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先日、横浜詩人会が主催するイベントに行ってきた。JR関内駅から歩いて数分、横浜スタジアムの近くにあるZAIMという古いビルの中のミニシアターで行なわれたものだ。第一部は横浜詩人会会員によるポエトリー ....
したたる、
水のひびきのなかに、私の声があ
ります。暗いこころのままで死ん
で幽霊となった私のとうめいな喉。
ぬれながら、だえきもでないほど
にかわいてし ....
もうすぐ
九百九十九年になります
その頃には
ひまわりも咲いているでしょう
絶望から生き残った
藁のような人びとが
ゆらゆらとゆれているでしょう
咲いてしまうことに
罪はなくて
咲い ....
何故だかわからないが、女性詩人の詩を取り上げて論じることに妙な躊躇があった。もちろん女性の書く詩が、男性の詩よりも劣っているなどと思っていたわけではない。優れた女性詩人は多く存在する。一読者として好 ....
回る
火のついた犬のように
走りながら
回って今日一日の
憂愁を追う
今日も丹沢の山は見事に鋭角で
背後の空からくっきりと浮かび上がっている
おそらく上州前橋から見る山なみと
そう変る ....
間違いを犯さずに
生きていようとつとめてきた
少なくとも
大きな間違いだけは
生後 という
言葉がある
生まれた 後
という意味だが
つまりはこの世に参入してからの
....
罅割れた道の端に立つ
この道は水分を欲している
左腕を伸ばし
拳の先で親指を立てる
すると 車が止まる
あるいは止まらない
二十世紀末という
古代でももっとも新しい時代
私はそのよ ....
夭折
{引用=まだ生きているのか
そんな声が聞こえるのは
夜の 穏やかな枕の中だ
まだ生きている
時代を通過して
場所を通り越して
まだ何とか 生きているのだが
もう生きて ....
箱入り娘に関する一連の推論は、世界という
もうひと回り大きな箱に対する裏切りのひと
つであり、それを論じる者たちは、それを奪
おうとする者たちと同じく、等しく同じ罰を
受けなければならない。箱 ....
書けなかった詩の断片が
ちぎれた草になって
風に舞っている
いのちは永すぎる未完
死してなお
始まりにさえたどりつけない 未完
私の夜はいつもと同じ旋律を
内側の街路にまきち ....
ご覧なさい
桜の花が満開じゃないの
ねえ
ご覧なさい
誰もが浮かれて
踊るように笑っているじゃないの
ねえ
花見だか何だか知らないけれど
生きている人って
気楽なものじゃない ....
ふと思いついて、昔書いた詩を投稿してみま
す。一九九〇年から一九九四年ぐらいまでに
書いたものを、自分の中では「初期詩篇」と
呼んでいます(それ以前に書い ....
おまえがほんとうのことを口走る度に
鳥の翼から羽毛がぬけ落ちる
世界はやせ細り 目に見えるものすべてが
絵に描かれたものとして溶けてゆく
たとえば可哀相な妹が
人に知られぬ速度で後退する時
....
アマル・シャタカさんの岡部淳太郎さんおすすめリスト
(13)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
失語から生きる
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
18*
07-6-20
したたる、
-
岡部淳太 ...
自由詩
23*
07-6-12
九百九十九年
-
岡部淳太 ...
自由詩
16*
07-5-21
新川和江_——〈永遠〉を志向する大きさ
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
8*
07-4-24
萩原朔太郎を喚び出す詩
-
岡部淳太 ...
自由詩
14*
07-4-16
生後
-
岡部淳太 ...
自由詩
10+*
06-4-17
古代人のヒッチハイク
-
岡部淳太 ...
自由詩
10*
06-4-2
夭折(三篇)
-
岡部淳太 ...
自由詩
13*
06-3-27
箱入り娘に関する詩的考察
-
岡部淳太 ...
自由詩
6*
06-3-21
未完の夜
-
岡部淳太 ...
自由詩
18*
06-3-14
幽霊と桜
-
岡部淳太 ...
自由詩
12*
06-3-8
初期詩篇選集「尾行者の音楽」
-
岡部淳太 ...
自由詩
7*
06-2-12
世界の別名
-
岡部淳太 ...
自由詩
33*
05-12-19
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