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霧雨が運ぶは遠い音ばかり



我が水の薄さに萎える羽虫かな



触れるたび遠去かる音日々の音



ゆらぐ道ゆらぐ光の水の声



水もとめ{ルビ背=せ ....
青と金が
近づいてくる
同じ音をたて
原を越える


鉱から鉱へ
したたりつづける青があり
夜をひとくちずつ運ぶ
聞こえない小さな寝息のつらなり


水の底の金の傷 ....
頭のうしろの音を聴く
揺れるかたちの音を聴く
小さくとどく濡れた羽
したたる色のうたを聴く


夜に向かってひらかれた窓
さみしい灯を倍にする
縦に流れる部屋の内側
誰も ....
自転車に乗った風と花
ラジオの道を駆けてゆく
季節は今日も手のひらに
微笑む水を遊ばせてゆく
し と
くちびるに露をあて
朝の光を遅らせる
草の根元の幽かな揺れに
応える静かな笑みがある


雨の日
葉を持ち
あふれるうたの指揮をする
道のうた 流れに映るうた
 ....
蝶の花 蝶の花
土の下へ
飛び去りゆく輪
蝶の花


塩の火 塩の火
燃えつきぬ糸
人の色でなく
向かうものはなく


甘いにおいは風に消え
ただふるえだけが降り ....
片葉だけが聞こえ来るとき
片葉は片葉の前にいる
片葉は見えず
片葉はふるえ
片葉は片葉と片葉の重なり


羽の目から流れるひかり
左手にたまり 鉱になり
手のひらから手の ....
風のなかを
水がそよいでいる
遠い水
互いに見えない ふたつの水


濃い影 薄い影の重なり
音は溜まり
低く連なり
夜の道を速くする


やわらかな菓子
指 ....
青銅の扉の
息に合わせて
風はふたつの挨拶をした
返事のないまま
なかへと消えた


粉の光
夜に沿い
まぶされてゆく
錆びた光
消える光


朝になり
窓になる前の窓の ....
ふたつの火の間に
煙は消える
いとおしさ
うなづく いとおしさ
風のない日の
指をすぎるいとおしさ


見るまに変わりゆくものの
とどまらぬ今をたしかめるように
せわし ....
光は軽く
光に痛く
窓のそば
胸かきむしる
ひとつの羽が
生まれるとき


手のひらの水から
こぼれる黒
髪はあふれ
黒へ落ちる
夜にあふれ
{ルビ眼=まなこ}へ ....
葉の塔が
空へ到き ゆらいでいる
ふたつに見ると
ふたつに見える



わがままな芽が
からだを迷い
爪の水を飲み
背に根付くことにして一息つく



食べもの ....
屋根と空
ふたつの雨が話している
風の色は 庇に重い
遠い音 遠い文字
木々をふちどり またたいている


線の光が
線の光に出会い 途切れ
分岐に蒼を残し こぼれ
遠 ....
小指に触れる
時間と光
どちらかの声が
先に応える
骨と草の
はざまを伝う


失くしたほんとうがもどるとき
居たいところに居られるように
響きをひとつ残しておく
そ ....
布の風が樹々を伝い
夜の空を見つめている
蜘蛛のかたちをした声が
枝をめぐり すれちがい
会話ではない会話を残し
夜の空を昇りゆく


雲に映る歪んだ輪から
光と言葉の鳥 ....
目のかたち光ではない光かな



澄むことを望めば遠い光かな



澱み澄み澱み澄むこそ光かな



白ひとつ午後に置き去る光かな



めざめては ....
蝶を見た朝
森から森へ
子はひとり織る
銀の声


緑をつらぬく小さな音
つらぬかれた跡の揺れる音
つらぬいたものが緑に染まり
水の底から空を見る音


銀が重なり ....
曇りの幌につつまれ
ふたたび生まれ ふたたびねむる
陰に刺さり
縦にかがやき


空のろくろ
空のふいご
枝々を巻き
高く きしむ


ひかりが動き
動きがひかり ....
激しい雨の音のなか
あなたとわたしが
ふたりきりでいるのですから


あやとりもするでしょう
すごろくもするでしょう
しりとりもするでしょう


じゃんけんもするで ....
窓と壁のはざまから
水のような顔があふれ
外を見もせず消えてゆく
風が光に 光が風に
裏切りの等価を与えるとき


狭いところ
熱いところ
いたらぬ波をくりかえす舌
輪 ....
満ちていたものは見えなくなり
いたのかどうかさえわからない
かたちはかたちを保てぬほどに
すばやく色も無くすぎてゆく


影のなかに潜む影から
うつろな虹がさまよい出でて
 ....
つづくふるえ
つづくからだ
水紋は光に変わり
散ってゆく


何かを燃やす夢からさめて
手は緑にくすぶっている
灰のなかに芽吹くもの
誰が蒔いたか知れぬ影


金の ....
空から降りる水膜が
樹に到かずにあえいでいる
夜になるもの なれぬもの
道をひたす波の無い波音
夜を映し
夜をわたる



静かに歩みゆくかたち
そばをすぎるかたちが重 ....
見える水音
見えぬ水音
草を伝い
草を描く


影を避けて
水を歩む
雨のあとの
浮き沈む道


おぼえられ
わすれられ
名前は鳥のようにすぎる
地は蒼い
 ....
森の貝をとり
水にひたし
透きとおるのを待つ
巨大な草の{ルビ族=やから}の
息つぎを待つ


湿った土
霧が告げる鳥
岩をしめす手


声 匂い 熱
姿以外の緑 ....
ふたしかな季節を
灰の午後のかけらを
染まるようで染まらずにとおりぬけ
雲を燃す火はぽつぽつと
河口の浪を照らし出す
割れた岸を砂は流れ
夜の虫の光のように
浪の下へと沈 ....
空に流れては消えてゆく歌
冬の鼓動に
白の盲目に
他者を知らない目の奥に
銀の花は降りてくる


光の時計の前に立ち
影をつくり
針を止めても
流れは止まらず
星 ....
森は沈む
銀の花に
残響に
緋の笑みに
秋を穿つ泥まみれの羽に
森は沈む



鏡の乗りものに映る青空
死が飾られた街の隙間に
冬の色の海が見える
その鳥はとどろき ....
暗がりのなかの光の道
滴の道
空の強弱のはじまり
花の墓に降る朝の雨
遠い遠い雷のような
音の無いむらさき
弔いの日を染める



色とりどりの衣を着て
荒れた地に横 ....
生きものたちが空を揺らし
雲の間に鏡をつくる
午後から夜へ
鏡は割れ
鏡は増え
ひとつひとつに
生きものたちの息を映す



青 灰 灰 青
銀 燐 燐 銀 
まわ ....
砂木さんの木立 悟さんおすすめリスト(1765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
飛水記- 木立 悟俳句706-8-10
道と羽- 木立 悟自由詩306-8-9
夜とふるえ- 木立 悟自由詩306-8-7
ノート(43Y.7・28)- 木立 悟未詩・独白506-8-4
_し- 木立 悟自由詩806-8-4
夜へ夜へ(朝へ)- 木立 悟自由詩706-7-31
てるては- 木立 悟自由詩406-7-28
しずく_うつわ_ゆび- 木立 悟自由詩506-7-25
降り来る言葉_XXⅢ- 木立 悟自由詩506-7-17
けだものと子(火の地)- 木立 悟自由詩506-7-13
みず_ひかる_みず- 木立 悟自由詩306-7-5
ノート(陽雨)- 木立 悟未詩・独白206-7-1
午水譜- 木立 悟自由詩306-7-1
銀と響き- 木立 悟自由詩206-6-26
ひびき_ひびき- 木立 悟自由詩1206-6-23
光かな- 木立 悟俳句506-6-20
銀衣の子- 木立 悟自由詩506-6-20
午後とめぐり- 木立 悟自由詩406-6-13
ノート(43Y.6・10)- 木立 悟未詩・独白406-6-10
午後の名前- 木立 悟自由詩606-6-9
すがた_こだま- 木立 悟自由詩406-6-8
午後といのち- 木立 悟自由詩406-6-5
夜と水- 木立 悟自由詩506-6-2
午後と熱- 木立 悟自由詩806-5-29
遠霊鏡- 木立 悟自由詩306-5-29
銀花_Ⅲ- 木立 悟自由詩706-5-28
銀花_Ⅱ- 木立 悟自由詩406-5-28
銀花_Ⅰ- 木立 悟自由詩606-5-27
小さな日- 木立 悟自由詩506-5-25
光鉛領- 木立 悟自由詩406-5-24

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