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ひとつの炎がてのひらにいて
手のひらのかたちからあふれては
熱も音も伝えずに
あふれつづけるそのままでいる


蒼い羽とむらさきの矢が
吹き荒れていた夜は明け
白い髪 白い ....
布をひらき 布を折り
隙間を残し さらに布を折り
ひとつの色に定まらぬ陽は
ひとつのうたをくちずさむ


暗がりの宙に浮かぶ音
変わりつづける一瞬を
意味とは異なる姿の方へ ....
かわいた中洲は
鳥に埋もれ
流れはただ
飛沫の跡を運んでいる


望まれぬものが橋をすぎ
影は明るくひろくなり
音や色に梳かれては落ち
にじむように流れを濃くする

 ....
誰もいないようでいない家から
窓が飛び去ったあとの暗がりに
にこやかな家族を
はめこむ陽がある
父去りて夏去りて今日ほどく紐



熱を捨て陽は降り急ぐ石の丘



涼やかな花には寄らぬ鳥と虫



触れるほど水はすばやく風深く



誰ぞ置く錆びし{ルビ ....
あらかた片づいてしまって
のどが渇く
コンビニの廃墟の前で
自販機ばかりが新しい


削る自分に
どこか遠くから
別の何かを削る音が降り
崩れそうに震え重なる

 ....
酒呑んで見よ!なだらかに腹の出る



真面目すぎ優しさのない体重計



「わたしにはあなたしかいない」馬鹿が見る



自分から自分を取れば残る馬鹿
 ....
菩提樹の上で交わるけだものの系譜の果てに立ち尽くす我



吼えるものただ自らに背くもの震えるけもの響くけだもの



膨れては刃のごとく雪を斬る寒さ忘るるための憎しみ
 ....
めざめては指に生まれし水かきで午後の終わりを泳ぎゆくひと



ゆきずりの他人の家の軒下に丸く在るもの季を唱うもの



届かない遠い川原に届かない指の軌跡の光あおいで
 ....
光が光をまとうとき
ひかりかげり かげひかり
静かに昇る
譜をめくる指


文字の見えない
明るさの紙に
ひとつをひとつに書きつけて
降りつもる音を見つめている


 ....
空あおぎ覗き込まれる月夜かな



くりかえし夜を描き足す爪の蒼



水に浮く石を踏む道帰り道



目の生えた指が私になじみゆく



耳だけが曇と ....
あたたかい寝まきです
でも
あたたかいふとんです
おかあさん
頭のほうが寒くて
しんとします


眠ったとたん 朝でした
お昼を食べたら
もう夕ごはん
ふしぎです ....
朝の橋に降りつもる水
最初にわたるものを待っている
粒の大きさの万華鏡
手のひらの内からこぼれつづける


指を伝う細い声
細く細くやわらかな青
微笑んではすりぬける
数 ....
なびくもののない
丘の斜面に
影はなびき
空へ向かう
影はいつも
空へ向かう


色は草から
外れかける
外れかけたまま
そよぎつづける


陸橋の陰
枯れ川の路 ....
湿り気のなかに{ルビ詩=うた}があり
半身の{ルビ失=な}い私を{ルビ召=よ}んでいる


{ルビ咬合=こうごう}の色
強制情動
朝は汚い
震えは止まない
声は止まない

 ....
父親が午後に死んでも腹は減る


眠くても胃が痛くても腹は減る


かゆくてもぶつぶつ出ても腹は減る


もどき詩が詩のふりしても腹は減る


鳴り止まぬ洞のむなし ....
まるいかたち
まるくないかたちのものが
手ではない手にこぼれ落ち
光や
光ではないものとともに
器のなかで鳴りつづけている


低い草  永い風
畏れをわずかに避ける影
 ....
夜とカケラと
くず拾いの顔
コップをコップで閉じ込めた輝き
薄め 薄めて
水より薄く
足を伝った油の罪
月は彼等に殺された
私は月を想って泣く
封じた想いは耕され
見たこ ....
呪いを受けよう

こころみを よしとしよう

ひらいた腕の

どうしようもなさを呑もう
風が来て
傘を川に遊ばせ
緑の拍手をする



突然の雨に
水鳥さえ流され
夏は終わる



けがれあるものも
なきものも
小さな痛みを呼ぶ



 ....
そっぽを向いた鏡をなだめて
今日も自分は
この世に映る
目のなかにちいさな音の遊ぶ夜



通りすぎまた通りすぎ唱は降る



手をかすめ消える笑みたち金のいろ



生と死を斜めに飾る毒の花



天と地の ....
夜のほつれ ほとつのあいだ
横に走るいなびかり
音もかたちもないいなびかり


森に隠れた生きものの息
道にあふれ 坂を流れ
滝のように崖から落ちる


すぎるもの す ....
鏡の前のふたつの影
光をよこぎる
見えない種の重なりの影


何かを被せられた石は
何かを被せられた人のように倒れ
雨のなか打たれ はためいている


灰にひろがる白の ....
旅が
かすかにかしいでいる
分かれゆくかがやきの幾つかが
道に沈み 泳ぎ去る


家の陰に落ちてくるのは
わずかに早い 未来のまばたき
午後を閉じては
またたかせている
 ....
淡く背に触れ
手は消える
ふとふりかえり見るそのときに


手のひらの街
晴れ伝う水
まだらのひと


かけちがえた
ひとつのボタンだけが支えのように
光ともうひと ....
瞳のかたちの夜の食卓
ひとつの炎が揺れていて
他には何も置かれていない
椅子には誰も座っていない


波に斜めに刺さる輪があり
光の泡をこぼしている
あちこちにぽつりと灯る ....
雨水と目
異なる振れ
そよぎ そよぎ
添えられる手


建てかけの家が揺れている
手にすくわれた水の底
見つめる息と
同じ色をして沈む音


そこに ここに
残る ....
蛾に生まれたかったものが紙に生まれて
灯りのそばにじっとしている
葉の波が
聞こえては消える



嵐は水の鳥のあつまり
道の先にいる空は
蒼にむらさき
森と同じ背 ....
鳥が くわえたたましいを
離すたびに緑は深く
深く 深く
枝は水紋


土に落ちた花が集まり
さかしまに笑む紫陽花もいて
水は灯る
水に 灯る


鏡に映る鏡の奥で ....
砂木さんの木立 悟さんおすすめリスト(1765)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつ_かぞえて- 木立 悟自由詩606-11-13
おりて_おりて- 木立 悟自由詩306-11-8
ひとり_海へ- 木立 悟自由詩806-10-30
ノート(43Y.10・25)- 木立 悟未詩・独白206-10-25
ノート(風にあれ)- 木立 悟俳句9*06-10-18
ノート(木曜日)- 木立 悟未詩・独白3*06-10-18
ノート(朝・昼・酒)- 木立 悟川柳3*06-10-18
系譜- 木立 悟短歌706-10-16
夜__こがね- 木立 悟短歌706-10-12
ひとつ_あかり- 木立 悟自由詩606-10-11
帰り道- 木立 悟俳句406-10-9
わたせない手鏡- 木立 悟自由詩906-9-29
ひかり_あそび- 木立 悟自由詩406-9-26
緑の目- 木立 悟自由詩506-9-22
融形・疑裂- 木立 悟自由詩4*06-9-22
腹は減る- 木立 悟川柳606-9-19
空とふるえ- 木立 悟自由詩306-9-19
銀と世界と- 木立 悟自由詩6*06-9-19
ノート(37Y.5・5)- 木立 悟未詩・独白206-9-18
ノート(36Y.9・20)- 木立 悟自由詩406-9-18
ノート(43Y.9・16)- 木立 悟自由詩406-9-16
宝石夜- 木立 悟俳句706-9-15
夜のほつれ- 木立 悟自由詩306-9-14
ゆくえ_ふるえ- 木立 悟自由詩206-9-13
けだもの行(いとふるみち)- 木立 悟自由詩606-9-5
青と青の日- 木立 悟自由詩406-9-1
降り来る言葉_XXIV- 木立 悟自由詩406-8-29
水と手(青の日)- 木立 悟自由詩506-8-27
晴れた灰の日- 木立 悟自由詩406-8-21
ノート(ひとり_ひびき)- 木立 悟自由詩606-8-13

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