すべてのおすすめ
はしっこの村にはな
働きもんのじさまと
ばさまが住んでいた
お日さまよりも早起きで
毎日、一汁一菜の粗食
いろり端にはやかんが
チンチンと湯気を上げ
窓辺には四季折々の彩 ....
ぽかぽか昼間の日だまり
橙の球体に凝縮していく
影が長く長く伸びていき
空から闇を呼んでくると
おうちの中にぽかぽかは
いちもく散に逃げていく
街の灯りきらきらきら ....
先触れに 春雷 轟く
恋しうて はな おもふ
切なくて 千々に 乱れる
憐れんで 憶い とける
混じりあいて とき みちる
....
心にはなな色の種
宝箱へしまわずに
とびきりのお花を
蒼い哀しみひとつひらき
怒りの紅ふたつ咲き誇る
ピンクな喜びみっつ綻び
美味な黄色蒲公英よっつ
今日に爛れた橙いろ五 ....
蔦の絡まる瀟酒な鉄骨のアパルトマンの朝は姦しい
おくにことばが行き交って
美味しいゆげが湧いてくる
毎日どこかのお部屋から
喜びのうたがあふれ出し
ある部屋のかた隅からは
....
イタズラッコの春っぽの風っこが
ぴゅうと口笛を吹くように渡ると
空のほっぺたをっぽっと染めずに
かた物の茶色の樹々のさきっぽを
ほんのりももいろぴんくに大変身
....
あなたの論理ばかり振りかざす唇と
抱きしめるのを止めてしまった腕と
ちゃんとあたしの話を聞かない耳と
まっすぐ見つめ返さなくなった瞳を
角の八百屋でみかんと交換して ....
メダカの学校はこの度、
小川のせせらぎから
電脳街ハイツ投稿詩708号に
引っ越しました
日本語とPCを操る就学前のお子様から
象牙の塔に籠られている
千差万別の年齢層の方 ....
冬将軍がタクトを降ると
勘太郎達がくさびを打ち込んでいく
☆ の瞬きが
とげとげのくさびに跳ね返されて
キラキラと透き通る
今年の冬のピンボール大会は
盛況だった模様
夜空は ....
冷え性だからか
この頃、心も凍ってしまったかのようで
溶解温度は何度位だろう
変温動物に変身完了していたのかな
冬の厳しさと一緒に空虚に陥っている
花は咲くのだろうか
....
じじとばばとぽぽと言うウーパールーパ型山姥が
漆黒のマントを翻し
鈍色の深鍋を掻き回している
薔薇色の身だしなみをひとつ
二枚舌のごまみそ髄をふた掴み
四角四面のしゃちこ蝗の規律 ....
どんな音楽を聴いているの
なんだって良いんだ、ほんとに
その時に心地よければ
歌詞に耳を傾けるタイプじゃなくて
音とリズムに乗っているんだろうな
カラオケ好きでも ....
太郎君があっと喚いて
花子さんはいっと呻いた
同じ本を読んでいたのにね
次郎さんは右に行きたかった
正子さんは後ろに走りたかった
ただ、エビが高かっただけだった
三郎さ ....
あぁ、なんて小さいのか
拳一つ分の命は
ワンポンドにも満たないと
その儚さに反する温もりと
ズシンとくる重さにおののきながら
まばゆいばかりに輝く微笑みに癒され
見守る ....
春まだ浅い、冬空を
バッサリとまぁるく切り抜いて
茶色の小瓶に詰めましょう
だんだんと伸びていく日暮れ時と影を
ちょっぴり三角に千切ったら
茶色の小瓶に詰めましょう
実は朝 ....
今日も京都でしゃかりきコリキ
わっと叫んで場外乱闘
露悪的惑乱状態
テケテケテケテケ、take it、take it!
今日もトーキョで一心不乱の一輪車
ワッと喚いて乱痴気騒ぎ
....
雨、あめ。
雨、あめ。。
飴、あめ。。。
天、あめ。。。。
あめが降る
名残の雪を消し去るように
マシュマロの時間が溶けていく
冬 ....
時々は流れに身を任せ
漂うのも一興
それでも
自分のうちなる声が
一番であるべきだよね
寄せてくる波に飲み込まれそうになり
たまさか、溺れそうな気分でも
翻る強さが欲しい ....
夜と昼間のあいだには
真っ暗闇の泪川
ほんの些細なひとことで
抜き差しならないドツボに嵌り
この頃の寒さも張り付き凍えてく
あまい言の葉に ほだされて
安眠毛布のクモの糸
....
内助の功には触手が動くけれど
オルレアンの乙女に思い入れは無い
王女でもない一介の農村の娘が
神の啓示を受けたことで
歴史を変える働きをしたのは
まぎれも無い事実 ....
暗闇の中
まっしろな雪が
舞っている
遥か彼方の高みから
白い花が舞い落ちる
音も無く
無邪気に
降り積もる雪は
やがて
世界を
ひといろに塗り込める
憶 ....
いつもの時間に
スーパーのプラスチックの袋を
振り回しながら
その女の子はやってくる
道路に落ちた吸い殻を
熱心に拾い集めていく
この寒空の下に
しかも素手で
そして左 ....
言葉遊びに嵌ったら
これがなかなかの迷い路
右往左往して そらを見上げる
亜麻色の髪をこがねに輝かせ
少女は 湖一面に映った満月に
いったい どんな祈りの言葉を放 ....
小学校の夏休みの宿題だった絵日記
大嫌いだったな
なのに、今嬉々として
ブログを紡いでいる私
喰わず嫌いと
切っても切れないようで
嵌ると抜け出せない
....
冬将軍の黒いマントの中
屋台骨に成り果てた木々にも
白い花が咲くはずで
ほんの少し前まで
華やかに彩られた木々の下に
なぜか タンポポが咲き乱れ
蝶のように舞い踊っていた葉っ ....
夜の帳の降りる頃
みどりの大広間に銀色に輝く
月の光が差してきました
うさぎのぼうやが 眠そうなあくびをひとつ
パチパチ はぜる暖炉から
もみの木のかぐわしい香りが
雪合戦 ....
満々と宇宙を讃えていた夜
幾億光年の彼方から
囁きかける水の憶い
暗い蒼に浮かぶ☆の色
やがて
東に紅が
ぽとん
満ちていた夜と浮力が
引いていく 退いていく
....
便利さと言う名目で
色んな物が切り落とされていく
夢の島に住んでいたい
と思うのは女々しさなのか
金額や思惑で秤にかけられて
計算高く世の中は動いているようで
取り残されるのは ....
錆び付いた夜
カタカタと軋んだ音をたてて
綴られていく 砂色のあした
バラバラと崩れていく
哀悼の鐘の音
脆弱な信頼の鎖を断切った いま
かさぶたが 癒えるよりもすぐ ....
あたしはまちの人気者
運動会には引っ張りだこで
野良達の羨望のまなざしに囲まれる
気のいい、やおやのおいちゃんや
魚屋のあんちゃんから余り物の貢ぎ物
喰いっぱぐれる心配は無い
オリンピ ....
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