情緒に問題あり、と
言われた、三者面談で
帰り道、お母さんが
泣いていた、自転車の
荷台で、情緒の意味を
分かりかねていた
テンイヤーズオールド


西日のまぶしさだけ
息が詰まっ ....
ハンガーが足りないため
シャツとセーターを7枚着込む



窮屈な身体をもたれ自室の戸を開け
間取りを読み
鏡だけの部屋で鏡が
なぜ
縦にあと3センチ長くないのかを
考える

 ....
レコードの針 ぱつ ぱつ

エネループが空になった
そんなら 次に写真をとるのはいつだろ と
猫に携帯を向ける
灯油がたかいのでホットミルクをつくる
だんだん眠くなると ああ このままが経 ....
16年経って動かなくなった壁の
パチンコ屋の景品の
時計の匂いがする

雪が屋根を揺する日に
凍えた足を挟んでくれた
シワシワの両脚の
安心の匂いがする

肝臓をやられ
病室で孫の ....
 
 
強い人の論理で殴らないで
犬に似ていると言われた
ぼくの目の
黒い領域は微 か
 
さようならとハローを
同じ手のひらで振りかざす
恐いもの知らずさんであろうとした
 
 ....
 寝る前に、一日が終わる前に、鳥が死ぬ話を書こうとしたが、鳥の死ぬ姿を見たことがないので手が止まった。鳥の死体はいくらでも見てきたが、鳥の死ぬ瞬間は見たことがない。いつでもどこでも鳥は死に続けているの .... 「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
アスファルトに
心臓を打ち付けて
白線に
手を伸ばす
剥きだした 傷跡

           指 は

震 えて

           チェックメイト

後ろ指
指さない ....
テレビのリモコンボタンを押して 
ワイドショーを開いたら 
闘病中のある歌手が 
病院内の階下に身を落とし 

後日の葬儀で 
ひとりのファンが 
霊柩車の後を走った 

本屋で手に ....
なにも言いたくないって
そういうときがお前にはないのか
あさがおの蔦がまた伸びてる
おかしいな、こんなに寒くて狭い夜なのに
誰かの言葉を、まるでわかったつもりになって
自分の内奥の叫 ....
AM4時
揺れ動く時間に
プレゼントを食べました

オレンジのろうそくに
渇望して
溶けていく 温もりの
輪に入って

暖をとろうとしたのです

舵を 探しました

一人乗り ....
いつもなら
真横から朝日を浴びる時間に
ライトを点灯させた車が
飛抹をあげて通り過ぎていく
ふいに
まだ夢が続いているような
不安にかられる

クレーンを折り曲げた重機が
ごうごうと ....
交差点を右に曲がって
2つ目の信号を左折するとおおよそ500メートル先に
ローソンがあるのでそこをipodに上書きされ
ピチカートがブラボーブラボーいうので乗るはずじゃなかった高速道路を東京方面 ....
雨がまず髪を染め
くたびれた道を舗装する
雨が黒いのか
眼差しが閉じているのか
景色が見えない



落ちてきたのは塗料だろうか
コーラだろうか
アスファルトが溶け
鼻につく
 ....
言葉がなければ考えることはできないなんて、大嘘だ。
誰かに見える形で考えを伝えるツールとして、言葉があるだけ。
言葉は思考を変換するツールとして最も優れているが、思考は言語では行われない。
思考 ....
「トイレはどこですか?」 

細い目をぱちりと開き 
丁寧に差し出す手のひらで 
トイレの場所を教えてくれた 
美術館のスーツを着た女の子 

チャックをしめて 
トイレから出ていくと ....
  家に帰ると 鞄の奥深くから取り出した
  携帯に公衆電話から着信があった
  そういうことをするのは多分 馨ちゃんだけで
  でも何となく 電話をするのは憚られたので
  電話してくれた? ....
鍋の中でパスタがふやけるのを眺め
ご飯が食べたくなって炊飯器をいじる
惣菜を見に行くとパンが焼きたてで
一斤買う
テーブルの上では
マグカップとポタージュの粉が
昨日からずっと待っていて
 ....
 符丁のように同じ言葉を使うのはやめてくれ

 君のその言葉はきっと僕を褒めているのだろうが
 手垢にまみれたその表現は
 踏み荒らされた新雪のように
 汚らしさが滲み出る


 独り ....
深夜の路上に
空き缶がひとつ
ぽつりと立てて置いてあった
こおん
とけっとばしてみると
そこいらじゅうから
わああああ
と逃げてゆく子供らの声がして
にわかに恐ろしくなったものの
わ ....
保証人、がほしくて
フリーターじゃ全然ダメで
正社員でも年数浅いとダメで

県内にさ
身内で2人、保証人がね
親切な方が教えてくれて

県外なんです
父さんは退職してて
きょうだい ....
一.


青を
反故にした

よりも
事情がある

真昼につき、
雨はふらない




二.


鋏の持ち手が緑だったことから
分け合いたくない
ままの
手 ....
飛行機はスランプだった
最近どうも離陸が上手くいかない
Uターンして少しずつ速度を上げて
真っ直ぐに走りぬけて
いざ浮かん
さあ今こそ
ほら
気ばかりが
浮いて沈んで抜けていく

 ....
必要なもの


   とんかち
   少し勇気




用意するもの


中途半端な恋とかイウもの。


恋とかイウものを
とんかちで

ガンゴン、ガン ....
JR総武線は今日も素敵な形で走っていて
俺は運転席と客席を隔てる壁に
もたれかかる感じで車内を眺めている
隣ではカップルが終始くだらない話しをしているのだが
ふと見てみれば
女の方はこの世の ....
原付の女性は頭から浅い砂利のプールに落ち
彼女は救急車で運ばれ視界から消えた
目撃したのはたったそれきり



知らない十字路で同世代の会社員が跳ねられ
乗用車が反対車線のトラックに突っ ....
夕暮れが泣いているのだろう

高台から見渡す街の灯が
救いが無いほど光って見える
大勢のひとりが積み重なって作られた明かりだ

しばらく茫然とそれを眺めた後で
僕はただ静かに下りていく
 ....
あなたについては謎を解かないことにしました


というありきたりの結論に達してしまって、


そう、怖いから逃げるのです


あなたとは喧嘩してしまうか、ずっとこのままなのでしょう
 ....
わたしは男の帰りを待つ。
待つ時間こそわたしを
存在させる。
つまり待つことによってわたしは
男への愛情を確認している。
しかしそのことを誰にも悟られたくない。
そのため日常の動作は速く  ....
ぼくの聴いてるラジオはあたらしい

ピアニストが突如演奏を中断すると
「残業してる父親からの電話でした。」
とひとことコメントして演奏を再開する

しかもその放送を聴いているのは中年男性三 ....
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