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水面でも生きていけた
音も音以外のものも
やがて最後は雨となって
わたしはいつもの
退屈な境界線になった
明日は全国の会議室で
美しい花が観測されるでしょう
予報士は丁寧にお辞儀をすると ....
雪の真似事が得意だった叔父は
危ない、と言われていたのに
ある日原っぱのようなところで
なくなってしまった
話をする様子がいつも苦しそうだった
幼い私を見ても
たかいたかい、しか
....
祈りはオナニーじゃないんだからね
つごうのいいときだけ神様よびだして祈るママはまちがってる
と抗議するとき
私たちはママが自力でパートして取った免許で運転する自力でパートして現金で買ったマー ....
{引用=以前、現代詩フォーラムに投稿していたものの中から、自分が残したいものやお気に入りの作品を載せていきたいとおもいます。今回は、俊読で朗読した三作品。}
ある夕暮れ
{引用=
ある意 ....
かつて見送られるもののために
窓はあった
そしていま窓は
残されたもののためにある
窓を開け放ち
潮の匂いのする風を迎え入れる
誰かが忘れていった
化石の海が
ひとつ置かれている
....
階段は増え続けた
僕らの知っているところや
知らないところで
やがてこの街は
階段で埋め尽くされてしまう
のではないかと思う
そうしたら君と
階段の無い街に行って
日にあたりながら ....
とうとう壊れた
ボクドラえもん
今日は良い日だった
天気も良かった
行きのバスで
最近話してなかった
ナカマと会話出来た
仕事も順調だった
大工さんのそばで
....
僕達はお腹の中にいる頃から何度も
ボブ・ディランに、ジョン・レノンに
何度も包まれてきたというのに
またふりあげてしまったこぶしのその先で
煙が青空に溶けた
失敗とか過ちとかそんなこ ....
ふしぎなもので
空っぽに近いほど
人生は
重い
そんなことを遠くの風見鶏がいう。
自分くらいは
自分を好きでいて
いいよねって
そうすれば
ひとりぼっちじゃないからね
わたしはいつも
わたしといっしょ
あなたに
なんて渡さない
空を飛ぶことを夢見て
ニワトリ、ペンギン、ダチョウたちは
スキージャンプに挑戦する
「スズメ達が見てきた景色と同じものを見られるだろうか」と
高く高く飛ぶ
陽気なオウム、九官鳥たちは
....
奇妙に融けあった
二つのクノップフが
二つの正方形の
触れあうかたちに浮かんでいる
金の枠にふちどられて
腰と背と後頭部を
翼に犯された天使が
無表情 ....
雨が降って
窓にはかげろをがびっしり
もうすぐ おとうさんが
おとうさんが迎えにくるから
わたしは、河原にせりだしてつくられた
お店の椅子にこしかけて
2分おきにかげろの数をかぞえてる
ある精神科医が
私は精神分析を
すべてのひとには
お勧めしません
と
ラジオで話していた
みなさん精神分析によって
善良な自分を発見したいのでしょうが
人がみんな
美しく生まれつくわ ....
星飛雄馬のお父さんが
ちゃぶ台をひっくり返したのは
実は
たった1回らしいと
誰かがブログで話してた
怒鳴って
声を荒げて
破壊して
それは新たな怒りを呼んで
そうして
本質は ....
身を投げようと川辺を歩く
川
深い
踏切
降りる
しゃがむ
電車
通り過ぎる
上がる
しゃがんでいる
降りる
電車
通り過ぎる
上がる
立つ
歩く
橋
通り過 ....
まっすぐな帰り道が見えなくなると
穴という穴からノームが這い出て
ら、るほ、ら、ら、るほ、
ダークダークノームダーク。(あれるっちぇんど)
君たちの手に掴めるものはわずかしかない
ら、るほら ....
夜明け前の道を
自らの高鳴る鼓動を胸に秘め
歩いていく
川に架けられた橋をわたり
駅の改札を抜けて
無人の列車に乗り込む
腰掛けると
発車を告げるベルがホームに響く ....
なだらかな 坂 の
おりても のぼっても
やがて
おんぎゃあ
って 聞こえる の
ぷつり
{引用=fromAB 「濃縮回廊 ....
旅行から帰ったら
あなたと
さくら見たいです
あなたのメールに
胸が詰まる
そう
そうだね
はなびらが
はらはら落ちる川沿いは
きっとまだ
風も冷たく
見上げた角度に ....
あなたとにって詩が
だれかにとって詩であるとは限らない事実を
そろそろ
認めませんか?
これは詩ではない
思いのたけを稚拙に並べた文章
不特定多数に還元された主語
(まず文章として問 ....
壊れた時計をなおしていたら
ふとしたことで けんかになった
あなたは時計をばらすのをやめ
きちんとねじをしめなおし
机にぽいと置いたのだ
わたしはそれを手にとって
いじくりながらそっぽ ....
詩の朗読 なんて
しないで
あなたの ではなく
そのもの の
想いを受け止めたいから
耳を
研ぎ澄まさなければ
ならなくなったなら
そのときはひょっとして
お願いするかもしれ ....
一月前
長い間認知症デイサービスに通っていた
雷造さんが88歳で天に召された
だんだん体が動かなくなり
だんだん独り暗い部屋に置かれる時間が多くなり
ある日ベッドで瞳を閉じて横 ....
ぷくぷくぷくぷく 水の中
かぎりなく 流線型に近づこうと努力する
ぽこぽこぽこぽこ 水の中
さまざまなことを考える
青い傘 黄色い傘 赤い傘 黒い空
緑風にたなびく水 水にはた ....
自己嫌悪の深い海を
およぐ
くろくて
きらきらしている
むこうには
たからもの
死
自己嫌悪の海をあがって
自己嫌悪の海岸を歩く
自己嫌悪の貝殻をふむと
からからからと ....
そうこうしているうちに
衣をとられてしまって
騙されているほうがよかった
と中川から帰っていった
{引用=fromAB}
となりに君をのせて
海沿いの夜をゆく
波は
そこにあるのに気づかない
君はたぶん
空気で出来ていて
誰の目からも見えないけれど
見失いそうになるとき
君をのせて夜をゆく
ボク ....
ヘリウムを
胸いっぱいに吸い込んで
あなたの街に
飛ぶんだ
飛ぶんだ
川をこえて
ビルを
入江を
ほら
雪めいた季節が溶けて
あなたに
春の雨が降る
今年は
ちょ ....
美しい人 あなたは話します 私は聴きます 美しい人
あなたは歩きます 私は歩きます あなたは話します
私は聴きます
美しい人
美しい人 私はあなたに郵送しました あ ....
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