すべてのおすすめ
ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
赤らんでゆくトマト、
緑に染まってゆくピーマン。
畑のトマトはトマトくさい、
畑のピーマンはピーマンくさい。
八百屋で買ったピーマンを台所で切る、
ピーマンの匂いがしない。
当たり前かもし ....
やさしく
なれるか心配でした
でも
きっと大丈夫

5年とか
10年とか
そんな
小さな枠でなく

次の地球が生まれるまでの
そんな
雨の降る日まで

この場所から見送るよ ....
池袋のスクランブル交差点
ど真ん中で俺は
釣り糸をたれる
ジョニー にぼしのジョニー
おまえはどこか
白い皿の上で美しく
干からびている
ジョニー にぼしのジョニー
おまえもかつて ....
あなたからの手紙、
「。」が全部ミジンコで
「、」が全部ゾウリムシ
だったよ
どうでもいいから
早く会いたい
言う男 の 言う が
ぷかぷかと空に浮かんで
言う の 雲になり
言う の 雨を降らせる
言う男 は 言う の雨にうたれながら
言わない
言う男 の 言わない は
地面にこぼれて ....
自転車のペダル踏み、学校を出てすぐに
いつもの、知らないおじさんに携帯で写真を撮られる
足下には、夕焼けが落ちてきて
ああ
影がもしもこのままなくなれば
世界は終わるのではないかと
思いな ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
錦糸町では世界が
落下を始めていた
世界は徐々に
錦糸町に収束し
凝縮し
一点の穴から
落下している
俺は子供の頃
家のものに連れられ
錦糸町駅で降りた
公園ではルンペンが ....
私は墓を掘る

吐く息も真夏の熱でどろどろになったイチゴゼリーのように重く
私の腕まわりは約1センチほど前の年よりも太くなった
そして顔のしわは約0・07ミリほど深くなった
かもしれない
 ....
ため息が汽笛となり
涙は色の無い雨となり
配膳車で旅をする
乗っているのは
おまえたちというより
俺たち
港町
哀歌
巨大なカウンターに腰掛け
俺たちは
おまえたちの肩を
そ ....
ふでばこを開けると
アフリカの草原が広がっていて
夕日に向かって一人
お相撲さんが
四股をふんでいる
何故あの日
僕はふたを閉じてしまったのか
守るべきものなんて
まだほんの少しだ ....
夜が街を歩いている
きらきら きらきら
瞬く星や月を身にまとって
夜が昼間の街を歩いている
きらきら きらきら
なんとゴージャスな
きっと昼食もゴージャスに違いない
誰もが夜に注目してい ....
知らない足音がわたしたちを追い越し
立ち止まっていることに気づく
群れるものたちのすべてが
居場所を持っているように見えて
小さな声でいることに
少しだけ疲れて

彩られた樹木たち ....
空は鋼鉄製の空
優しい飛行機だけが
僕らの所有する
すべてだった
乗客は皆
海のかたちをしていて
ポケットは
いつもだらしない
客室乗務員が
小学生のように
一人
また一人と
 ....
残していったものが
背中でまだ疼いている
一日の始まり
蝶のような揺らめきで飛び立っていったのは
形にならない荷物を抱えた人
遠くへと呼びかけた
朝の挨拶をすり抜けて


ここで何か ....
キリギリス症候群になったウミヘビは
南の海に潜ったまま行方が分からない
毒牙に噛まれた男たちが仕返しを企む
そんなことは知らないままに春が来て
ウミヘビは冬眠から醒めた
南の海にも冬 ....
男は長い間カバンの中に住んでいたが
ある日旅をすることにした
もちろんカバンを忘れなかった
昼間は旅を続け
夜になるとカバンの中で寝た
朝起きると同じ場所にいることもあったし
誰かの手 ....
窓ガラスがケラケラ笑うので
つられて笑った拍子に
右手にコンパスを刺してしまった
ついでに半径五センチ程の円を描こうとしたが
うまく描けないものだから
窓ガラスはいっそう声を高くして笑う ....
東京武蔵野にある井の頭公園
アルバイト帰りの夕暮れに
二人でいろいろ話したね
「そんな考え方でいいのかしら」
「どうしたらいいのかしら」
「一緒にいていいのかしら」

あの頃の二人にとっ ....
そこから先には進めないときがある
そのたびに思い出す風景があって
背中の方から温もりを感じながらも
とても不安そうな少年の瞳に

問いかけられた言葉

飲み込めないまま
風にも ....
すべてが終わると
その町にも銃を担いだ人たちがやってきた
彼らはこの国の言葉や
この国の言葉ではない言葉で話すものだから
町の人々はますます無口になった

少年は喧騒と沈黙でごったがえ ....
金魚もいないのに
君は金魚鉢を買ってきて
それから金魚の餌と
水道水の塩素を中和する
透き通った小さな薬品も
買ってきて

それでも結局金魚鉢の中を
金魚が泳ぐことはなかったのは
 ....
何度目かの電話の奥で
口笛が聞こえた気がする
鼻歌だったのかもしれないけれど
もう遠くて追いつけない

近づいてくる海岸線からは、遠くは見えない
近くなら、というとそうでもない
指先はど ....
ポストになりたくて男は
ポストの隣に立ち大きく口を開けた
ご丁寧に首から
「本物のポストです」
と札もぶら下げてみた
けれど誰も手紙を入れてはくれない
華やかに装った初老の女性も
 ....
散歩は好きだけど
用事を手早く済ますのは苦手
スーパーでも
ドラッグストアでも
人の二倍は時間がかかる
お化粧も
着替えも

普通の基準が年々上がって行って
今年はもうこれが普通
 ....
落っこちたのに
僕は生きていた
確かめるものはなく
暗い陥没点から深く
上空
光の一点を見つめていた

ねじれない空気
透き通る闇
すすけた壁
恐いのにただぼんやりしている

 ....
玉ねぎが自分で自分の皮をむいている

オレハ ドコニイルノダロウ

いくらむいても自分は出てこない
それでも玉ねぎは自分をむき続ける

オレハ イッタイ ドコニイルンダ

その間 ....
野菜の苗を
手に受けて
指から白い
根っこが生えた

「植物の三大栄養素は窒素・燐酸・カリです。
これを8:8:6で配合し、苗を植えつけて行って下さい。」

手に取った苗は
陽の輝き ....
手紙は
シロヤギさんが食べました

シロヤギさんは
クロヤギさんが食べました

クロヤギさんは
僕が食べました

僕は夕方
手紙になりたい
みつべえさんの自由詩おすすめリスト(1040)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ムーニールー- ふるる自由詩35*05-6-17
畑の匂い- 佐々宝砂自由詩705-6-17
紫・陽花(むらさきひばな)- umineko自由詩2*05-6-17
にぼしのジョニー- たもつ自由詩14*05-6-16
。、- たもつ自由詩12*05-6-15
言う男- たもつ自由詩905-6-13
パプリカ- みい自由詩1705-6-13
とどがいます- チアーヌ自由詩2805-6-13
錦糸町では世界が- たもつ自由詩805-6-11
墓掘り- 裕二自由詩3*05-6-10
演歌- たもつ自由詩1005-6-10
ふでばこ- たもつ自由詩1305-6-9
- たもつ自由詩605-6-8
都市伝説- いとう自由詩22*05-6-7
おぼろげ- たもつ自由詩905-6-7
着地点- 霜天自由詩1105-6-7
_キリギリス引退劇- あおば自由詩305-6-7
旅の果て- たもつ自由詩1605-6-5
外の景色- たもつ自由詩405-6-4
いのかしら公園- イオン自由詩2*05-6-2
しらやまさんのこと(2)- AB(な ...自由詩1205-6-2
すべてのあとで- たもつ自由詩4705-6-2
金魚鉢- たもつ自由詩1205-6-1
- 霜天自由詩905-5-31
- たもつ自由詩805-5-31
普通の基準値- チアーヌ自由詩605-5-30
たどる- 石川和広自由詩9*05-5-30
メタファー- たもつ自由詩1705-5-30
- ふるる自由詩9*05-5-30
手紙- たもつ自由詩905-5-29

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