誰も通らない道端の
枯れ葉が揺れるその場所は
風が自由に向きを変え
空へと戻る交差点
風と風とが巡り会い
互いの全てを確かめて
冷たい空気に温もり添えて
どこからともなく寒いねと ....
空にはいつも夢があった
憧れが青くきらめき
愛さえも赤く燃えていた
だけどこんな曇り日には
未来が見えなくて
泣き虫の君の瞳から
大粒の雨が降る
悲しまないで 君だけは
決して ....
夜にひたる
有刺鉄線のように黒々とぎしぎしと
木々は
まだ冷えて(閉じて)
ouaaaaaouaaaaa
(あれは「からす」?)(あれは((ぬえ)))
まだ寝てなくちゃいけ ....
雨の中を
迷子の少年が傘を差さずに立っていた
誰かがそばにあったタオルを
子どもに渡してあげた
人のタオルを勝手に使わないで!
持ち主の声がその場に響く
頭を拭き終えていない少年 ....
ぽろりと零した言葉に
私は支配された
カモシレナイ
イイエ タブンソウナノヨ
アア ソウナンダワ
自暴自棄と嘲笑され
私の吐き出した言葉達は
この体を縛り付 ....
落第してゆく大人たちを
進級してゆく子どもたちが
通り過ぎてゆく
落第する大人たちは
進級することは過去にしかないと
思いながら
冷えた体で下を向いて歩いてゆく
丸まった背中が小さく ....
あなたは書きかけの本
痛みも苦しみも綴ってゆこう
今だけを切り取ってみつめないで
自分で物語をプツとやめないで
あなたはまだほんの序章
物語はどんな結末だろうと
終わりを ....
誰もわかってくれないと
思っているのは
誰にでもわかっていることで
誰もがわかっていると
思っていることは
誰もがわかっていない
それでもどこかが
つながっているようで
そのつなが ....
アクセス・ブロックをされたことがある。
数年前 詩の投稿掲示版ではないけれど
なんでも書いてとあったような なかったような。
当時 思ってたことを ぶちまけた。
ら 入れなく ....
おまえが
おまえの母の指を握りながら
泣いていたので
どうしたのか聞くと
おまえは
母の左手の薬指の
銀色の指環を
指ごと握りながら
これが欲しいと
言って
....
オート三輪は
とくにダイハツのオート三輪は
蝉の顔をしてますよね
というわけで
ヌケガラも
オート三輪選詩集の
タイトル候補になったのだけど
魂のないヌケガラ
ガラガラと廃墟の中で崩れ ....
少年ピエロがステージ終えて
一人夜道を歩いているよ
今日も上手く演じきった
問題なんて何もないのさ
商店街の裏道を抜ける
街灯の明かりさえ
闇に飲み込まれそうだ
道連れになってしまい ....
ロイド
何時になったら
巷に溢れたポップソングはなくなると思う?
ロイド
何時になったら
あんな空っぽのメッセージはなくなると思う?
ロイド
何時になったら
ねぇ
ロイド
赦せる日 ....
長い長い階段を
ずっと一人で上っていくと
大きな広場が
目の前に広がっている
そこでは言葉たちが
浮いたり飛んでいたり
大きかったり微かだったり
言葉と人が当たったり
言葉と言 ....
いくつものカーブを慣れたように
空港まで走るバス
世界をさえぎるような山に囲まれ
小さな集落を過ぎれば
また同じ景色が流れる
赤い絵の具をこぼしたような山
人はそれを美しいと言う
低 ....
幸せです
あなたがいて
私がいて
食事をできることが
幸せです
あなたが食す物と
同じ物を
私も胃の中に
入れている
本当はそれはとても好きだけど
あな ....
1025:イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る
{引用=あんたのために
かけずりまわって
がぁー っ ていって
ぐぉーん っ て終わった
やっぱりいつかは
止まってしまうもん ....
私は幸せに なれない
私は幸せに してあげれない・・・
私がいるから 私の周りにいる人は 不幸になる
私がいるから 大切なあの人も 辛くなる
私がいるから・・・私なんか ....
今よりずっと
空が遠くにあったとしても
心が近くにあれば
雲をつかめるかもしれない
今よりずっと
海が深かったとしても
心が近くにあれば
波を触れるかもしれない
今よりずっと
....
柵の外には自由が溢れているのに
何故か人は柵の中で生きる
ちょっと跨げば乗り越えられるのに
誰も跨ごうとはしない
自由の身になることを恐れ
しがらみから解き放たれることを拒絶し
狭い柵の中 ....
秋の夕暮れは、見ているだけで、何だか不思議な気分になってくる。
春のそれとも、夏のそれとも、冬のそれとも全く違う、不思議な、それでいて美しい色。
この空の下で君は――――僕は、何を思う ....
白い指輪は、アナタの指に。
どこの指でも、アナタの指に。
赤い指輪は、ボクの指に。
左手の中指に、付けてます。
青のイルミネーションと、
青の雲。
白い雪と、
白い吐息。
....
さびしんぼうは
自分にふたをして
こみあげる感情を殺し
涙を流さない
自分まで騙している事を
自分で知っている
本当はね
さびしんぼうは
今日も道端のあちこちに
一つ二つと落 ....
兄のように
慕ってもいいですか
あなたの気高さに
ひれ伏したいのです
青年のように目尻を光らせるあなたに
すべての世界を見せてほしくて
あなたの淋しさを癒す水になり
あなたに抱きしめられ ....
季節を告げる冬の風
小さな針が通り過ぎ
丘の上には枯れ草が
乾いた音を響かせる
季節を想う冬の風
微かな球がかすめ飛び
森の中には枯れ枝が
きしんだ声を届かせる
寂寞とした景色 ....
私の中の夢の泉は尽きることがない
いつでも私の中からあふれ出て
私を満たしてくれるだろう
そうしていつでも私を
夢の世界へ{ルビ誘=いざな}ってくれる
私の中のファンタジー
愛しい世界 ....
新幹線の方が楽だろうに
母はいつも
鈍行列車にゆられてやってくる
孫娘の成長のたびに
少ないけど
と、袋を差し出す指先は
黄色く乾いている
風邪ひいてないか、とか
おまえは季節の変 ....
残りの生の
カウントダウンが始まった朝に
目覚めるとそこには無限がいた
大きな黒い影が
部屋を重い色にしたけれど
今の私にはそんなことはどうでもよかった
ただ側に誰かい ....
時が動いているから
飲みかけのコーヒーの熱は
どんどん放れてゆく
時が動いているから
人を愛する気持ちが
どんどん高まってゆく
時が止まってしまったら
花は散らない
時が止 ....
透き通るような白い手に
青い細い血管がすっと通っている
つっと傷をつければすらりと
赤い血はまだ流れ落ちるのでしょうか
いいえこの白い手は萎んで干からび
このまま大地に溶け込むの ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39