すべてのおすすめ
白 灰 午後 虹
放られたままに響く冬
窓に映る野を馳せる
手のなかの声 粒の声
まわる色 重なる色
水に濡れた小さな神話の
終わりとはじまり


陽から降りつづ ....
  


いや

つぶやくようにふるえると
夕焼け

きみのくちびるが夕焼け

のように
まわりの景色をちょうどいい速度で染めてゆき
滲ませ

くちびるから夕焼け

 ....
二月ぶりに実家に帰り
仏教徒のくせにクリスマスに会う
きみはいつもの通りアニメソングを口ずさんでいて
まるで昨日別れたようにわたしに声をかける

いつものように15分遅れて
待ち合わせ場所 ....
(あ)


っという間もなく
それはもう

ではなかった

語られることのないおとぎ話は
ただ
さらさら
さらさら
と音めいていて

僕の両手はいつも
掴まえることが ....
雨が好きという小説を読んだことがある
雨が嫌いというのはあまり聞いたことがない
やらずの雨は都都逸にもあり乙なものである
城ヶ島の磯にふるなみだ雨はせつない  

雨よふれふれも悩みをながす ....
第九、を
歌おう
裏声も雪のかたさにかすれ
鈴の音も惑う聖夜に
深く沈む想いと「僕」と二人きり
肩を並べて雪にとけて

それから
それから

 ....
    ──またの名をアナグマ。


(ムジナ暦:何が起こったか)

0年:ムジナ誕生。
   誕生の経緯は不明。全くの突然に現れる。
   この頃は名前がまだ決まっていない。
    ....
骨壷をもうひとつと
父親は頼みました

寒い寒い一月の斎場で
白い骨になってしまった
母親を乗せた
鉄板をみんなで囲みながら

葬儀屋が用意してくれたのは
大きな骨壷がひとつと
 ....
[まめ]

こまめにつかめ
たかめをつかめ

まめにかめかめ
わかめにごまめ



[ひめぎみのかぞえうた]

いちのひめぎみ いばらひめ
にいのひめぎみ にんぎょひめ
さ ....
森はくらく 山はしずか
河はふかく 木々はみどり
草はあおく 風はわずか
空はたかく わたしはひとり

雲はおどり 夜はふけて
月はひくく 丘をしたう
鳥はねむり 夢をかけて
星はとお ....
東京でも月ぐらいあるんだろう

でもほら
あの浜でやったように
月光の下
唄ったり踊ったり できたのか

お前が東京の大学に合格したとき
お前の母ちゃん幸せそうで
やっと大工の親方に ....
むかしある男がいた
異国の都市に行って
いい女にめぐりあって
恋の虜になった

裸の女をだきしめた
あまい時がながれて
つらい涙をながして
盲目の奴隷になった

海峡に黒い風が ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
父はつまらぬ魚屋でございましたが、係累は多うございました。
たいそう古くから魚屋を営んでいたと申します。
けれども嫁はどこの馬の骨ともつかぬと祖母は母を貶めました。
わたしは母の係累をひとりも存 ....
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
インドの魔術師から花束をもらった夜
ぼくはなぜか平安時代の日本にいる
うらわかい細身の美女にかこまれて   

宴はすでにはじまっていて
ひとりの女をだきしめながら
官能がたかまりおもわず ....
胃が四つに分裂しています
健康診断の結果、そう言われた
どういうことなのか理解できずにいる私に
つまりは反芻するということです
医者はたたみかけるように言う

反芻とはウシがするあ ....
嘘をつくと 小指が少し削れると
言ったのは 憧れの従兄弟でした

憧れの従兄弟のお姉さんは 私より8つ上で
仕事で知らないおじさんのインケイをくわえていると言いました
ダイジナトコロに指を入 ....
東の空 雲間から矢のように落ちる光
あれはヤコブの梯子というのだと
少年に教えたクリスマスの朝
うすらいは俺の足に踏みにじられ
音も立てずに割れた

少年の茶色っぽいクセっ毛を  ....
  


用は足したのですが
ちょうどうちの部屋の若いものがやってきて
口喧嘩をはじめましたので
出るに出られません

原因は私のだらしなさで
その尻拭いを
誰がやるのかともめてる ....
あ あんこ
い いんこ
う うんこ
え えんこ
お おんこ 

母音たちよ
ぼくらの言葉についてまわる
たった五つのわが母音にまじわる
子音たちよ

あ あかさたなはまやらわ
 ....
もちを食べていたら
中から
ラケット二本と
シャトルが一つでてきた

正月は羽子板だよね
とか言いながら
僕らはいつまでも
バトミントンをし続けた

あの日
何回まで数えるこ ....
きょうは朝から春の雨

森の仕事もできないし
畑の仕事もできないし
海草拾いもできないから
カイとふたりで赤いカサさして
てくてく出かける
ききみみ図書館

司書のおじいさんは
て ....
春愁なんていまさら歌えない
だからカカカと明るく笑って
カイの住んでる森に行き
おっきな声で春を告げる

おおい、カイ!
起きてよ!
雪の女王はもう死んじゃったよ!
でかけるよ!

 ....
真っ白な画用紙の
その真ん中に

僕は

しま

と書いた

画用紙の海で遭難した船乗りが
泳ぎ疲れないように

ある日、画用紙の海で遭難した僕は
後悔することになる
 ....
 この頃 冬といっても
 僕の国や
 何も知らない人達の国では
 ギリシャ世界のアネクメーネのように
 どんなに寒くても
 明日への蓄えがなくても
 火の点し方さえ知らなくても
 飢 ....
[さ]


さあ差し向かいで
鯖煮
里芋
さよりの刺身
薩摩焼酎
差しつ差されつ

さわさわさざめき
早苗さみどり


さかなではさかしら
さかねじはさかうらみ
さしず ....
震える指先が凍りついて
いつか口に含んでも動かなくなったとき
幾度も自分を納得させる言葉を吐いた

私は人より多少不自由なだけ
壊れた右耳は機械の力で補える
動かない指先は動く片手で補える ....
[へりくつのうた]


へりくつりくつ
かたっぽのくつ
へりくつりくつ
くらいどうくつ
へりくつりくつ
なんてたいくつ





[たらたらのうた]


 ....
あんちゃん大学出の新人か
ゆくゆくは幹部やな
まあ研修期間は「ご安全に」やな

あ〜
かっこ悪う
そんなピチっとした作業服にするさかい
ちょっと踏ん張っただけでケツが破れてまうねん
ま ....
みつべえさんの自由詩おすすめリスト(1040)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
降り来る言葉_Ⅹ- 木立 悟自由詩503-12-26
夕焼けが足りない_9- AB(な ...自由詩503-12-26
プレゼント- 竹節一二 ...自由詩403-12-26
「あいうえお」(「五十一のデッサン」より)- たもつ自由詩11*03-12-24
雨が怖い- 狸亭自由詩503-12-24
『飛行少年、S、の聖夜_1996』- 川村 透自由詩6*03-12-24
同じ空のムジナ- 黒川排除 ...自由詩503-12-22
一月八日_白山郷共同斎場にて- 山田せば ...自由詩1503-12-20
りりと☆のことばあそびうた、また- 佐々宝砂自由詩5*03-12-19
森のうた- 佐々宝砂自由詩303-12-19
月に吠える馬鹿(2)- AB(な ...自由詩603-12-19
ソネット- 狸亭自由詩203-12-19
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18
ゆうこく- 佐々宝砂自由詩7+*03-12-17
ししゃも- 前方後円 ...自由詩2203-12-16
インドの魔術師- 狸亭自由詩403-12-16
モー- たもつ自由詩903-12-16
赤い糸- 梨紗子・ ...自由詩303-12-16
ヤコブの梯子- 佐々宝砂自由詩203-12-16
人生劇場- AB(な ...自由詩303-12-14
わが母音- 狸亭自由詩303-12-14
もち- たもつ自由詩12+03-12-11
ききみみ図書館- 佐々宝砂自由詩403-12-10
春咲ねこのて- 佐々宝砂自由詩5*03-12-10
- たもつ自由詩803-12-8
冬越し- AB(な ...自由詩1003-12-8
五十音頭韻ポエムさ〜そ- 佐々宝砂自由詩6*03-12-7
指先と神様- 竹節一二 ...自由詩503-12-6
りりと☆のことばあそびうた- 佐々宝砂自由詩7*03-12-6
ネジ締めたろか- AB(な ...自由詩1703-12-6

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35