鉄筋の音が聞こえたなら青空だった
構築されていく巨大な塊は
恐怖と当然と意味世界に溢れている

砂漠に見える
置き去りのカメラは
捨てられたものか
ずっと名残を砂を噛むように味わいながら ....
カメラが置き去りにされていた
ウコン色の砂の中に
捨てられたように
置き去りだ
ずっと地面を見つめて
語りかけている
それを受けて砂がサラサラ応える

秘密の地下室が
永遠と機械を組 ....
浴槽に浮かんでいた小さな虫の死体
小さな小さな

わたしが少し波を立てたら
もう沈んで見えなくなった

彼は
どこまでも広がる青空を見ただろうか
暖かな太陽のひかりを浴びただろうか
 ....
今からある情景の描写をするが
それはけっして
何かのメタファーではない
それを読んで
書かれていること以上のなにかを
読み取ろうとしたりすることは
まったくの時間の無駄である


 ....
                 ―健二に





包丁一本さらしに巻いて
君は西洋にやってきた
言葉なんて何にも知らないのに
義理人情
いろんな人を愛し 愛 ....
 
静かな言葉に騙されて
武器を売り続けた

いくつもの春を泳ぎ
疲れれば
もの言わぬ記号に似ていた

河口に人の死体が流れてくる
知らない人ばかりだった

知っていたとしても
 ....
寝苦しい夜 はみだした足が
そろりと風を止まらせた

畳の上を這う 小さな羽虫の陰

名札をはずしたつもりになっても
はずれたくない場所がある

どこからもひ ....
愛し君の面影は
絶えず目蓋の裏に
笑顔のままに時をとめ

溢るる想い出は
柔らかき棘と
甘き疼きを伴って

遠く滲む記憶の端より
はらはらと溶けて
やがて淡く淡く  ....
流れていくのは
いつも昔のもので
西でギラリと
湾を満たすものは
せめて夕日に
清らかに染まろうとする
 
夜の寒さなど
思うこともなくながめていた
港を出て行く
貨物船の短いマス ....
最近どうにも足が疲れて疲れて仕方が無いので病院に行くと
一応疲れていますねと診断された
一応と言う言葉にむっとしたが
いやそれは最初から分かっているのですが
原因が分からんから調べて欲しいので ....
夢を見ていて悲しいことがあると
純粋に悲しい感情だけが高まって
夢の中で
押しつぶされそうになってしまう
そんなとき
胸の上の猫を払い落とせば
急に楽になれる
目を覚ますと
猫のいない ....
落とし穴を掘った
たくさん掘った
通り行く人たちが
すこんすこんとはまっていった

はまった人のいる穴に
名札を立てかけて
名前なんて知らないんだけど
名札があった方が便 ....
見てるかい
聴いてるかい

ぜんぶ宝石で
ぜんぶゴミ
おまえが{ルビ真実=ホント}で
おれは嘘

だからぜんぶくれ
おれにぜんぶくれよ

そしたらおれが
いかせてやるから

 ....
虹がミドリで怖い
茶色がミドリで怖い
喉の奥がミドリで怖い
目を瞑るとミドリで怖い
近所の肉屋がミドリで怖い
ドアを開けるとミドリで怖い
黒塗りのベンツがミドリで怖い
彼女の浮気の言訳が ....
 振り込め詐欺がまだオレオレ詐欺と呼ばれていた頃の話。当時私は両親と同居していた。ある日の午前中、たまたま私は一人で家にいてその電話をとった。電話の向こうで泣きながら喋っているのは見知らぬ私!両親のう ....
女子高生のルーズソックスの中には
何が入っているのだろう

はるか昔
恐竜が生きていて
まだわたしが女子高生だったころ
何度もルーズソックスを履こうと試みたが
あの絶妙なふくら ....
小学生のころ
仲が良かった友人の家の
お父さんは雨男で
お母さんは雨女だった

家に行くたびいつも羨ましかった
彼女の家の中はいつも雨で
じゅうたんにも床にもトイレにも  ....
青すぎる空はこんなにも哀しい
なぜ

高すぎる空はこんなにも苦しい
なぜ

血を流し続ける傷口に
陽が容赦なく突き刺さる

剥き出しのこころに
熱風がひりひりと沁みる ....
 その日が楽しみで、眠れなくて
 二時間ぐらいじゃ二度寝するのに
 遠足気分で寝れない

 初めて行ったホテルは
 とても大きくて綺麗で親切で
 眠かったけど
 楽しくて

 大 ....
朝埼京線の中で
学生の頃好きだった人を見かけたよ
もう十年になるんだね
なんだかやっぱり素敵だね
青臭かった僕の見る目でも
間違ってなかったね

化粧が薄くて色が白くて
どこか悲しそう ....
「宝くじ当たったんでここ辞めます」
山下がそう言った時
またいつものような嘘だと思った
だけど本当に次の日から
山下は工場に来なくなった
電話にも出なくなった

「彼女が出来ました」も
 ....
占い師に手相を見せたら
あんた来月死ぬよ、と言われた
何か避ける方法はあるかい、聞くと
一万円と答えた

僕は仕方なく一万円を支払うと
あんた大事なものはあるかい、と尋ねられた  ....
大地が 少し 揺れた

ここはパリなので
それは夢だと分かった

モノクロのカーテンの幕が
ゆっくりあがるように
日を目覚めさせる そういう揺れだ


意識の向こうに
黒く流れる ....
透き通るガラスの惑い指でなぞり
    雨をみていた心おちいて


白い足走り去る朝つかのまの
    雨をみていた虹を待つまま


紫陽花の肌の静けさこぼれゆく
    雨をみてい ....
いいことなんか ひとつもなかった
この町でも わたしは

今日も


歌をくりかえし くりかえす


『会いたいときに あなたはいない

 空よ せめて 笑ってほしい
 そうじ ....
真実が、
私を知っていれば、
それで良い。
シオリちゃんは わたしを見つけるといつも
はじめまして、と言う
わたしも はじめまして、と言う

たくさんいっしょに遊んでも
次の日には わたしのことを覚えていない
でもシオリち ....
あたたかい雨を
窓から眺めてて

ああ
私は孤独なんだ、と
唐突に気付く

もう
お前なんて
どうでもいいやって
そんなふうに言われるの
こわくて

 ・ ・

大粒の雨 ....
洞窟が歩いている
しっぽがついてる
持つと 取っ手だ

時計のおしゃべりで
眼が咲いていく
片側通行の車線へ
ながれ星がころんでくる

焼き海苔で包まれた過疎地
望遠鏡のような振袖 ....
 先日、横浜詩人会が主催するイベントに行ってきた。JR関内駅から歩いて数分、横浜スタジアムの近くにあるZAIMという古いビルの中のミニシアターで行なわれたものだ。第一部は横浜詩人会会員によるポエトリー ....
アマル・シャタカさんのおすすめリスト(492)
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