宿命でも運命でもなく
それはタンポポ

土手に降りそそぐ
季節の日差しに
僕は目覚める
旅立ちにはもってこいの日だ

風は南南東
ロウソク工場の煙から推測するに
風速は2メートル
 ....
雨の降る仕事帰りの夜道
傘を差して歩く僕は
年の瀬に冷たい廊下でうつ伏せたまま
亡くなっていたお{ルビ爺=じい}さんの家の前を通り過ぎる

玄関に残る
表札に刻まれたお爺さんの名前  ....
何を言っても
嘘っぱちになっちゃいそうで
僕は
んくんっ と 
喉の奥に今 出てきかかった
何か を のみ込んだ

いつか
君がお婆ちゃんになって
僕もお爺ちゃんになった頃
その頃 ....
手が
どうしようもなく震えてしまうので
病院へ行った
先生は左耳で一通り話を聞いたあと
(背中が汚れていますね
と、わかりきったことを言う

一列に並んで
背中を洗っていた僕の後ろには ....
透きとおる真昼に
日常が、消えていく
八月に買った青いびいどろは
もう割れた



観覧車に乗りたいと言ったのは
あのひとのほうだった
てっぺんに着いても
世界はちっとも見えなくて ....
あなたが一番きれいだったとき
しがらみの廃墟に靡く 硝煙を仰ぎ
自由とは このことかと
愛しき髑髏ひとつ 胸に抱き 街を彷徨う


あなたが一番きれいだったとき
一枚のルオーに なりたい ....
農家の母屋を改造した学生下宿が
家賃一万円の住処だった
わたしは床の間のある客間の六畳
一二畳の居間には親友が
離れの六畳には先輩が
隣の六畳と四畳半には後輩が
それぞれ巣くっていた

 ....
遠い昔、つき合いっていた頃に初めてあげた
小魚のシルエットの素朴な首飾りを
さりげなくつけている君が好き

通りすがりの子犬や
抱えられてる赤ちゃんを見つめるときの
黒い瞳が好き

お ....
うたを綴る
ひとつ ノォトに
うたを紡ぐ
ひとつ こころに
今日の言葉を装い
明日吹く風を纏う

雲に似て
恋に似て
刻々とかたちを変えるその憧憬を
留めるため

小さな引き出 ....
ベンジャミンさん
「知らないことを知っている」に寄せて
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=64380


自分の思いを伝えて他人を感動させることが目 ....
竹林には何がいる?
パンダ!
かぐや姫!
宇宙人!
わたし!
にょきにょき
にょきにょき
にょき

さてと
だれもいないね
望んで望むべく
生まれて
今日まで
はぐくまれても
それは
結局
望ましい
あなただったのですか


望まれていますか
だれかに だかれて
狂っている間は
忘れても


 ....
肺を
丁寧に手のひらにのせて見せたら
真っ黒だね、といってあなたは笑って
そういう汚さを
きっと誰もが持っている
そういう顔をしてくれた

泣きつつある
そういうのはいつもあなたが ....
ぼくが一番したいこと
詩の朗読で世界一になること
総理大臣になること 
人類のビジョンを世界に伝えること 




ちがうちがう!




ぼくが一番したいこと
君にあまえ ....
冷たい雨の暗がりが
ぼんやりと寂しく誘う
私を溶かし込むには
ちょうどいいおおきさで

ほほにつたう
みぞれの砕けた{ルビ飛沫=しぶき}
雲からはぐれた
それも孤独

  いいわけ ....
作品にならない 苦しみがあります
これを
きれいに削りこみ 磨き上げ
ニスで仕上げるのには
あまりに苦痛が大きくて
とても、
やりおおせない 


苦しみという名の 作品があります
 ....
【運転室】

ミステリーツアーの
ほんとうの行先は
汽車の運転手さえ
知らない
 
行先はレール任せなので
運転手は楽譜を前に
指揮を振っている
振りをしているに過 ....
落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない

焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路

果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
おんなのこにうまれたら・・・

きっと、誰も、夢にみる・・・

たった一人の特別な人に・・・

「だいすき」のチョコを・・・

震える手で差し出す日を・・・


         ....
満月が近づくと空気が変わる
だから空を見なくてもそれがわかる
うつむいて歩くと足音が遠のき
夜はいつのまにか
重くなっている

みやみや
絵葉書の風景のように
闇が美しく固定さ ....
窓辺に顔を近づけると暖くてね
まだ幼くも確かな春を感じたよ
色にしたらベビーピンクだろう
匂いでいったらプチサンボンかな
色も匂いも甘くてちょっと切なくなったよ

きっと記憶のどこかに
 ....
よく晴れた日の午後
逃げ場の無い闘いに疲れた僕は 
ベッドに寝転がり
重い日常に汚れた翼を休めていた

ラジオのスイッチを入れると
君の{ルビ唄声=うたごえ}が流れていた 

窓の外に ....
背なか 背なか
もたれかかった珪藻土の壁には
真昼の温みが宿り
後ろから
春の衣をふうわり掛ける

あし
足もと
埃だらけのズックの下で
蒲公英は蹲り
カタバミが少し緑を思 ....
( あさ )

おきてかおをあらってかがみをみて

「きょうも1にちがんばろう
 できのいいにんげんにならねば」

てにしたドライバーで
からだじゅうのねじをしめた 

こわばった ....
     ふと思いついて、昔書いた詩を投稿してみま
     す。一九九〇年から一九九四年ぐらいまでに
     書いたものを、自分の中では「初期詩篇」と
     呼んでいます(それ以前に書い ....
陽炎ゆらめく金の砂子
彩雲は海風に吹き乱れ
てのひらに燃え立つストレリッチア
放った水際 横なぎにさらわれる

あの辺を転がってく
サクラ紙みたいな柔らかいの
さっき2人で食べた
カッ ....
なつかしい歌を
久しぶりに聴いたから

あの頃読んだ詩の一節を
ふっと思い出したから

永遠だと信じてた時間が
いつの間にか
過ぎ去ったことに気付いたから

絶え間なく変わり続ける ....
私の父は沖縄生まれだから
血の半分は南国のものなのよ
と、言ったら
君は目を丸くして色々聞いてきたね
東京の凍りつきそうな夜に
白い息をふっと吐き出して
私は記憶をたどって常夏の話をする
 ....
頭にも手にも胸にも眠りにも 君がまわって中毒症状

かじかんで走り出せない こんな日に限って君の声が聞きたい

毒りんご食んで死にたい 口付けで君が生かしてくれるというなら

酸素など ....
海岸に沿って並ぶテトラポットには無数のお
っぱいが隙間なく張り付いていて、朝凪の時
刻になるときゅぅるるるぅーとすすり泣くよ
うな音を立てる。声にすら成り切れていない
その音はまるで餓えた乳呑 ....
アマル・シャタカさんのおすすめリスト(492)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
タンポポ、旅立つ日- たりぽん ...自由詩1306-2-26
光の滲む雨の夜道を- 服部 剛自由詩18*06-2-24
約束- さち自由詩8*06-2-24
汚れた背中- 佐野権太自由詩9*06-2-24
八月の、リフレイン- 望月 ゆ ...自由詩38*06-2-24
女性詩(をんな_さが_うた)- 恋月 ぴ ...自由詩20+*06-2-24
二台の洗濯機における青春の一考察- たりぽん ...自由詩37+*06-2-23
妻へ- 佐野権太未詩・独白4+*06-2-23
うたの肖像- 銀猫自由詩18+*06-2-23
在り方を成立させる技術について- いとう散文(批評 ...13+*06-2-22
にょきにょきバンブー- チアーヌ自由詩606-2-22
あかつきに死す- 阿麻自由詩16*06-2-21
ひらひらの夢- 田島オス ...自由詩306-2-21
甘えブギ_〜男の子の気もち〜- 馬野ミキ自由詩1406-2-20
傷、いとしく- たりぽん ...自由詩10*06-2-19
私には、とても- 阿麻自由詩9*06-2-19
MAGICAL_MYSTERY_TOUR- まほし自由詩15*06-2-18
夕刻、焼かれるのは- たりぽん ...携帯写真+ ...28*06-2-17
2月13日にみる夢- 逢坂桜自由詩7*06-2-17
みやみや- いとう未詩・独白1106-2-16
どこかに春が- LEO自由詩4*06-2-16
傷ついた翼で- 服部 剛自由詩10*06-2-16
春まだ浅き- 銀猫自由詩21*06-2-14
「しゅうりずみ」- 服部 剛自由詩6*06-2-13
初期詩篇選集「尾行者の音楽」- 岡部淳太 ...自由詩7*06-2-12
汗の匂い- とうどう ...自由詩19*06-2-11
心の色- さち自由詩16*06-2-9
てぃんさぐの花- まほし自由詩11*06-2-9
中毒症状。- 杉田蝶子短歌206-1-30
おっぱい- いとう未詩・独白8*06-1-30

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