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少女はずっと灰色のくもり空を見上げていた。そのちょっとした公園に設置された、幼児用すべり台の踊り場に腰かけながら、その手にはてるてる坊主の白い胴体を握り締めて。その羽織った白いカーディガンとすこしなが .... 星の降る夜に
言の葉を拾う
空気中に取り零してしまった
ちいさなことばを
淡く光っているもの
冷たく重く沈むもの
繊細なレース編みのもの
闇に同化しているもの
そして金平糖みたいな恋ご ....
避けるべくも無く襲い来る
大嵐のうねり大海の高波
胸奥の十字架高く鋭く
血飛沫散らし魂の宙空へ
持ち上げられ解き放たれ
大破する小舟跡形もなく
赤々と染まる異様な大空に
幾筋も亀裂入れ次 ....
貴方のたなごころに転がったラピスラズリ
移り気な宝石の名前をした恋心

さよなら

まぐろの刺身に醤油をかけながら
ひとりで見つめるNHKニュース

さよなら

どうしてそんな身体 ....
朝方少し仕事をし、あとは何もせずに過ごした
背徳感が骨や肉に浸透していたけれど
床から出ることはなかった
何もしないことにした一日は重金属となって
言葉も発せず、でも聞き耳を立てている
でも ....
自分に言う
もっと
気楽に
生きろ
これも運命





 ※ 五行歌とは、五行で書く 詩歌のことです。
 ※ 五行歌には、本来、タイトルは付けません。
   しかし、ここでは ....
終わりかもしれない
目を閉じる
暗闇に答えはない
重力がかかる
地面が私のために走る
青白い空気が降りて
私を包む

流星みたいに
あっという間に
消える

輝いた刹那
走馬 ....
さんざん探し回ったあげく
本当の自分は見つからなかった
旅立ったはいいけれど
いまだに一度も帰ったことがない

途方もなく時間を費やして
創ろうとしていたモノは何だったのか
やみくも ....
すんだらなにになるべかな
すんだらでなくてしんだらだべ
すんだからすんだらなにになるべかよ
んだからすんだらでなくてしんだらだべよ
すんだからさっきからすんだらいうてるだべ
だけんどさっきか ....
今日のような
グレー色した雨の朝は
ふらふらふらとどこまでも歩けそうで
均等に立つ彼岸花たちが こっちはあぶないよと見つめてる

やさしい気持ちが見える表なら
裏にあるのは かなし ....
今年に入って
私は私を疑うようになった
特に仕事においては常に疑っている

会計では、患者様二人ごとに金庫の中を総計算
取引先に出す伝票は、四度、五度、確かめる
それでも、まだ足りない気が ....
三叉路の交差点改良が終わり
夏はまだ蒸し暑かった
誰かの投げた石が
東西に流れる二級河川の水面に
小さな波紋を描く
あっ、魚
勘違いした人が指を差して
本当だ
と、隣の人が相槌 ....
夏の花が好きな人は情熱的はあなた
燃やしつくせなかった心残りを思えば
私は墓標に毎日紅を絶やさない



秋の花が好きな人は
人嫌いのあなた
この世に未練なく旅だったことを思えば
私 ....
月の無い夜は
私が月の代わりになる
嵐の夜は
たった一つの光を灯し続けるから
あなたは安全だ

 ((寒い?
 ((もっと近く
 (冬の香りがするよ
 (まだやっと秋だ

素数と ....
あなたが私を殺して
桜の木の下に埋めた
私は腐乱して桜の根に吸い上げられ
春が来る頃には薄紅色の花びらを
公衆の面前に晒して見せる

独り占めしたつもりでしょうが
私はみんなのものになっ ....
夜空に雲たちが浮遊していたが
いくつかのそれは白い馬だった
わたしの馬はどれだろう
目を凝らしてみても
それらは似たりよったりで
見分けがつかない
夜に生まれたものたち
東の空に出たばっ ....
火を噴き上げる光の視界
耀き溢れ縦廻り横殴り
蒼白き色合いに至り
揺らぎなだらか
滑らか悩ましい
インタールード
今の私を此処まで運び
木霊し轟き沈み込み
この手脚運び動かし
己が肉 ....
死にたい

時には
私だって
思うこともあるのだった
でもさ
わざわざ自殺しなくても
いずれどの道
死ねるんだよ
だから
わざわざ自殺なんかはしない

決めている
それに ....
私の見える所に私の城はない

 (嬉々として母はギャンブルに金を払う

鴉たちが空の歌を教えてくれる

 (鴉の王は鴉

私のいる所に天使がやって来る

 (見えないのは翼なの ....
夢はいつもかえつて行つた 山の麓のさびしい村に
   コロンボはホシを追っていった 山裾にレインコートの裾をかぶせ
水引草に風が立ち
   かつての慶事から結び目はほどけ
草ひばりのうたひやま ....
今朝 
植物たちに水遣り中 
衝撃が走る

私のサボテンが
土の上に倒れていた

唖然としていたら

「サボテンがコテン」

チラと見た夫が言う

西宮から一緒に越してき ....
 二両編成の電車は定時を守り
 JRに乗り継げる駅で吐き出される乗客
 足を踏み入れる車両には
 見知り顔の人もいる

 まばらな空席のあるロングシートで
 深く腰を預ける彼らはただ目をと ....
たすけられていきた
笑いあっていきた

ふざけあっていきた
求めてあっていきた

楽しかった日々の
想いはるかとおい

涙あらいながす
雨のなかでわらう

二度と来ない ....
 靴下の色を選ぶようになったのはいつからだろう

 白の靴下に違和感を感じたのはいつからだろう

 好んで白の靴下をはいていたように思う

 それが変化したのはなぜなんだろう

  ....
ひとつの時が停滞し
その膝の上わたしは猫のよう
乳飲み子の舌の音
水の音色をさかのぼる

叢に覆われた
つぶれかけた空き家の中で
ひとりの少女に会った
帰る場所がないという
行き着く ....
あなたに貰った口紅を
塗り続けている

男が女に口紅を送る意味は
「キスをして返してね」
だよと
笑いながら教えたのは、私

あなたは
私にちっとも似合わない
淡いピンクの口紅を
 ....
年金やめると竹中が
もちろんもちろん踏み倒し

そんな暴挙が通るかや
初手から前借り使い込み

手厚い介護に感謝して
おりますとも、えぇ、続けましょう

翻っては小学生が入眠し
c ....
アイロンをかけているうちに
随分と沖の方まで流されてしまった
振り返ると街の明かりが遥か遠くに見える
自分の家は海沿いにないから
さらにあの遥か向こうだ
すぐ脇には洗濯物が山積みされ ....
雪深い
雪国の
冬を越して
ほんとうは
生きたいのだった



空カフェをしながら
今は亡きあのひとのことを
思うとね・・・・・・
私はあのひとといっしょに
生きなければなら ....
自分の醜さを知っている
家族も私を捨てようと思ったことさえない
声を上げないから分からなかった
悪夢を生んだと

スミレという名の
愛する世界
歌うことがすべてだった
誰もいない

 ....
月乃 猫さんの自由詩おすすめリスト(473)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
待ってるガール- 本田憲嵩自由詩925-10-14
星降る夜に- りつ自由詩5*25-10-13
小舟/the_end_of_the_story_- ひだかた ...自由詩625-10-13
ラピスラズリ- guest自由詩525-10-13
わずかにのぞく夕刻の青空と静寂- 山人自由詩11*25-10-13
※五行歌「気楽に_生きろ」- こしごえ自由詩9*25-10-13
流星- 自由詩7*25-10-13
あなたはどうなんだろう- 夏井椋也自由詩1325-10-12
亡まりし人とは平行し変形- 菊西 夕 ...自由詩5+*25-10-12
しぐれ未満- 唐草フウ自由詩12*25-10-11
日々、私を疑う- 花野誉自由詩20*25-10-11
背中- たもつ自由詩12*25-10-7
四つの墓標_a蒼風薫- 梅昆布茶 ...自由詩625-10-7
灯火- りつ自由詩4*25-10-6
桜の精- 自由詩8*25-10-6
わたしの白い馬- そらの珊 ...自由詩12*25-10-6
グライダー- ひだかた ...自由詩6*25-10-6
退屈知らず_※(曲付き)- こしごえ自由詩10*25-10-5
狐と鼠- guest自由詩325-10-5
刑事コロンボ、立原道造の詩「のちのおもひに」を追う- 菊西 夕 ...自由詩5*25-10-5
サボテンがコテン- 花野誉自由詩17*25-10-5
あさの電車- リリー自由詩14*25-10-5
ひとり、さむい、よるに- 秋葉竹自由詩425-10-5
靴下- 佐白光自由詩7*25-10-5
寝過ごす夢を見た- ただのみ ...自由詩11*25-10-4
口紅- りつ自由詩4*25-10-4
末法の世- りゅうさ ...自由詩4*25-10-4
咳払い- たもつ自由詩6*25-10-3
※五行歌_二首「ほんとうは_生きたいのだった」- こしごえ自由詩7*25-10-2
Pray- guest自由詩725-10-2

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