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こおろぎが歌っていた
草むらに伏した子の
目の前で


太陽のない午後の理科室
もうすぐ終わる授業中に
床と天井の間に浮かぶ
水銀色の粒の柱


青空と灰空と
白 ....
                       きゃらめる 2

  たまご

  1

もしもし
だれかがよんでいる
こんこん
かべがふるえている
へんだ
わたしまだ
みみ ....
「義男や
 あんた、あたしを年300万円で捨てたね。
 路上や山に捨てたら犯罪だけど
 ホームなら犯罪じゃないんだね。
 ゴミと同じかい?
 あたしは?」

「恵子さん?
 あなたは清 ....
眠くて仕方が無いと母は言う
こんなに眠くて仕方が無いのは
悪いことが起きるから
それとも脳梗塞なのかしらん
雑煮の鍋を温めながら
迷信深い島の年寄りの顔になる

庭には
他の樹木とは、 ....
夏、庭にアリクイが迷い込んだ
首輪をしていないところをみると
たぶん、野良アリクイだったのだろう

アリクイは庭で蟻を食べ続けた
長い口先から長い舌を蟻の巣めがけて伸ばし
舌に小石や砂 ....
 




とりあえず別腹を空かせる
あんたこの頃 大分太ってきたんとちゃうの
と一週間ほど前から言っておく
そんなん結婚詐欺や
とか
普段の料理でも素っ気なくしておく
それか ....
言葉の王国には
言葉の王様が住んでいて
ある時は
言葉の災いや悲しみに弄ばれ
時には言葉の民や王妃が
言葉の命を落とし
またある時は
言葉の試練が押しよせ
みんなで言葉の手を取りあ ....
  夕陽に向かって



加賀一の宮駅裏の公園から
手取川にかかる橋を歩き
まん中のちょっと手前で
深く一息


  トン トン トン トン と
  公園の方から三つ過ぎの僕がや ....
ねむれ。
胎児のように、ねむるがよい。
せいけつなみなれた風景の、
すこしばかりの変化など気にせずに。

あわれなものだ。
マルチメディヤとかいうものに
おかされてゆく母胎の中では、 ....
ワイパーを身体につけたんだよ
ネジでさ、おへその穴に固定してね
勤続十五周年だもの
いろいろな人が去っていったもの
自分へのせめてものご褒美だもの

憧れていたんだ、ワイパーのある ....
寒さが染みてきて
壁から伝ってくる


暖房を酷使しても
革のソファは冷たくて
ふたり絡まりあっていても
耳に吹きかける息が白くにごる


かつて
部屋の中で燃えていた
暖 ....
その宇宙の絵本は 
だんだん遠くなる孤独の絵本だった

広さを知れば知るほどさみしくて 
青い宇宙がこわくて
地球が消えて 太陽系が消えて
銀河系まで消えてしまって
ぐんぐんとスピードを ....
アンディ 君の小さな胸に
アンディ つぶれた小鳥を抱いて
アンディ 泣くこともできず
アンディ 乾いた影を連れて


ひとりぽっちのアンディ
口笛も吹けなくて
さいごのコインはなくして ....
雨季のタレーがなみだつ。かなしみをたたえて、
すぎさってゆく時間をつらぬいて、
浮世のゆれつづける、虚実のいろがみえる。
とおい、タレーのかなたの国へ、ぼくはかえる。

すぐそこにきてい ....
犀川の河原
しゃがみ込んだらあ
対岸の
浴衣色が滲んでるげん
 
うちの気持ち
いっくら解いても
解いても
頑固に
縺れていくじい

いじっかしい


こんな
うちの気持 ....
よあけの、ふかいしずかなタレーの中にも、    
やりきれない嫉妬がまっていて、
ほんのわずかなぼくの不在をうらんでいて、
おそいかかってきたのだ、手にも脚にも。

ひさしぶりの海水の感 ....
それでもゆく
やわらかさを固い外皮でくるみ
吹きすさぶ風に
涙などすぐに乾くだろう
ずぶずぶとはまりこむ
湿地帯のような母性など
もはや要らない
踏みしめられた乾いた父性が
一足ごとに ....
はじめから
あってないようなものを
ほしがるしあわせを
まだもっていてもいいですか


まだまだ
あまったれでいいですか


そらをみて
ときどき
うそぶいてみたり
そのうそ ....
君が積木など買ってくるものだから
僕らは積木遊びをするしかなかった

家をつくって
壊し
城をつくって
壊し
他につくるものなど知らない僕らは
やがて一つ一つを並べ
街をつくり始 ....
起きたら
三島由紀夫だった

下唇を噛んだら血が出て
三島由紀夫の血はこんな味なのか とか
白くて小さめの歯は けっこう硬いのだ とか

会ったことないのに懐かしむ

せっかくだから ....
タイ南東にうかぶコ・サムイ
サムイ島の 常夏の夜はすずしい。

海の微風に椰子の葉葉がおおきくゆれる
ヤーという女とふたりで満月をみあげる。

風にのるあかるい会話
耳に心地よい片言の童 ....
  げんまい


China Store
は知名商店
県立病院のはす向かい
時刻表が意味を持たない島の
まだ暗い時間から
白衣のままのインターンが
パンや牛乳を買って

{引用= ....
 うまれた時に にぎっていたのは
 青いちいさな さみし石

 てのひらからもぐりこんだそれは
 ぼくの ひざっこぞうになった


 ときどき いたいの
 とっちゃいたいと おもう ....
 おかあさまに叱られました
 穴など開けてはいけないよと
 でも もう 私はすでに
 頭といわず 心といわず
 いろいろなところに
 穴を穿たれてしまいました


 すうすう寒いのです ....
足のないネクタイは
人の首にぶらさがって移動する
それも不便だろう
足をつけてあげると
嬉しそうに部屋をかけまわり始めた
帰ってきたら
スキップの仕方を教えてやらねば
今日も足のつい ....
TV画面に今は亡き友の映像が映っています。映像はいつまでも老いることが無い。とても死んだようには見えませんね。しかも、製作者が凄い。あの{注チャック・バリス=映画コンフェッションの主人公、TVプロデュ .... 砂漠へ行きます
では
私の写真ではなく
水を持っていってください水を

これからは いえ昔から
これからも
私たちは ひとりです

むこうは暑いそうなので
手に汗をかいて
指輪を ....
                


支那世からぬ昔話や         
明日ん歩みそおりい
笑てぃ歩みそおりい んち
事実ぬ辛さや事実ぬ涙や
美らさぬ物ん裏んかい
美らさぬ ....
油まみれの 谷やんは
朝からネジ切り 夕までネジ切り
グリス塗り塗り ハンドルと
ダイヤルゲージ 光る眼差し

油まみれの 谷やんの
屋根に煙突 雲に飛行機
お稲荷さんも 耳たたむ  ....
母さん、
ほら、春の風が吹いて

そろそろ僕も
行こうかと思います

春の風は早足で駆け抜け
いつも、僕は一人残されてしまうから
風のすべてが海の向こうに渡る前に

そろそろ行 ....
みつべえさんの自由詩おすすめリスト(1040)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ノート(誰も信じてくれないもの)- 木立 悟自由詩404-1-21
きゃらめる_2- アンテ自由詩504-1-21
老人一揆- ポロリ自由詩3*04-1-21
眠くて仕方が無いと母は言う- Six自由詩904-1-21
くぼみ- たもつ自由詩804-1-20
美味しいお菓子の作り方_1- AB(な ...自由詩304-1-16
王国- アンテ自由詩404-1-16
夕焼けが足りない_12- AB(な ...自由詩404-1-15
ねむれ- 狸亭自由詩404-1-15
ワイパーのある生活- たもつ自由詩2204-1-15
暖炉- 岡村明子自由詩704-1-15
だんだん遠くなる- こん自由詩304-1-14
アンディ- こん自由詩204-1-14
タレー_6- 狸亭自由詩404-1-14
千切れても- AB(な ...自由詩504-1-12
タレー_3- 狸亭自由詩304-1-11
結界種子- こん自由詩3*04-1-9
そら_の- AB(な ...自由詩3*04-1-7
朝のこない団地- たもつ自由詩2304-1-6
服と裸- 山内緋呂 ...自由詩35*04-1-5
コ・サムイ- 狸亭自由詩204-1-5
げんまい- AB(な ...自由詩504-1-4
さみし石- こん自由詩504-1-3
ピアス- こん自由詩5*04-1-3
ネクタイ- たもつ自由詩904-1-2
我が亡き友(改訂版)- ポロリ自由詩1*04-1-2
独房独居許可局- 山内緋呂 ...自由詩10*04-1-1
物語(むぬがたい)- AB(な ...自由詩4*03-12-31
桜公園_ホルモン屋- AB(な ...自由詩403-12-28
旅立つ- たもつ自由詩1603-12-28

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