彼女は早起きしてお弁当を作って
今日はピクニック
いいお天気
彼女の調子もいいみたい
ひさしぶりのピクニック
外に出るのもひさしぶり
彼女の退院記念

彼女の作ったお弁当の中身 ....
ありがとう
うまかった

ありがとう
まずかった

いつも
いつも
飢えていて

ありがとう
食べてきた

皿盛りの肉
絞った蜜
犬の舌焦げ

ありがとう

母の ....
倉庫に積まれても
思い出すのは 彼のことで
「藁が多いですよね」とか話していた
目の前の男に

「足1本ちょうだい
しがみついて寝るので」

と言ってしまった

外に出たら
これ ....
白黒白黒 テントに籠もる咳払い 秋の夜長の神経衰弱

七並べ アルミパイプの指定席 正面に花 照れるジョーカー

「大ちゃんの絵ができました」叔母の手による油絵を喪服で抱え

安らかに ....
わたしは、男のおかあさんと暮らしている
男のおかあさんは、働いているので忙しい
男のおかあさんは忙しいので、わたしは留守番をする
わたしは遅くまでひとりで遊んでいるので、いつも眠い

男のお ....
晩秋の土手です
枯草を焼いている人がいました
深い空に
白く見える遠い穴がひとつありました

気がつくと指がべとべとするもので汚れているのでした
甘いような気持わるいような香りが流れ ....
生まれ変わったら
半紙の上の
墨絵である。

近い内に

近い内に

岩陰の 緑の苔の
中に。

水で濡れていること感謝します
あたしが娼婦だった頃、いつもお客様に「奉仕」をしてあげていた。
禿げ上がった、どこかの社長。「えらいさん」を相手に。
顔を見ただけではきそうな程に脂ぎってて。


あたしはむなしく、おじさん ....
とても偽善的なことを言うならば
今こうしてあなたといることはあの人達に対する裏切りであり
またあなたへの裏切りであり
そして自分自身への裏切りでもあるわけで
そんなジレンマに堪えながら
こう ....
あんあん言ってりゃ良いんだよ
股広げてれば良いんだよ
お前は別に馬鹿じゃない
それを喜ぶ阿呆を笑え

お前は別に馬鹿じゃない
笑えないなら余所へ行け
街のはずれで老いた女が営む店は
闇色の菓子がたいそうな評判だったが
だれ一人材料や製法を知らなかった
ある時店が閉まったあとも
客の一人が見張っていると
老いた女は夜更けを待ってふらりと ....
なぜだか忘れてしまったりするので
書いておく
そこにも あそこにも

ピリリと鳴ったり 震えたりすると
ポケットの上から触れずにはいられない
現代人なのですか といわれればそれはそうですが ....
打ちっ放しの白いコンクリートの上で
夜明かししたアンバサダーは
太陽の熱に焼かれていて
扉を開けると蒸風呂だ。

エンジンをかけ冷房を入れると
蚊の群れが舞い上がる
慌てふためいて窓を開 ....
綿ぼこりを握りしめていた
お乳を飲むときおっぱいを押した
初めの一歩バランスを取るために前にのばした
泥まんじゅうを作った
じゃんけんをした
桜吹雪のなか母の手に包まれた
ハナハトマメと書 ....
  

ラベンダー絨毯の中
東へ東へ向かうバス
点在するハーブ園
スィングするカラフルな文字
流れる
ラジオから
セージ、パ リ、マリ 、タイム、、、
と聞こえ
行くのですか
と ....
おばあちゃん、久しぶり
ここに来るのはいつ以来だったっけ
たびたび来られなくてごめんね

あなたの息子夫婦は、相変わらずまた
旅行に出かけましたよ
今年は雨ばっかり降って寒いから
あんま ....
どうして口をへの字に曲げてるの
彼が訊く

だって重力の法則には逆らえない
不満 怒り 悲しみ 憤り
みんなして私の口を両端から引っ張るんだもの

どうしてそんなに不味そうに食べるの ....
ぼくらはかつて
遠ざかる気層であった
果てのない蒼い夜に灯る
淡い光であった
ぼくらの指先は
震える幼き稲妻
すべての吐息は
透明な表象となった
ぼくらはかつて
言葉以前の言葉
記 ....
 
わたしのせなかというものを
つくっていただけるのであれば

どうか車輪の跡を忘れずに

しあがりのまえに
たっぷりと日干ししたものに
あなたというものを
ペダルにのせて
し ....
いまはもうない家の
いまはもうない裏の畑で
空いっぱいに舞っていた
アキアカネ。

物干し竿に 洗濯物に
それをとりこもうとしてる母の髪に
それを見ている私の肩に
アキアカネ。

 ....
一九九〇年一月一六日午後三時三〇分
ガンジス河に架かる浮き橋を渡って
バラナシの町に入ると
古ぼけて崩れかかった石と煉瓦の建物の間の
狭い道路に人が湧いてくる。

インド国産の名車アンバサ ....
青空だった
そこに一塊りの黒い雲が
漂うのだった
漏れでた存在の気品
のように流れ去るそこ
その空間に
手元から立ち昇る灰の揺らぐような
誇り高き 気品
取り巻いていたわたしたちの
 ....
ころんで傷ついた膝に
消毒液をふきかける
わたしの鉄でできたからだは
それだけで うごかなくなる

すき きらい を
判別できない指先の半月
ことば おと を
区別できない壊れた右耳
 ....
カーテンを開けると大雨だった

ひどく気が滅入る日曜日だ

さらに気が滅入ることに

カーテンを開けたのは彼女の方で

私は外で立ち尽くしていた
遠い昔 誰かがあたしに教えてくれたんだ
タバコ吸うなんて大人がすることで 子供は触れることすら許されないと
それでもあたしは数年後には慣れないタバコに手を伸ばしていた

タバコに手を伸ばすあた ....
一九八九年九月一日のガンジス河は
モンスーンの雨水を集め濁りに濁り
滔滔と流れて行く

ようやく白みかけた空から
朝の光が差し始めると
ガート(沐浴場)に群れ集う夥しい人々がどよめく

 ....
おそろしげなる{ルビ杣人=そまびと}の
十人かかりて動かせぬ
切り倒されし杉ありき
杉と契りしむすめごが
赤き襷をきりと締め
えいやと綱を引きやれば
やれかなしやと大杉は
するりするりと ....
わたしは迷路にうずくまっている。わたしがどこから来たのかわたしは知らない。思い出しもしない。何故うずくまっているのかを考えたこともない。方法を他に知らないからだが他に知っていたとしてもやらない。もうど .... 青春を 青 と言う
青春を 春 と言う

色と季節と くくるなら

「白秋」の

想い
見えて
 旅立ちの鳥は 
 透き通る光は
 風浴びる葉は
 ものいわぬ詩人

 羽ばたきが
 きらめきが
 さざめきが
 彼らの言葉

 不器用な友は
 無口な父は 
 すれ違う人 ....
やぎしきさんのおすすめリスト(700)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ピクニック- いとう自由詩1403-11-15
食べてきたものたちへ- k o u j i * ...自由詩29*03-11-15
錆び- 山内緋呂 ...自由詩903-11-15
法事にて- 石原大介短歌13*03-11-15
男のおかあさん- サダアイ ...自由詩1303-11-15
香り- 佐々宝砂自由詩203-11-15
白い着物刀、石庭- 山内緋呂 ...自由詩303-11-14
娼婦だった頃。- 千翔自由詩103-11-14
偽善ループ- KEIK ...自由詩203-11-14
- 山本リョ ...自由詩103-11-14
闇夜- アンテ自由詩403-11-14
巻き戻しの早送りで- nm6自由詩803-11-14
カンプールへ- 狸亭自由詩103-11-14
右手物語- こん自由詩703-11-14
ハーブ園- AB(な ...自由詩12*03-11-14
親愛なる祖母へ- 卯左飛四自由詩2*03-11-14
だだっこ- 卯左飛四自由詩2*03-11-14
夜明の書簡(友へ)- 青色銀河 ...自由詩403-11-13
おもいあと- Monk自由詩803-11-13
アキアカネ(百蟲譜1)- 佐々宝砂自由詩603-11-13
バラナシにて_Ⅱ- 狸亭自由詩103-11-13
焼き場にて- 刑部憲暁自由詩203-11-13
こわれる- 竹節一二 ...自由詩403-11-13
大雨- たもつ自由詩2603-11-13
煙草- 海美自由詩103-11-13
バラナシにて_Ⅰ- 狸亭自由詩203-11-13
ひきてゆかしむ- 佐々宝砂自由詩403-11-13
迷路- 黒川排除 ...自由詩103-11-13
北原「白秋」の青春- バンブー ...自由詩203-11-13
A_Poet- マッドビ ...自由詩403-11-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24