さよならと書けずにsayonaraと書く僕らのポエムは今日も悲しい
鼻のにきびをさっきから気にしてるあなたは僕の大切な人
誰にも食べさせないよと子牛を抱きしめ泣いた従兄弟と ....
{引用=───それは全宇宙での
些細な惑星衝突なのだ
おまえとわたし
という星の}
角を曲がったとたんに
猫と目があった
どこにでもいるような
ありふれた灰色猫 ....
ロウ石の描いてゆく円のあどけなさで
季節を跳ねわたる赤い女の子は
その胸に、またひとつ
ちいさな宝石をあつめて
伸ばしかけた指先
静かにたたむ陽だまり
いつか
桃いろの少女へ
白黒の無声映画がきりきりと巻き戻されて冬が始まる
泣き方が子供みたいだ やわらかい頬に吹きつけられるあわゆき
バイエルの何番だっけゆうぐれに似合うつたないものばかり降る
....
Tシャツで過ごし来た身に桜降るスーツの重みに耐えてゆかねば
学校まで2.6kmあるけれど1分間で着いても遅刻
「ダ・ヴィンチ」で対談をする一青窈「一青」が並べば違和感だらけ
....
?.
まだ葉が落ちない
白樺の上に
黒猫がいる
のを
見ている
うつくしい猫で
目が
とくにきれい
久しぶりだけれど
思い出 ....
うは
お前の言ってたとおりだ
あるよ
間違いのない木漏れ日和
信じられないほど柔らかに吹く風も
明日を語らっているような
木の葉のさざめきも
目を奪う光の木漏れ日も
あぁ
なんか ....
中国人の女の子が
俺をじっと見ている
秋晴の真っ青な空の下
バスは
俺たちを乗せて
ゆっくり坂道を登ってゆく
母親が
女の子の目線をおって
俺と
目を合わせ 微笑む
....
―刺青
そこには船があって
ずっとずっと遠くで
何かを引きずりながら
航海を 続けている
そこには涙があって
ずっとずっと近くで ....
わたしの中を
夜の明ける方へと飛ぶ
一羽の鳥がいる
同じころ
一羽の鳥の中を
どこまでも墜落する
わたしがいるのだ
その日最初の列車が
古い踏切を通過していく
建物の窓はひとつ
ま ....
かわつらさんの奥さんは
精神を病んでいるそうだ
深夜
誰も居ないキチンで
皿を一枚ずつ割るそうだ
あの夫婦は
せっくすれす
だから
ってすずきさんが言ってた
そういうすずきさんに ....
きょとんと首をかしげる
(鬼サンコチラ)
木の実をついばんで
天気雨とかくれんぼ
*
二羽がくちばし
頰よせあって
(フレンチキスっていう ....
<あきらめ>の四文字にアキとメと見つけ秋に芽生える草木を想う
片翼では飛べない空よすすき野は背中の地平線に波打つ
君の手に止まるとんぼを接写する今この時よ{ルビ ....
洗面器に金魚を二匹放したら波紋にひかる新月の影
告白に一瞬ときがとどまって乱反射する川が痛いよ
自転車に初めて乗れた日の風を呼びおこしてる恋のはじまり
まひる ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く
けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです
ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く
しかし幼稚園は日曜日に ....
積んだ石が流されてきた庭を掘って、埋めたいものが見当たらない。怖い色があった夜。あれもこれも気の済まない形ばかりの空に、囲まれていた。しゃがみこんだ足の下に押さえ付けた砂利の尖り。たくさん作った傷の ....
クラクションを鳴らせばきっと終わりだねさようならって何回言えた?
好きなものリストは危険 親指の少ない俺が魅かれてく首
「花冠」という名の車命遠くヘッドライトは壊れたままだ ....
咲く、昨夜、咲く、空を裂
く、さくさく、朔、咲く桜
咲く、さくら、桜咲く昨夜
、真夜中桜咲く、君の両掌
の上いっぱいに、金色の瞳
、金色の髪 ....
秒針が/ちくともちくとも何かを刻む/焦燥をこぼす君の眼差し
自死を希う/君の髪からフレッシュベリー/毎晩シャンプーしている癖に
此の世には/奇跡もドラマも無いけれど/幻覚や妄想なら ....
君が糸電話を作っていた
夕暮れまで
まだ時間があるというのに
いったい誰にかけたかったのか
小学校の図工の時間のように
器用な指先で紙コップの底を切り取り
セロハンを貼っている
....
日曜の朝の家族に紛れつつ朝マックする二人はだあれ?
べたべたで手に負えなくなれパンケーキ
シロップ掛けてあげる、好きだよ
砂糖抜きの薄いコーヒー冷めるまでよその子供を眺めるのやめて ....
セトウチジャクチョウ!虫の名前。
メソポタミア!テレビに出てる眼鏡かけた外人の名前。
トランスフォーマー!!!駅の中にある機械の名前。
ホワイトバンド!!白人音楽グループ。
ケーヒンコーギョー ....
一 琴引浜
さくら貝は、はかないという言葉がお好き
はかないという枕詞がつくものには
とりあえず歌ってみる
それらはかつては量産されたものだが
貝は、そんな厄介なものは持ち合 ....
身分証明書を
と言われて財布を探ったが
パン屋のレシートがぱらりと落ちただけ
カード入れにはブックオフのカードだけ
午後の図書館だった
カウンターのミセスは
住所と名前が記されている ....
しかしまあどうだ今朝のこの赤ん坊っぷりは
何にも考えてない
何にも考えてないで
シャウトしてるぜ
オパポー
オパポー
おぱぽう
おはようじゃなくて
おぱぽうだ
....
?.
朝風呂が好きだった
その朝もおまえは
俺たちの小さな家の小さな風呂に
窮屈そうに仰向けになって
顔を沈めて
水の中で
目は見開いて
くちびるが
SEE YOU って
....
パン屋で晩ごはんに
パンを買ってたらさ
雨降ってきて
俺のほかにお客さん三人
雨宿りだ
このパン屋は引っ越してからよく来るようになった
おいしいし
お姉さんがきれいだ ....
愛してる、
バナナとチョコを。
程なくして気がついたのは、
愛しているのは
バナナでもチョコでもなく
その組み合わせだということ。
今日の自動車学校を終えた私は
外にでてチャリに ....
ハーモニー、櫂のしずくに呼応する空が茶色に透過する午後
目という目、口という口あつまってAの会合ひらく廃村
風の影みつける蝶やカーテンのおおきく呼吸している窓辺
....
ああ また白馬が
やってきたんだね
まだぜんぜん食べてないのに
そんな目をして
いつも俺が
しんけんに作った
晩ごはんをふたくちぐらい
ゆっく ....
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