白馬
水在らあらあ





ああ また白馬が

やってきたんだね

まだぜんぜん食べてないのに

そんな目をして

いつも俺が

しんけんに作った

晩ごはんをふたくちぐらい

ゆっくり食べたら

もう  そんな目だ


   
    (おまえの目に
     せかいはかえる
     おまえの目には
     森があって)



          ほら いま
       
       蹄が 響くよ
    
          俺は ゆかに
       
        耳を あてて
         
           おまえの あしの
           
       指を 見ている
      
          響き 近く ずっと 近く
    
      それを 感じて たのしそうに
  
    こちょこちょ 動く 指を 見ている
    
      たのしそうに 動く 指を

  


      おやすみ
     えへへ
      白いおうまが
    来たの だから
     私もう いかなくちゃ
     
       おやすみ


   おやすみ



バイバイ





    (真夜中の  一人っきりの  開いた傷口から
     俺はでてゆく  ゼブラになって
     ゼブラはおまえの  おでこを嗅いで
     ゼブラはおまえの  はだかを撫でて)






そして明け方

また








おまえの目に

せかいはかえる

おまえの目には

森があって










自由詩 白馬 Copyright 水在らあらあ 2006-09-30 02:52:09
notebook Home 戻る