すべてのおすすめ
早朝、大阪へ帰る友達を見送った後
まだ静かな町のドトール
似合わない主婦が一人
普通にゴンチチとかせつなくて
カフェラテも苦い
友達の後姿、自分と重なって
今年の夏さようなら
確信ゆ ....
瞑想し、神秘的なオーラに包まれると
彼はあらゆる奇跡を起こすのだった
水は固いと信じれば水の上を歩き
虹の向こうに幸福があると思えば虹を渡った
彼は奇跡の力をどんどん強めていった
今夜、夜空 ....
おひさまは 遠く
おひさまは 居る
どんなにたくさんの子の絵のなかで
ぐるぐるまるに描かれても
誰も見つめることも
近づくこともできずに
おひさまは ひ ....
なんの因果か
ガロイ先輩の手作り冊子を抱えて
汗をだらだら流して
どうせモノレール沿線ならば
もっとオシャレな停泊所とか
競馬場へと
ふらふらと行きたかったのだが
コミケの意味さ ....
もし月が地球に落ちてきたら
全世界の人々は両手を天に掲げて
月を支えようとするだろうか
なかなか
おとこのこであることがやめられない
じぶんが
ばらばらだからかな?
おとこのこの
のこりかすがもえくすぶっている
たぶん
おんなのこがもえるのとは
ちがうにおいがするはずだ
....
あくびの出るような
おだやかな日々
寝転んで
ぼんやり眺めた空の青さが
なつかしく
いとおしく
くるおしく
頭の中を駆け巡る
何も疑うこともなく
何も失うもの ....
彼らは国債残高に着目した。これだ!
国家予算の10倍超、GDP比100%超
ギネス公認の借金世界一の国家
しかしこれを改善に向かわせる萌芽がたったひとつあった
郵政民営化法案。彼らは5年かけて ....
むかし
きみは白い服をきて
なにもいわないで立っていた
きみがはじめてことばを言った
とてもなぞめいていた
(わからないことばはとてもやさしい)
それからきみは
古本屋へ通う
そとは小 ....
たとえば地震が起きたときに
真っ先に
何かを考える前に
眠っているあなたに
身を挺して覆い被さるように
それを何と呼べばいいのですか
恋人よ
恋人たちよ
言葉にされたものは ....
えー
目下のところの目標は
全国縦断ツアーをやりたいです
小さな港町
あるいは政令指定都市
アリーナとはいわないですから
ライブハウスでオッケーですから
まあ
問題は
うたをうた ....
お兄ちゃん、と
呼ぶのが
照れくさくて
そのまま
僕たちは年をとった。
あなたは家を出て
後を追うように
私も出て
あなたは戻り
あるいは他所の国へ
私は
死ぬまであなたの弟 ....
十代のころ
風呂で毎日肌を磨いていた
それは
白蛇のようになまめかしく
女というものは
綺麗であるべきもの
愛されるために生きるもの
それだけでよかった
なのに
酷いのですよ
....
上手く眠れないままの空が白み始める。轟音
で走り去る獣たちもわずかで、その咆哮にも
ためらいが見える。廃墟の影に潜む小人たち
は闇が消えていくに連れ恐る恐る顔を覗かせ
覗いた顔を逆に覗かれ ....
○タスマニア・タイガー=フクロオオカミ
1960年頃 絶滅?
オーストラリアにいた有袋類。形態は狼に似る。背中にトラのような
縞があった。紀元前2600年頃、人間が持ち込んだディンゴによっ ....
「っしゃー!今からやります!」
そう言うと
駅の痰壺を持ち上げ口にあてがい
飲み干す男が親父の知り合いにいたそうだ。
凄まじい。おぞましい。
っつーかその度胸と気合いがすげぇ。
酔ったらや ....
揚子江の上流に見慣れない生き物がいて
現地の人は成人の儀式にそれを食べる
雨の降る夜はいつも
腹の中で卵が孵って
鼻の穴から糸が
するすると
巻き付いて
柔らかな
殻になる
....
都議選の宣伝車が姦しく徘徊している。「お
願い」であるのなら人に迷惑をかけてもいい
らしい。名前の連呼。連呼。夜に働く人たち
の票は必要とされていない。連呼される名は
誰に名付けられたもの ....
雲はかすかに薄い。満月はわずかに遠い。星
たちは月の輝く姿に目を細め身を寄せ合いな
がらその眩しさを囁く。塔の下ではいくつか
の波が押し寄せる。浸食は彼方の記憶。崩壊
は遥かな追憶。廻 ....
子供の頃 あることが気になって仕方なかった
部屋の灯りは僕が部屋から出てもまだついているのか
それが知りたくてたまらなかった
誰もいない部屋は灯りを点している必要がないので
ひょっとしたら「休 ....
逆に
すべてのことを忘れないでおこうと思った。
感傷や復讐の道具になるとしても、
呪いと呼ばれたって
おぼえていよう。
みんないつかは昼下がりの平穏な家に住むんだね。
だから僕は覚 ....
朝の空気がこんなにきれいだから
きみは生きていていい
:
神様が歌っているから
朝焼きたてのパンを買いに行こう
ラウラ、ラウラ、ラウディ
:
神様の歌はとてもシンプル
きみは生きていて ....
庭先にバイクの部品
雨に遊ばれて
貝が話す声を聴く
雲はただ
自在さに気づかず
恵む心が溢れて
太陽を説く
転がる部品が
小さな光を生むことをやめ
ただ風が吹けばいいと
雫 ....
もし世界が 黙るのならば
わたしは うたおうとおもう
そのくらいしなければ わたしは
この世界では 生きていけない
もし目を瞑っているのに 気づいたならば
できるなら 目を開けたほうがい ....
わかったよ
きれいだよ
初夏の中で
乱れてる
その心も
きれいに見える
咲いた 咲いた
紅く 紅く
全てが淡く見える程に
自分の彩りを見せつける
何のた ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
最近ずっと夕焼けを見てない
柔らかな雨が頭に響いて痛い
稲光を何だか遠くの星の出来事のように聞いていた
知識の詰まった紙の束は
三枚の銀貨と交換された
片手におさまる一個の世 ....
Tくんと喧嘩した日の夜
お風呂に入ってやるちくしょうっ
とパンツの引き出しを開けたら
白雪姫みたいに横になって
女神さまが入ってらっしゃった
女神さまはあたしの腰くらいの引き ....
新しい恋人は豪雨とともにあらわれる
すでに窓のそばを特等席にしている
遠くで雷鳴が響くたびに喉をセクシーに鳴らす
僕はカンバスに向かって筆をかまえている
喉が鳴るたびに手が振るえカンバスが ....
「パチンコ」 とネコは言った
「きみの名前?」
「いや、ただの『パチンコ』という名前だ」
自動車が通る
どんなにひとりぼっちでも
自動車はいつも僕の側を通るんだ
「パチンコ っ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16