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女の完成は早い
男の完成は遅い
しかしジジババの道は長い
そう遠くなくやってくる
ババの境目に
何を思うか考える
離反する兵を見る
指揮官の気持ちではないか
ガタガタ言 ....
色んな物を目に焼き続け
色んな事を心に刻み続けてきた
そんな私の体はもう
ぼろぼろさ
脳髄に
絶えず影踏みしつつ
自らを貫くもの、
この私と云う意識の
舞台にて
その生動スル想い
響キ聴く
過ぎゆくものノその根音 、
残響させては
絶えず絶えず逃れるも ....
心当たりがないことを
指摘されて戸惑う
それは本当だろうかと
疑ってみるけれど
自分が思う自分と
他人から見た自分は
イコールにはならないようだ
意識のないところでも
自分を発信し ....
神さん
仏さん
ありがとうさま
今の今
腕時計を見ると
午後三時三十三分
もちろん
今も過ぎてゆく
こころを
生きるのは
悲しみや苦しみ
そして
喜び。今は亡き
次兄は
お ....
屋形船に乗りたい、と
あなたが言うので
わたしは台所に
船着場を作ることにした
ホームセンターや森で
材料を集めて
冷蔵庫は多少
使い難くなったけれど
何とか船着場が出来た
....
此の空漠の地に
影像だけ現れては壊死し続ける、
絶えず垂直に降り注ぐ霊雨
、
人の魂に永劫の眼を刻み込みながら
魂の内に宿り今一つの生動する思惟の
人の心眼見開かれる ....
わっと沸いた群衆の
笑い声が刺さる
関係ないのに
関係ないからか
苛立ちを覚える
さみしい
だけだろうか
仲間に入りたいかといえば
嫌だ
暗澹たる気持ちが
重症化させる
誰かの無 ....
夏空が青く呼びかけるから
今日はノースリーブのワンピースを着よう
名前もしらない花々に挨拶し
サンダルで出かけよう
冷えたいろはすの桃を片手に
結露するほどの冷涼さで
火照る頬を潤しながら ....
「ハハッ!」
今日もぼくは、そう言った。
カメラがないはずの部屋でも、つい言ってしまう。
それはもう、条件反射みたいなもので、
もしかすると、脚本に書かれてるのかもしれない。
そう、脚本 ....
水の稜線をたどると
椅子の肘掛けは
今日も閑散としていて
グラウンド整備を終えた
儚い高校球児のように
窓ガラスから先へと続く金魚に
適量の餌をあたえた
息に触れようとして
....
蛾蛾蛾、
長い長い年月の、
土とホコリの溜まった、
そのアルミニウムの窓枠に無数に繁殖するに至った、
その、ちいさなちいさな三角形の飛翔体、
蛾、
蛾蛾、
蛾蛾蛾、
蛾蛾蛾蛾蛾蛾、蛾蛾 ....
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