*おなじ仕事*
かおる
太郎君があっと喚いて
花子さんはいっと呻いた
同じ本を読んでいたのにね
次郎さんは右に行きたかった
正子さんは後ろに走りたかった
ただ、エビが高かっただけだった
三郎さんはウルトラQ的でんぐり返りで
みどりちゃんはアクセルルッツが飛びたくて
それでもみんな黙々とわけも解らず歩いていくの
たかし君は山を登るようだと宣い
りかチャンは階段を下りるみたいと呟き
あなたはまるでハツカネズミの回し車だと言う
ただ、息を吸って吐いている
気分だけが十人十色
そうおもう
自由詩
*おなじ仕事*
Copyright
かおる
2006-02-15 17:18:55