すべてのおすすめ
 

  父は帰ってこなかった
  後で知ることになるが
  街の花柳界で板前として働いていたようだ
  華やかなところだから飲む賭つ買う
  生活を送っていたらしい
  ぼくた ....
  母はぼくを背負って
  毎日踏み切りを渡った
  栄耀失調だったぼくは
  医者に通っていたのだ
  記憶は曖昧だが
  ぼくたち母子は貧しかった
  ある医者は
  『下痢をするの ....
  灰色の山に日が沈む
  昔純情だったぼくも
  椿ではなく壊れた機械だ
  モダン・タイムス
  笑う気持ちがよく分かる
  チャールス・チャプリン
  喜劇は悲劇だ
  幾重にも金 ....
  柳と風
  プラドー美術館
  黒いマントの少年がよぎる
  鳥ではない
  黒いマントの少年だ
  マドリッド
  ボスとブリューゲルを見に
  はるばる来たのだ
  信号待ちに ....
   エトピリカを待つ
   絶滅寸前の
   マボロシの鳥
   600mmレンズを据えて
   何時間でも
   ポイントを決めて
   弟とぼくと
   二人のカメラマンが
   ....
ひとりベットで

嘘泣きをしてみた

無理だった

こんな声、出るんだ

知らなかった

何があっても動じない人だねって

最近言われるから

泣いてやろうかと

思っ ....
 

   花と龍
   盲目の詩人が語る叙事詩
   わたくしが保護されている
   広場
   噴水と鳩
   駅舎に車両はない
   上野駅とローマ駅では
   蒸気機関車の匂 ....
けれども
身じろぎもせず息をひそめて
眠ったふりをとおす
それがきみのためになればいいのだけど

夜が終わるのを待つあいだ
カーテンの裾からもれる淡いひかりに
痙攣するまぶたでこたえなが ....
   ふと婦人は席を立った
   向かいの席だった
   ぼくは隅が好きだ
   ぼくは隅に座っていた
   カバンを架けかえようとしていた
   ジャケットのフードがじゃまで
   カバ ....
   土曜日
   もったいないが一日ぼくは寝ていた
   泥鰌のような疲れが溜まっているからだ
   谷川俊太郎さんはぼくより一回りも上なのに
   『まだこれから』という詩を書いている
 ....
                    161時 @ハト通信

はーとのかたちの
くっきーを
かりこり かじって
まるいかたちにしました
なんだか
ぞうりみたいです
しかたないので ....
  にぎやかな街のなかには
  派手な歯科医がたくさんあり
  誰もが知ってる眼科医がいる
  ひよこも街の住人である
 
  にぎやかな街のなかには
  派手な産科医がたくさんあり
  ....
  


  できるだけ遠くへ
  島はなげるべきだ

  小笠原くらい
  塊
  として

  こぼれおちた
  土
  が

  いくつもの
  しみのような
  ....
  青森県小泊村で道は終わっていた
  その先は新道だった
  未舗装の砂利道だった
  通行止めの門扉があった
  ぼくは門扉の脇の
  細い抜け道を
  バイクをおして
  中 ....
  夕焼けがうつくしいのは

   あれは人魚が大空に薔薇をまいたからです

    なんて歯の浮くような科白をはいたら

     おまえは詩人 失格だと頭をなぐられそうだ

 ....
  富士山をみてきた
  富士山はお正月の姿をしていた

  まるで絵葉書のようで
  テレテしまった

  でもさすが日本一だと思った
  家来を誰も連れてないからだ

  ....
五時を告げる
  鐘が鳴る
  まるで夢みる
  羊のように

  空腹が番犬である


      2004・12・26
   ニンゲンハ
   キノコグモノヨウニ
   ツライナア
   トオモッタラ
   ナミダガ
   コボレテキタ

  
            2004・12・21
オレンジマーマレード
というカタカナ表記が嫌いだ

どれを見ても
というわけではないが
こういう文や詩に使われるのを見るのは嫌いだ

なんとなく
オレンジの皮のように
どこか
ツン ....
今日、両親から荷物が届いた

シャケは辛塩で、焼くと真っ白になる
タラコは無着色で、見た目はマズそう

これら北海名物を口に運びながら
函館山に打ち寄せる
海峡の早潮が岩に砕けた白濁の泡 ....
ひらひらと迷い込む木の葉
切り株で一休み
「こんにちわー!」なんて何も知らず

暖かい微笑みで
「十分休んでおいき」と言った
切り株の声、コントラバス

奏でる物語に聞き惚れて
切り ....
   

   干された布団に冬の陽が
   いっぱいにあたっている
   ここは天の香具山ではないが
   まぶしいくらいだ 女でなくても
   洗濯物は 気持ちよく見える
   太陽 ....
  



  観葉植物の
  光のなかで
  ゆったり
  籐椅子に
  腰掛けて
  読書でも
  できたら
  できれば
  珈琲なんか
  飲みながら
  燦々 ....
  




   きょうはぼくの誕生日
   62歳になった 年齢はワープする
   きのうまで27歳 パリのカルチェラタンを歩いていたのに
   きょう ぼくのスニーカーは田舎道の ....
きのうタクシーのおっちゃんが
この世に寝る、働く、食うの他に何があるんだろうねぇ。
と言っていた。
歳を取るごとに
楽しみなんて
無くなってしまうのにねぇ
と。

 ....
    




   日が高い
   山の湖に
   バイクで奔ってきた
   4ストロークの強いエンジン
   60キロで裏街道を飛ばした
   きついS字のカーブ
   ハ ....
大きな家並み
さらさらと消えていく
小さいものは遠い
遠いものは小さい
当たり前のこと
当たり前のことなのだけれど
座席にまぁるく
またひとまわり
小さく白い母
毛繕いする風
瞼の ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい

貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい

高波が何でも持っていこうとするからこわい

クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい

あが ....
でんごんくんがいた。「お金は余裕を持って置いておくがいいよ」。それは小さなオハジキだった。いろんな光と色が街灯にはねかえって、あしたの花火へいけないって思い出した。どうやってきみに伝えよう、でんごんく .... 古代ではしばしば吟遊詩人の虐殺が行われた。
吟遊詩人の言葉は「水鏡より真実を語り、猿より虚偽を述べる」とされたからである。
しかしこの事実は吟遊詩人の言葉を後代に書き記した文献から判ったのであり、 ....
あおばさんの未詩・独白おすすめリスト(462)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
その血もまもなく滅びようとしている- 天野茂典未詩・独白2005-2-16
子供たちに母の背中を- 天野茂典未詩・独白1005-2-13
金閣寺の夕映えは美しい- 天野茂典未詩・独白105-2-7
ボスとブリューゲルはいっぱい赤い種をまいていた- 天野茂典未詩・独白205-2-6
エトピリカは歌に歌われていた- 天野茂典未詩・独白405-2-5
嘘泣き- RT未詩・独白205-2-5
水深0mの歌- 天野茂典未詩・独白505-2-3
「雨のはなし」_- キキ未詩・独白17*05-1-29
ぼくは小岩井ミルクとコーヒーをごくごく飲んだ- 天野茂典未詩・独白805-1-26
まだこれから- 天野茂典未詩・独白305-1-22
かりこり- アンテ未詩・独白505-1-18
絵本- 天野茂典未詩・独白605-1-15
東京都から- 天野茂典未詩・独白405-1-13
竜飛まで- 天野茂典未詩・独白605-1-5
冬の夕焼けはタイ焼きか- 天野茂典未詩・独白705-1-4
富士山- 天野茂典未詩・独白505-1-2
空腹- 天野茂典未詩・独白404-12-26
広島- 天野茂典未詩・独白604-12-21
オレンジマーマレード- 蒼木りん未詩・独白2*04-12-20
小包み・函館山- たりぽん ...未詩・独白5*04-12-12
森のコントラバス(追悼:武力也さん)- 木葉 揺未詩・独白604-12-7
原子心母- 天野茂典未詩・独白304-12-1
大きな観葉植物の葉の下で- 天野茂典未詩・独白2*04-11-21
LET_IT_BE- 天野茂典未詩・独白10*04-11-14
また、なんだか悲しくて書いてみた。- 月山一天未詩・独白7*04-11-14
- 天野茂典未詩・独白104-10-24
路面電車- バンブー ...未詩・独白304-9-18
海はこわい- ふるる未詩・独白43*04-8-31
でんごん- 石原大介未詩・独白604-8-13
自己紹介- 音阿弥花 ...未詩・独白104-8-12

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