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雲が雨へ
悲しみが涙へとほどけるように
もつれむすぼれた紐状の時感覚
遠近法と陰影を施されただけの
一枚の絵の中の記憶の構図と感情の色彩
それらすべてが
ことばへほどけるなら
数多の矛盾 ....
交じり合う水の響き文字にはなれず
木陰に隠れ 泣く者もなく憎まれて
契りもけむる朝 嗄らす声すらなく
爆ぜる肌 墨でなぞった夜の谷
差すべに月になじむことなく
ゆがむ静寂に 息を重ねて
....
残らず文字が飛び去った詩集を開いて
男は夢を見ている
白紙の上に万象を結び付けていたものがなんであったのか
ことばという記号はうさん臭かったけれど今はむしろ生臭くさえ感じている
実体験も夢 ....
わたしは見た
立葵がゆれるのを
風の仕草を想いながら
わたしは見ている
だが今のものとは違う
ずっとむかし
でこぼこ道の端
夏草から抜きん出て
こちらを向いた
斜陽のせいか
ど ....
太陽は慰めない
空は悲しまない
雨は歌わない
誰もいなくても
人はそうやって
ながくもなく
みじかくもなく
はやくもなく
おそくもなく
香は燃え尽きる
すべては鏡で
なに ....
大気の芯はつめたく溶けた硝子で出来ている
濃い影に瞳を浸し
耳は遠い過去でボートを漕いでいた
死んだ男の携帯番号を消していないのに気がついた
やせっぽっちの若造のまま逝ったやつ ....
皇女は嵐を飼っていた
嵐は乳房に纏わっていた
どこからか瑠璃色のヤンマが静かに
目交いにとどまっている
まやかしのような口元が匂う
大路を抜けて山へと折れる道
狂わす水がいざな ....
陽向(2躯-30~35)さんのただのみきやさんおすすめリスト
(7)
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日付
一筆書きのたましいは
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ただのみ ...
自由詩
6*
24-10-20
棚機つ女と姦通す
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ただのみ ...
自由詩
4*
24-10-6
白紙への長い旅
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ただのみ ...
自由詩
5*
24-7-21
見つめる声
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ただのみ ...
自由詩
6*
24-7-14
非在の果実
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ただのみ ...
自由詩
5*
24-7-7
葬夢
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ただのみ ...
自由詩
6*
24-6-30
鬼女遠景/石と花
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ただのみ ...
自由詩
4*
22-6-11
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