-3-28
春のブランコ- あおば自由詩14*08-3-28
古事記- たもつ自由詩1208-3-27
点と線- 餅月兎自由詩2*08-3-27
T字路- 佐々木妖 ...自由詩28*08-3-27
私より偉い- 因子散文(批評 ...3*08-3-26
景色- たもつ自由詩1408-3-26
雨のち- 佐々木妖 ...自由詩13*08-3-26
春のクロール- 佐野権太自由詩22*08-3-26
スプーン- あおば自由詩9*08-3-25
きりんのみるゆめ- 縞田みや ...自由詩6*08-3-23
春の骨格- 塔野夏子自由詩6*08-3-23
ライダーと戦闘員。- もののあ ...散文(批評 ...12+*08-3-23
創書日和「鳥」- 虹村 凌自由詩1*08-3-22

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