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ユディット

イクときに見せる困り顔

粘っこいラブジュース

さらさらになったのは

きみが潮をふいたせいだ

ユディット

ひとつでも二人のようだ

恍惚の奏でるしらべ ....
そうだ、中三のとき

愛について、いつも考えていた

こころの灯、なんて題名つけて

愛について、ノートまでつけていた

母が死んで整理していたら

耕太郎関係、って書いた段ボール ....
大好きは

どこから来るんだろう

どこから来て

どのくらい滞在するんだろう

有限世界、このことわりのなかで

あとどのくらい

こんなこと考えていたら


きみに
 ....
東京の街路樹では

幾種類ものセミが鳴いていた

夏の時が豊か、だった


品川プリンスの坂をあがる

湿ったアスファルトの匂い

木々のひんやりとした匂い

いまからきみに ....
付き合うだろうな、が

付き合ってしまえば

別れるんだろうな、になってしまう

いつものことだから

せつなく楽しむ術も身につけた


高速道路

よく冷えた車内

F ....
こころの闇

なんてものには興味がない

なぜ殺されるのか、

その理由がはっきりしている世界の

僕らはもはや住人ではない

あしたはきょうよりも

ちょっとはマシな世界なの ....
化学の法則が

物理の法則が

誰も知らないところで

あらゆる法則がはたらいている

誰も知らないところで


はたらきには

すごく無慈悲なものもあった

俺はなかな ....
この地でいちばん

高い建物から見る北の海は

ひかる帯のようだった

そこには

かつてこの地で受けた

恥辱や挫折がにじんでいた

それでも失えなかった

希望のようなものもにじんでいた

この地 ....
雨上がり

日曜日の朝

まだ薄曇りの光

そんな時間帯が好き


ピアノが雫を落としたり

ギターが疼いて泣いたり

ぼくはまだきみが好きだ

なんどか呟き嘘とわかる
 ....
胸のいたみに身をまかせ

予感のまえで肘をさすった

空がこどくを叫んでいる

あたらしい緑が燃えている

だっくだっくと坂を下る

つないでいるのは骨だった


 春にむか ....
ぼくらには

見えないことがたくさんあって

想像力で

いままでの経験で

それを

埋め合わせしたりしている

否、

じぶんの器でしか

それを

埋め合わせ ....
おまえのメルヘンは

オレが守ってやるさ

それにウソはないさ


夜明けのまえの

あかるいベッド

愛し合い倒れた

ふたりの獣たち

白い壁はしずか


優し ....
きれいな芝を見つけてしまうと

アプローチの練習がしたくなる

愛人と逢う数時間まえは

どんなふうにやるのか思ってしまう

想像と渇望のお話しだ


芝にねっころがるだけでは
 ....
ぼくを好きでいることをやめた

きみを許す

旅びとだから

きみを許す

たましいは一人でしか抱けない

ぼくを許す

旅びとだから

ぼくを許す

唇できみのからだ ....
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
やけどしな



春あわだつ



白いひかり



営めば営み



腐るものも



育むものも



営めば営み



白いひかり

 ....
 この坂道をくだるといつも、だっくだっくと体がバラバラになりそうになるのを骨だけが繋ぎとめているような気がして、吉梨三郎は不快なリズムを味わうのだった。
 それならバスを使えばいいのだが、三郎はそう ....
きょうは、いい天気だったんかあ、


おまえ、うかんどった、

空にずっと、

おまえ、うかんどった、


あたし、空なんかに登場してへん、
きみは外部を

一方向からしか見ていなかった

だから

きみの外部には裏側がなかった

きみの世界では

外部は感情とつながれている

人がなにかをすると

きみの目には ....
その苦しげな顔を

せつなくて

せつなくて

もっと美しいもの

吐き出せるはずなのに

どうしてなんだろう

暗い洞窟のようなところで

ふるえて涙ぐんでいるのは

 ....
中芝でふたりすわってランチした

ハムとキュウリのサンドウィッチ

彼女のつくったサンドウィッチ

すずしくてさびしい味だった

紅茶が飲みたいといったから

正門まえのパン屋さん ....
ぼくたちはやっと

愛について話しはじめるのだった


ここまで逃げてきたけれど

観光地のように

あたりまえのように

ここには普通の日々がながれていた


ぼくはきみ ....
おまえのおなかの裏側を

指でおさえる

鳴きわめいて

おまえは貝の射精をする

お尻の穴まで

肉の金属が腫れあがって

金庫強盗ってこんな感じか


そうしてかすめ ....
よしおかさくらさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(24)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぼくのユディット- 吉岡ペペ ...自由詩108-8-31
愛について- 吉岡ペペ ...自由詩2708-8-28
それは聞こえない- 吉岡ペペ ...自由詩608-8-27
東京の街路樹- 吉岡ペペ ...自由詩508-8-25
理不尽なバラッド- 吉岡ペペ ...自由詩308-8-12
なぜ生きるのか- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-30
誰も知らない- 吉岡ペペ ...自由詩208-6-30
海光- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...408-6-30
そんな時間帯が好き- 吉岡ペペ ...自由詩508-5-26
バベル- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-26
光に思う- 吉岡ペペ ...自由詩708-5-22
メルヘン- 吉岡ペペ ...自由詩608-4-29
芝について- 吉岡ペペ ...自由詩508-4-8
旅びとだからきみを許す- 吉岡ペペ ...自由詩1608-4-6
銀河- 吉岡ペペ ...自由詩2208-4-3
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩1108-3-29
春あわだつ- 吉岡ペペ ...自由詩608-3-18
春の近い夏に通う①- 吉岡ペペ ...散文(批評 ...408-3-15
空にずっと- 吉岡ペペ ...自由詩508-3-12
きみを守りたい- 吉岡ペペ ...自由詩308-3-9
おまえだ- 吉岡ペペ ...自由詩208-3-5
1989年- 吉岡ペペ ...自由詩408-2-28
天国- 吉岡ペペ ...自由詩708-2-24
情熱- 吉岡ペペ ...自由詩108-2-21

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