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あたしが娼婦だった頃、いつもお客様に「奉仕」をしてあげていた。
禿げ上がった、どこかの社長。「えらいさん」を相手に。
顔を見ただけではきそうな程に脂ぎってて。


あたしはむなしく、おじさん ....
「ばかね」
彼女が笑った。
俺は初めて、ばかでよかったと思った。
魂が燃えて。かすんでって。消えたのを見ました。
一生懸命、生きていました。
泣いたらだめだと思い、こらえたけど。


何か、私はできたでしょうか。あの子に何かしてやれたでしょう。
届かない ....
枯れた野草は毒を抜かれ。枯れた人は死を選ぶ。


疲れたあいつは、死神を呼ぶ。

そいつに、言う。

「おいらの枯れた魂持ってけ」
「イヤだね。何の価値もね〜。いいか、魂ってもんはなぁ ....
あなた、雄一郎さん知りません?
どこかの馬鹿女が聞いてきた。
あたしはすました顔で言ってやったんさ。
「知らないよ」






そうやって馬鹿みたいに探し続ければいいんさ。

 ....
やぎしきさんの千翔さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
娼婦だった頃。- 千翔自由詩103-11-14
生きていてよかったと。- 千翔自由詩603-11-12
猫が死んだ朝- 千翔自由詩303-11-7
枯れた。- 千翔自由詩203-11-3
知らないよ。- 千翔自由詩203-10-26

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