すべてのおすすめ
すべての葉を散らした体内で
葉たちはもう
おしゃべりをしているころだ
偉い人と 偉い人の話は
よく わからないので

ぽつん

私は 蚕蛾で
さくさくと 桑の葉をはむ

ずるい人と ずるい人の話は
よく 聞こえないので

ぱりん

私は 繭 ....
定期入れから定期券が消えた
そんな話をかつて書いた
どんな些細なことにも顛末というものがある
発端は結果を生み結果はまた何かの発端となり
僕らの日常は限りなくその繰り返しだ
例えば僕らの誕生 ....
向かい風の吹いている
地図の上です
収縮と膨張を繰り返す波打ち際の
緩やかなカーブをなぞること
波音は届かずに
待ち焦がれるばかりの



海岸線が近い
そうで
少しずつ僕らに迫 ....
海の底に潜む深海魚が
巨大な目で
わずかな光をとらえるように
目をこらしていましょう

そうすれば
この暗闇に
光を見いだせるはず

貴方の隣にいると
いつも泡のように
綺麗な言 ....
待ち合わせの時間まで
僕は地下街の書店で時間を潰すことにした
詩集のコーナーで数少ない詩集を二、三冊めくってみたが
どれもこれもピンとこなくて他のコーナーにある書籍も
黙りこくったまま ....
右耳の穴から垂れ出した
一筋のサンショウウオがてろりんと着地し
長い尾をぞろびかせながら水の
水のある方へと歩いていく
一方僕といえば
家の前に横たわる幸福な犬の死体を幸福な面持ちで ....
過ぎにし過去の遺跡に
今なお残る傷アト
乾いた土に花なく
石の平野が続くばかり

月揺れる鏡
星が流れて
運命をつむぐ
命の音こだます

見上げた空は変わらず
消えない虹を渡って ....
夜中、目がさめて階下に降りると
君が僕を積み上げていた

たどたどしい手つきで慎重に積み上げ
途中で崩れると
ふうとため息をついてまたやり直す
時々どこか気に入らないようで
何か ....
24番目の駅で
赤いきれいな花を買う
枯れないうちに帰れればいい
ここより、どこかへ
帰れればいい

車窓は空を飛ぶ
すべる、すべる、寝息の上を
寝息に夜が積み重なって
もう、こんな ....
街路は閑散としている。
だが大道芸人は気にしない。
相棒は等身大の人形だ。
マネキンの手足はてんでに動き回る。

オーケストラはなし。音楽は手回しオルガン。
もの悲しい響きは人に ....
雪がふるたびに
おもう から
積もろうとしては消え
消えては積もろうとし
傘のしたから手を投げだし
雪をひらう
どこまでが雪なのか
わからなくなる
輪郭を
な ....
おめでとう
あなたは三億だか五億だかの精子から
たったひとつ生き延びた
毎月トイレに流れてゆく卵子から
たったひとつ生き延びた
なんて運がいいのおめでとう
私も運がよかったのだけれど
あ ....
県庁跡の建物の中で期待もなく調べ物にとり
かかり、時間を待って香林坊に出る。そこは
ほんのひとにぎりの銀座で、渋谷で、新宿で
もあり池袋の匂いを探して片町に流れる。ス
クランブル交差点では ....
あんた 大殺界よ
餅ばっかり 食べてないで

芋を焼きなさい

絶対ウレルわ
たろうを眺めるたびに
こそばゆくなる
こそばゆい
こそばゆい
こそばゆい

くうらんの何にも入っていないあそこから
押し寄せる
大群
真っ赤な

のわたし

たろうを眺める ....
料理を注文する君の声が
空気の振動のような透明さで店内に響く
放っておくと月明かりしか入ってきませんから
と、ウェイターがカーテンを閉めていく
中央のテーブルでは座高の高い男が
大声でメ ....
結露が止まらない
いくら拭いても
壁や窓から滲み出てくる
このままでは
部屋が水でいっぱいになってしまう
僕らは慌てて非常食、ラジオ付き懐中電灯、
釣り竿等々をリュックにつめる
 ....
ゴキブリは変わらない
うちの台所でも
熱帯樹林でも
恐竜が跋扈した古生代の森でも
同じような姿で
同じような生態で
どこにでも適応し
タフに何でも食いまくり
殺虫剤にも負けず
三億年 ....
妬ましきをみなの名を
記しては破り、
願へども叶はぬ懸想を
綴りては破り、

執心こめたる{ルビ玉章=たまずさ}を
{ルビ文車=ふぐるま}に納めしをみなは
{ルビ西方=さいほう}へ去りて ....
定期券が消えた
ある日こつ然と定期入れから消えた
懐かしい色の子供たちが
僕の知らない歌を歌いながら
道の一箇所に立っている
煙草を吸う
定期券が消えた
煙草を吸う
言語化された街で俺はサボテンとして歩いていた 言
語化された街にある俺はサボテンとして記述された以
上サボテンとして歩く他なかったが かつて人間であ
った記憶の残滓が言語化されていたため  ....
今日も君にお付き合いしてアニメ「ドザえもん」を見た
ひ弱な少年が未来からやってきた溺死体型ロボット
「ドザえもん」の秘密道具を使って
自分より屈強な者や裕福な者に立ち向かい
勝利し ....
しゃあないこと
いうても な しかたない こっちゃ けど な わしにも いわして な
てんのじにな まあながいこと な くらしとる というか ほれ あれや あれ  ....
満月の空
循環、円を歩きます
振り返れば影がゆがむので
進むことを
渡されています

街道の名前は不明
集まる人達は群れ
大きな坂道と階段
鐘の音が、ひとつ

進んでみる、今日に ....
どうしたんだろう
今夜はひとりがさびしい
よくわからないけど
鍋焼きうどんでも作ってみようかな
彼とは別れちゃったし
次の合コンは新年明けてから
友達は彼と一緒みたい
やっぱりうらやまし ....
物を収集するという行為は
生存競争という過酷な環境に無い者にこそ許される
嗜好性の強さはその個体の死を意味すると言っても過言ではないだろう
生きていくためには他にすべきことが山ほどあるのだか ....
君が夕食の支度をしている間
僕は前衛を守る
前の打者が歩かされ
憤怒した僕が強烈なシュートを
右から三つ目に叩き込むと
僅かばかりの利息が通帳に加算される
ご飯よお
僕のいなくな ....
庭の木にセミの抜け殻があった
手にとって握りつぶすと
ぬちゃ
それはセミの抜け殻ではなく
抜け殻のようなセミ
もて余した僕はこっそり
ぬか床に隠してしまった
夕食の時
今日のぬ ....
あの男はこちらをみようとしなかった
真っすぐなまなざしはただ至高をみつめた

わたしのうつくしい洞窟に散在する
瑪瑙 水晶 玉髄
わたしの配下にあるそれら輝かしい石の花々を
あの男は全くか ....
みつべえさんの自由詩おすすめリスト(1040)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
若葉の言葉- たもつ自由詩1005-1-14
おかいこさん- 月音自由詩505-1-13
身辺雑記より(十)- たもつ自由詩6*05-1-13
白い音の手紙- 霜天自由詩2605-1-13
希望について- 佐々宝砂自由詩8*05-1-11
身辺雑記より(九)- たもつ自由詩1605-1-11
身辺雑記より(八)- たもつ自由詩205-1-7
ザナルカンドにて- 春日野佐 ...自由詩4*05-1-7
身辺雑記より(七)- たもつ自由詩2205-1-4
24- 霜天自由詩405-1-4
大道芸人の独白- 佐々宝砂自由詩205-1-4
冷たさのようなもの- バンブー ...自由詩205-1-2
春風献上- 佐々宝砂自由詩605-1-2
街の潮目- AB(な ...自由詩805-1-1
ほるもん(終末の託宣)- 石川和広自由詩4*04-12-31
赤_(いち)- 容子自由詩804-12-30
身辺雑記より(六)- たもつ自由詩1004-12-29
身辺雑記より(五)- たもつ自由詩804-12-28
脱走したひとへの恋唄- 佐々宝砂自由詩3*04-12-28
文車妖妃- 佐々宝砂自由詩204-12-27
身辺雑記より(四)- たもつ自由詩704-12-26
言語化された街- 佐々宝砂自由詩404-12-26
身辺雑記より(三)- たもつ自由詩304-12-25
ほるもん(無限のことば)- 石川和広自由詩5*04-12-24
群れ- 霜天自由詩504-12-24
襲ってサンタさん- チアーヌ自由詩1004-12-24
身辺雑記より(二)- たもつ自由詩504-12-24
身辺雑記より(一)- たもつ自由詩4*04-12-23
ぬけがら- たもつ自由詩1704-12-21
石の花あるいは山のサロメ- 佐々宝砂自由詩2*04-12-21

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