すべてのおすすめ
「観月橋」
せせらぎの音は
いつのまにか、ざあざあと鳴り
錆び付いた欄干が
しとどに濡れる紫陽花の、夜
ここには愛づる月もなく
ただ名ばかりの橋が
通わぬこころの代わりに、と ....
悲しみの中でしか人は
本当に出会わないのだとすれば
これほどの奇跡はない
眩しさの中で大事なものを見失い
愚かにも己の力と過信する時
太陽の下
多くのものを焼き尽くしてすべて失う
....
ほとんどの人は、もう
溺れているの
誰も気づいていないだけ
澄んだ指さきが
アルカディア、と答えて
空の一角をさす
新しい風景、新しい秩序
それは
見たことのない宇宙
(行け ....
苦しいとき
なぜか
いつも上り坂があった
何でこんなときにと
腹が立ったけれど
その坂を上らなければ
目的の場所には行けないので
上るしかなかった
上り始めると
思っていたよりは ....
ぎんいろの折り紙で
鶴を折る
ぎんいろ
それは
わたし自身を惑わす窓辺の色合い
ぎんいろの街で
あなたとの足跡を探してしまう
例え人違いだったとしても
あなたに良く似た後姿に
....
人生は刹那の繋ぎ合わせ
時間はただ
平等に人々に与えられ
平等に消えてゆく
刹那の時間に変わる世界を
瞬きすらも惜しみながら
隣り合わせた花の開花を
運命と名付けて
見逃さないでい ....
(日本は夜でも宇宙から見るとはっきりその形がわかる)
なんて思いながら
トイレに行く
その廊下で
隣から
義理の叔父と叔母の
喧嘩の音がする
わたしは舅のことを想う
嫁いで二年目
....
あなたが好きだったアーティスト
なんだか鼻について嫌いだったわ
あなたが好きだった作家
なんだか生き様が嫌で好きになれなかったわ
あなたが好きだった食べ物
なんだか食感が妙 ....
“三歩下がって付いてゆきます”
いつだって女は
そう思っているの
紅差し指に光る
永遠の絆
永遠なんて
そんな簡単に掴めるものじゃない
わかっている
わかっているから
....
あのとき雪を頂いていた山はもう
緑もずいぶんと深くなって
あのとき枯れ草を敷き詰めたようだった田はもう
水が張られて田植えの準備が整い
あのときどんよりと重く垂れ込めていた空は ....
「宇宙」と書いて「ソラ」と読む
自称詩人の始まりだとしたら
私は間違いなく
それにあたると思うんです
「本気」と書いて「マジ」と読むとは
ちょっと違うのです
....
あなたとの関係を大切にしたい
あなたとの時間を大切にしたい
愛って
大切なひとの時間を大切にすることだと思う
会ったこともないのに
こんなこと書くとひいちゃうかな
....
辛い事がありました
それは他人とっては
どうでも良いことで
でも私にとっては
辛いことで
一人でいたら
笑うことも出来ず
泣くことも出来ず
でもみんな前で強がりな私は
....
ラムネのビー玉を取り出したいんです。
ほら、あのガラス瓶の中に入ってる別に綺麗でもなんでもないビー玉です。
ガラス瓶を割ったら簡単?
何も傷つけずに取り出したいんです。
例えこ ....
俺たちは探し続けている
この広い広い地球で
たった一人で
皆が皆お互いを避ける
孤独な世界
近くて遠い
どれだけ叫んでみても届かない
だれもが叫び
だれもが通り過ぎる
悲 ....
知っていたよ
その言葉が嫌いです
私の事全て分かったように言わないで
知っていました
ごめんなさい
私も貴方の事を分かった気で居たのです
どんな貴方を見ても
好きでい ....
かぞえられないものばかり
あいした罰に つけられた
おもい影を ひるま
ひきずっていた魂が
夜のベンチに 碇泊している
一期一会
だなんて、ことばでは語りきれない
こんなデジタルの時代だからこそ
0と1の狭間にあるものを
あなたに伝えたい
それは
感動に震える心臓の鼓動であり
汗ばんでしまった掌の ....
初めて通る道なのに
なぜだかどこか知っている
誰が通るか知らないけれど
笑顔はどこか懐かしい
ここはもしかすると
故郷なのかもしれない
ほんの短い道だけど
本当はものすごく長 ....
愛とは?
と聞かれたら
あなたが私にとって
必要である事を
忘れない事と答えます
愛しい人よ、どうか
忘れないで。。。
忘れさせないで。。。
一生青春、なんて言わずに
人生には
朱夏
白秋
玄冬
とあるのだから
たまには
真っ赤に染まる夏も
白くおおらかな秋も
奥深い黒の冬も
あっても良いな
遠いところに住んでいる
遠い親戚の訃報が届く
喪服の用意をしながら
飛行機に乗るのが少し楽しみな私は
やはり不謹慎だろうか
昔の人だからたくさん苦労をしたんだろう
....
ホームランは打たなくていい
とにかく一塁ランナーを二塁へ
確実に送れ
自分が塁に出ようとは思うな
観客にかっこいいところを
見せようとは思うな
チームのために仕事しろ
このために
....
約束が欲しいのです。
ひとりで居ると。
ふらふら、ふらふら。
どこかにイってしまいそうで。
誰か、約束をしてくれませんか。
どんな些細なことでも良いのです。
縛 ....
かつて昔
どんなことをするにせよ
不便な世の中では
一つのことを身につけるのに
長い努力を必要とした
そこには根気と忍耐があり
常に自分と向き合い
他人とのふれあいもあった
手放すこと ....
“ねえお父さん
どうして空は青いの”
と
駆け寄ってきて
尋ねてくる君は
とても綺麗だ
だから僕は答えたくない
太陽光が大気にね … 、なんて
答えたくないんだ
だから
“どうして ....
おもてはどこですか
みぎは
ひだりは
うらがわは
問いかけるほど
しずかになるから
物言わずには
いられない
すぐにも
あしたは来るけれど
ちいさな点 ....
がんばろう
苦しんでいるのは
自分一人だけじゃないんだ
苦しいと言っているだけじゃ
一つも解決しないんだ
何かしなくちゃ
何も始まらないんだ
がんばろう
辛いと言いたいのは
自分 ....
君の声は依存性が強い なかなか電話を切れない
長い時間 話を聞きたい わたしから電話を切れない
会いたい 逢いたい 合いたい
アイタイ アイタイ アイタイ
あいたい あいたい ....
いちたすいちは
にじゃないと答えたら
みんなに笑われた
でも
美術の先生だけは頷いてくれて
スケッチに出かけた
あの丘の上から
故郷の青空をいつまでも眺めていた
ずっと憧れていたこ ....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40