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{引用=
夜の終わり、ねむり、やがて抱き合って半透明になりながら夜空へと浮遊してゆく存在たち、存在たち、灰色の雲の膜を張るように、あの輝く満月に一つになりながら覆いかぶさってゆく、覆いかぶさってゆく ....
安心基地を君の胸の中に置かせて
命に活力を注ぐからまだ寝かせて
運命はキャスター付きで転がせて
縁は異なもの味なものと言わせて
恩は忘れずに必ず返すと誓わせて
 大岡 信先生のもっとも印象的な思い出は、ぼくの目をまっすぐにお見つめになられたその大きなお瞳です。その先生とはじめてお目にかかったときに、つぎのような言葉のやりとりがありました。先生が、「きみが .... 彼が暗殺されたのか自死したのかは
今となってはわからない
彼の作品にそのヒントはあるだろうか
ふとした好奇心でふらり図書館に寄り
ベンヤミンの本を手に取る
軽かった気持ちが不意に重くなる
 ....
曇天の上側には太陽があることなんて信じられない。私は朝五時から午後一時までの勤務を終え、こうしてぼんやりと外の曇天を眺めている。曇天には重量があると思っていて、このやるせなさと、なんとはなしの失意感は ....  

 

 回れ楡の花 硯大根芋牛蒡 松葉結は栗匂う華
 
  オレンジの皺皮剥いた四時半時に哀れ 朧三日月の 弓は徒を絶つ

             流れのない街でずっと暮らすつ ....
   静寂な朝ほど夜は深く  粉雪散り 燦めき

念い靴音が耳に響きわたる

絶望の先にも月は輝き

 ....
バスから降りた途端
ざあーと襲いかかるように雨粒が落ちてきた
薄緑に茶色のフリルのような模様の傘を急いで差して
目の前の喫茶店へと一直線に走った
大きなガラス張りの洒落た白い喫茶店の
ギシギ ....
どうして混乱した人たちの中にいて、次の道は開けるのだろう?
どうして私をここに閉じ込めた父母は毎日家で楽しくテレビを眺めることが、出来るのだろう?
どうして私はスーパーで二年働いた過去があるのに作 ....
故人の手紙を何度も読み返しては
そこから滲み出る慈しみに
自分を抱きしめさせて
水曜日
逝ってしまった時の空気が
毎週巡って心を冷やすのを
線香一本分の煙で温める

繰り返す

毎 ....
夜行列車に乗り込む前に後ろを振り返ってはならない
明日という希望を叶えるために
終着駅などわからなくてもいい

天気予報では明日はおおむね曇り空らしい
朝日を浴びることが出来なくても構わない ....
冬ざれた街
物語は化石の路となり
人々は狂った時計に戸惑い
孤独という鉄鎖に縛られ
微笑みは寒空に消えてゆく

あなたの声も届かない
初めて出会った時の切なさも
セピア色に変色した写真 ....
口に出すほどのことでもない
君たちに大事なものが
わたしにも大切に思われる
そんな時もあるだけ

よこを歩くひとりのあなたを
きいろい満月みたいに見ている
足もとには銀河が広がって
わ ....
暗闇の中、心を塞ぎ、助けを求めていたおにいちゃん
欲に溺れ恋に迷い、それでも我慢し、じっと耐え堪えていたおにいちゃん
愛を求め、憎しみを深め、僕を自らの吐口として選んだおにいちゃん
夢を見て、気 ....
炬燵に潜った黒い詩のかたまりを蹴とばした
かたまりは、黄色く悲しい柄の炬燵布団を這い出して
畳に埋め込まれたトランジスタの蜜を指で掬った
雪と雨の雑じった空の涙を、吊し柿はただ見ている

正 ....
ホっぺたがほころんでいる、
御餅、
焼き餅を焼いている、
御餅持ち、
「琥珀色」なんて 悩むこと無し!
 
北風さん 北風さん 北風さんなんて
怖くない ぼくは元気な子どもだ よ


 
*

琥珀色の一年を振り返ってみても全て終わったことなの ....
枯れ葉が、自分のいた場所を見上げていた。
木馬は、ぼくか、ぼくは、頭でないところで考えた。
切なくって、さびしくって、
わたしたちは、傷つくことでしか
深くなれないのかもしれない。
あれは、 ....
父はギャンブルと女に金を使い果たし

家に給料を入れることは殆どなかった

幾度となく踏切りの前で躊躇したことか

カンカン カンカン ゴォーッ ゴォー

母は嗚咽を押さえてぼくの手を ....
UMAがゆらりゆうらりと
こちらへ向かっている
新月がその姿を曖昧にする
心の中に抱いている
あんなことやこんなことを結びつけ
その姿を見ようと頭の中を巡らせた

心に浮かびあがる月とU ....
豊かさにすがる人々が挙って生贄を捧げる
まぶしい海の街に聳え立つ女神の像が淫らに、
そして聖母のように微笑んでいる
見よ、彼女が踏み荒らした諸国の苦しみを

アフリカの中央部、西部、そして ....
きみの手は、
しっとりとした雪が、
もうすでに降り積もっている、
ひんやりとした夜の雪原である、
隙間から光のこぼれる
カーテンは閉めたまま
布団の中
隣の温かい曲線をなぞり
指や足を絡め
パズルのピースを探り合い
ピッタリ嵌めて
繰り返し
もう少し
繰り返し
あともう少し
 ....
ちょっといいですか。
あなたは神を信じますか。
牛の声で返事をした。
たしかに、神はいらっしゃいます。
立派に役割を果たしておられます。
ふざけてるんじゃない。
ぼくは大真面目だ。
友だ ....
散らかったイメージを一瞬の構成の中に誘い、ひとつの体系を生み出す、その時の真実、その時のリアル―俺は思考がまだ信号の段階である時にキャッチして変換する、脳味噌はその作業をするには遅過ぎる、それは神 ....  
 大阪難波元町に、まぎれ込む
 二人の微細な影がゆらめく
 幾らかの紙幣で買われた
 わずか四時間の締め切られた空間

 ユニットバスの洗面台で
 歯ブラシをくわえる私の顔の
 筋 ....
青い涙を流した林が風にさらされ
色褪せた枯れ葉の残り火の
漂う煙りが眼に滲みる
他の誰かに抱かれるであろうきみを後にして
俺はコートの衿を立てて往く

冷たい風が頬を掠め
{ルビ掠=かす ....
冬の乾いた青空を見上げて
生きていて良かったと
何度でもそう言える
喜びも哀しみも
ついには過ぎ去っていき
命燃える歓喜だけが
全身の血管を貫いている
人はみな線香花火のようですね 全ての詩集が翼を広げ
永遠の空の彼方へ飛び去ったとき
飛び降りた詩人たちの
血だまりがひしめき合い
詩人たちの巨大な墓標
と呼ばれる高層ビルの根元を
群れた無数の血だまりが包み込み
突き ....
林 理仁さんの自由詩おすすめリスト(650)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海月- 本田憲嵩自由詩1225-1-26
日曜日のあいうえお- 自由詩5*25-1-26
まっさらな直線、「凧の思想」_──大岡_信のこの一篇- 田中宏輔自由詩11*25-1-26
金曜日の図書館- 自由詩6*25-1-24
曇天の重量- 山人自由詩15*25-1-24
水入りの街- 洗貝新自由詩10*25-1-24
アウシュビッツ解放の夜に- 洗貝新自由詩7*25-1-23
翡翠- 栗栖真理 ...自由詩3*25-1-22
金に釣られて- 鏡文志自由詩4*25-1-22
水曜日の手紙- 自由詩825-1-22
ブルートレイン- レタス自由詩6*25-1-19
独り- レタス自由詩4*25-1-18
きいろい満月- よるもと自由詩925-1-14
おにいちゃんへ- 鏡文志自由詩3*25-1-10
青い涙- atsuchan69自由詩15*25-1-7
御餅やき- 本田憲嵩自由詩725-1-1
「琥珀色」なんて_悩むこと無し!_by_足立らどみ- 足立らど ...自由詩425-1-1
むちゃくちゃ抒情的でごじゃりますがな。- 田中宏輔自由詩17*25-1-1
母が教えてくれた歌- レタス自由詩6*24-12-31
月とUMA- 自由詩724-12-31
アフリカの涙- atsuchan69自由詩21*24-12-31
雪手- 本田憲嵩自由詩1724-12-30
休日の朝- 自由詩624-12-28
みんな、きみのことが好きだった。- 田中宏輔自由詩13*24-12-27
coincidentia_oppositorum- ホロウ・ ...自由詩4*24-12-25
密室- リリー自由詩7*24-12-25
子守唄- レタス自由詩6*24-12-20
何度でも- 渡辺亘自由詩224-12-20
火花- レタス自由詩6*24-12-19
AI――詩人と詩の終焉――- 鳥星自由詩424-12-10

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