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現在という塊の中から
わたしの輪郭だけを残して、わたしが
蒸発していく
夕暮れの空は赤く発光し、届かない高さで
じっとして居る
いったい、わたしは何に忘れられたのだろう
浮遊す ....
海岸線沿って定規で空を引く色鉛筆で画け得ぬ青
深く深い場所まで熱せられていくオーバーヒート前の打ち水
おしなべて心を乱す約束と雲の行方をだれも知らない
....
放出された 夏の、
取り扱いをあやまった空から
束ねられた雨が落下する
世界はまだ、はっきりとした輪郭を持っていて
ぼくも きみも それを知らない
ウィリー、ウィリー、
なぎ倒さ ....
ぼくがまだ見つけない 明日の
呼吸の波は、かぎりなく無音で
おしよせては、
皮膚のあいだに刻まれた旋律を
からめとりながら
引いていく
奥深い場所で対流する
なまぬるい記憶、ある ....
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる
季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
{引用= あのひとの記憶がしずむ海は、いつしか防砂林で見えなくなった
越えられない高さに、すこし安心した}
砂が、降って
深く深く沈んで 底まで
皮膚 ....
筆先で湛えきれず
液体が
ぽたり、ぽたり、と
滴るので
両の掌をくぼませて、ふくらみをつくり
上向きに
すこしかさねて
それをすくおうとしてみるけれど
わずかな隙間を
液体はすりぬ ....
ターミナルに出ると
うす青い空が広がっている
通りは車で渋滞していて
そのまんなかでは 赤信号が
意味をさがしながら
点滅する
帰らなければ、と漠然とおもっていた
帰ろうとするその方角を ....
ねえ、ブランシュ、
あのとき
あなたが越えようとしていたものがなんだったか
今のわたしにはもう
それを知る手だてもないけれど
あなたはいつも わたしの
理解の範疇をこえて
日常のただしさ ....
透きとおる真昼に
日常が、消えていく
八月に買った青いびいどろは
もう割れた
観覧車に乗りたいと言ったのは
あのひとのほうだった
てっぺんに着いても
世界はちっとも見えなくて ....
アマル・シャタカさんの望月 ゆきさんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
輪郭、その曖昧な、
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望月 ゆ ...
自由詩
33*
07-10-22
凪いでいく、夏の、
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望月 ゆ ...
短歌
26*
07-8-11
ウィリー、ウィリー、きみの名は、
-
望月 ゆ ...
自由詩
44*
07-7-14
耳の産声
-
望月 ゆ ...
自由詩
29*
07-4-18
回遊、わたしのなかの、
-
望月 ゆ ...
自由詩
58*
07-4-4
不感症の夜に
-
望月 ゆ ...
自由詩
63+*
06-5-17
水墨夜
-
望月 ゆ ...
自由詩
50*
06-4-14
終着、そこからの
-
望月 ゆ ...
自由詩
22
06-4-11
ブランシュの丘
-
望月 ゆ ...
自由詩
24*
06-3-10
八月の、リフレイン
-
望月 ゆ ...
自由詩
38*
06-2-24
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