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なぜだろう
夫と賭けをして
負ければとうとう離婚だと言うのに
朝から喜びが止まらない
後から後から
溢れ出てくる

文字にすれば感慨深い
涙も込み上げてくるが
哀しみの涙とは少し違う　.... 誰だって死にたくはないのさ
でもね残されたくもないのさ 恍惚の人となっても
一番愛していたことを覚えているとしたら
自分にはどんな記憶が残るだろう
愛に似たようなものはあると思うが
今はまだわからない
歳をとって色々なものが抜け落ちた後に
光る　.... ぼくが２０代の終わりくらいのときやったかな
付き合ってた恋人のヒロくんのお父さんが弁護士で
労災関係の件で、それは印刷所の話で
「年平均 ６本」とか言っていた
紙を裁断するときに指が切断された　.... 記憶は残酷
記憶は　あいまい
ついこないだのことも
もう遠い日の出来事
低い声の鳥が枯木の上で囀っている
あんなに立派な樹木でも
さいごは枯死してしまう
むなしく心を費やして些事にこだわ　.... 上手く書こうとするから
嘘ばかりを書いてしまうのだ
詩が書けないのじゃなくて、
それが本当の理由なのさ

嘘なら嘘を吐き通せば良いだろうし、
ことばを飾るのが嫌なら下手でもかまわない
ど　.... きみ、
夏でも秋でもスノーマン、
おさげ頭のスノーマン、
白いましゅまろみたいなほっぺたを、
ふたつの手のひらでおさえながら、
首をすこぉーしだけ斜めに傾げて、
笑うと、目が細くなる、
　.... 磨かれた廊下に深海魚たちがゆらり
ゆらゆらとゆっくり泳ぐ
深い眠りに就いているのか
夢をみているのかわからない
天気予報では明日は雷雨
深海魚には予報も関係なくて
廊下をゆらゆらと泳いでる　.... あたしんちの横断歩道では
いつも
ナオミが
間違った文法で
ごろごろ寝っころがっています。
まわりでは
あたしたちのことを
レズだとか
イモだとか
好き言ってます。 　.... 　

シリカゲル燻したネクタイが舞い
TOKYO の秋はもの静かに始まる
　 水面（みなも）きらやかに
空は蒼いまま

子供たちの笑いが声に
街の風が色付く

覚えているのよ
全部覚えてる

夢のままで　愛のままで
目を閉じて笑い　泣く 選挙に行く動機は不純

投票用紙のあの書き心地

その快感を味わうためだけに行く

普通の紙では駄目なのだ

あのユポ紙ならではの魅惑

なるべくゆっくりと丁寧に書く

嗚呼　　.... そして医者がわたしのカルテに新しい病状について書き込んでいる
その手元を盗み見るがあまりの悪筆でまったく読めない
日本語ではないのかもしれない

秋が失われて久しいのだけど
秋のことは覚えて　.... 肉体の苦痛発作に
毎夜苛まれながらも
耐えて居るのは
確かにこの魂の内なる独りの聖なる私、

私である　と、自らを繰り返し定め立てながら。◯ 小さな敷地に境界線を作成しました
そこに私というものを置き
外側から来るものを
刺のある鉄線で追い返す
または深く傷つけるのです

また私が外で息抜きをしようとすれば
肌を刺が引き裂くで　.... きょう
新しいディスクマンを買おうと思って
河原町に出たのだけれど
買わずに
四条通りのほうのジュンク堂に寄って
自分の詩集がまだ置いてあるのかどうか見た。
一階の奥の詩集のコー　.... 台風が近づいている
コップにもオスとメスがあるのだと
あたなは言った
見分け方も教わったのに
難しくて理解できないうちに
あなたはこの話に
すっかり飽きてしまった
風が強まる
　.... 試験管に血が流れ込む
僕の一部が閉じ込められる
流れた血の意味は
あらゆる尺度から分析され
結果を見るまでは
不安が僕を緊縛する
生きることに無頓着な筈が
執着して食い込む不安の言いなり　.... 　小顔で整ったお顔立ち
　吸い込まれてしまいそうなブルーの瞳
　それは友人宅を訪問した日、
　初対面だった彼女

　リビングテーブルの空いた椅子で
　貴婦人の如くポーズをとり
　私たちの　.... 　わずかに
　ふるえる眼
　こわれた
　奇妙なかたち

　なきごえをあげる

　うぶごえのように

　呼びかけ
　じりじりと
　やまない雨の音
　旗にまぎれ

　一　.... 雲が雨へ
悲しみが涙へとほどけるように
もつれむすぼれた紐状の時感覚
遠近法と陰影を施されただけの
一枚の絵の中の記憶の構図と感情の色彩
それらすべてが
ことばへほどけるなら
数多の矛盾　.... 生まれてから
一度も認められたことがない
そんな人間が
上っ面だけでも誰かに
イイねと言って貰える

ああ、こんな私でも
認めてくれる人がいる

その嬉しさから
逃れることが出来ず　.... 私の今朝は、松阪牛
　の自販機を
みた
だけで

お腹いっぱいになった

ウィンドーショッピング
　と同じ効果で
ゆめ
でもたのしい

inkweaverはどう思う

*
　.... 俺は　彷徨って　い　る

ついさっきまで
タイのスクンビットで
トゥクトゥクの屋根に乗って、
シェラトンから
中華街を目指していた

夕べは　
カオマンガイを喰ったが、 　.... 秋は自我を失いそうで嫌い
忘れ去られた道へ
意識が旅をしたがって
いつも戻ってこれない気がする

私を探すのは
私を見ているのは

月だけだ 想いは遥か

西のそら

朧月夜が美しい

聞かせてください

愛の歌 *


なんとはなしに眺めていて
思ったのだが、
このなんでもない
あたりまえの数式を
はじめに考えたものは
偉大であったのだと思う。
はじめにつくりだすことが
いか　.... 私という存在は

水面を浮遊するカゲロウのように

不確かな命の現象なのです

帰る処はありません

やがて透明に吸い込まれてしまうでしょう なに、熱くなってんだろう
生まれて死んでいく、それだけなのに
なに、熱くなってんだろう？
炊き立ての米、膨らんで　ムギュッとお口に入る
その感動、その感銘　それも怒りの、原動力
なに、熱くな　.... 涙の夜に沈んでしまいました

何かを伝えようにも声がでません

銀盤の月だけが頬笑みをくれました

冷えた肩を抱き締めながら

暗い{ルビ闇路＝やみじ}をたどります

林　理仁さんの自由詩おすすめリスト（646）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
朝からウキウキ♪	- レタスの ...	自由詩	4*	24-11-9
あまりもの	- リィ	自由詩	1*	24-11-7
愛	- 海	自由詩	8*	24-11-7
年平均_６本。	- 田中宏輔	自由詩	12+*	24-11-6
ネオンデーモンの朝	- おまる	自由詩	8*	24-11-4
魔術師	- atsuchan69	自由詩	12+*	24-11-3
スノーマン	- 本田憲嵩	自由詩	9	24-11-3
繭	- レタス	自由詩	14*	24-11-1
点の、ゴボゴボ。	- 田中宏輔	自由詩	11+*	24-11-1
2行端子	- 足立らど ...	自由詩	4*	24-10-30
思い出	- ころここ	自由詩	4*	24-10-29
選挙	- 海	自由詩	7*	24-10-28
カルテと文鳥	- そらの珊 ...	自由詩	13*	24-10-26
五行歌、私である	- ひだかた ...	自由詩	4	24-10-26
有刺鉄線	- 海	自由詩	9*	24-10-25
もうね、あなたね、現実の方が、あなたから逃げていくっていうの ...	- 田中宏輔	自由詩	14+*	24-10-24
台風	- たもつ	自由詩	3	24-10-24
wish	- 海	自由詩	12*	24-10-21
シーちゃん	- リリー	自由詩	7*	24-10-21
戦場	- 湯 煙	自由詩	6*	24-10-21
一筆書きのたましいは	- ただのみ ...	自由詩	5*	24-10-20
承認欲求の化物達	- 花形新次	自由詩	3	24-10-19
私の今朝は、松阪牛	- 足立らど ...	自由詩	5*	24-10-19
幽霊はワープする	- atsuchan69	自由詩	15*	24-10-19
月虹	- ガト	自由詩	4*	24-10-18
五行歌＿＿Far_away	- レタス	自由詩	11*	24-10-17
数式の庭。原型その２	- 田中宏輔	自由詩	12+*	24-10-17
五行歌＿＿虚ろ	- レタス	自由詩	9*	24-10-16
なに、熱くなってんだろう	- 鏡文志	自由詩	3*	24-10-16
五行歌＿哀歌	- レタス	自由詩	9*	24-10-15

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