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かなしみは
雨降るなかに
浮き上がり
泣いているのは
誰なのか
こころの奥処で震えている
遠く遥かな心象を
雨が静かに消していく

冷たい雨は降り続け
街はけぶり霞んでいき
救わ ....
あまたの声が木霊する
陽炎のように消えゆく前に
それらの声を抱きしめる

遠い地平と波打つ黄金

わたしは彼らと交わった
消えゆく前に、消えゆく前に
もう一度だけ抱きしめて

黄金 ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で
(金木犀が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

遠くで鐘 ....
哀しい象の群れ
午前中夢を見た

恋を踏み潰せ
心の中のアッフリカ
雨降る夜に
孤独を曝し
けぶる地平へと
走っていく
滾る思いを
冷雨に濡らし 

救われないと分かっていながら
逃れられないと分かっていながら
夜闇のなかを走っていく
ひたすらに、 ....
夏の空、玄関口
立ち尽くす我
庭木の揺れ、うねる大気

ああ世界が広がっていた!
己とは無関係に
何処までも眩しい異郷が

五歳の時のその体験を私は決して忘れない
じぶんとは全く無関 ....
光が満ちる
のどけき午後
突き抜ける青
天高く

涼やかな風、一吹き

もう秋ですね
もう秋ですか

ちょっと驚く
僕の脳裡に
軽快なロックンロールが鳴り響く

やわらかな ....
西の空はコバルトブルーの残照だった
東の空には大きな満月が赤々と昇り
この地には不適応な僕が未だ息して
途方に暮れた名無しのまま
遠い記憶の余韻に包まれる

光、宇宙から放射され
万物、 ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つ
想い描けないなら
何億もの地上の眼を掃 ....
通りすぎる街並みには
金木犀が甘い香を放ち
賑やかだった蝉の鳴き声は
示し合わせたかのように静まり返り
秋が熱した夏の背を押しやって
青く青く立っていた

あゝまた来たのだな
わたしは ....
青白く痩せた君から放たれていたもの
僕はいつも怯え痺れた
じぶんという核が剥き出されて
漆黒の宇宙に放擲されていくように
残された肉身が断崖絶壁を何処までも墜落していくように

途方もなく ....
日がな一日
謎は謎として在り続け
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺動し
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
予感 ....
剥き出されている

神経は逆立ち
風雨に鳥肌立つ
紅の樹木は激しく波打ち
瞳をくりくりと輝かせた
木登り少女は姿を消した

何にもない、何もない
意味は全て剥奪され
記号だけがひょ ....
外界があるのに
自分だけに関わり
ひたすら孤独な創造作業をしていかなければならない
彼方から打ち寄せてきた世界を
創造して 創造して
内的な孤独に没頭する
宇宙の闇の時間、
宇宙の真夜中 ....
西の空が晴れた夕暮れには
宵の明星が黄金に輝き
地上から仰ぎ見るそれは
宇宙の高貴を惜しみなく放つ

この星に生まれ
過ごした日々は
ただただ眩暈
余りに早く遠去かり
余りに遠く奥ま ....
雨が降る
夜更けの街に
濡れていく
ひたすらの闇
広がって
向かいの家に
点る灯り
故郷のように
懐かしく
忙しく動く人影が
家族の居場所を
教えている

ひたすらに
広が ....
静けさ 揺れる
にわかな雨、
光の空から
降り注ぎ

宇宙を回遊する言ノ葉たち
凝集しては散開し
思考の流れをこの界へ
屈曲しながら艶やかに
在る物、在る物、造形する

静けさ  ....
ちいさな
ちいさないのち
ちりはて
遠いみ空を
かけてゆく

)境界線を越えたなら
)きっと合図するからと
)しろくはかなくそう言った
)ちいさないのちにあふれる涙

あめがふり ....
思考が蠢く
蟻塚に居るかのよう
思考は生きて息していて

感覚を楽しませるために!生きている
感覚を楽しませるために!生きている
そして抜け落ち墜落していく
そして抜け落ち墜落していく
 ....
白く光る田舎の道を
カンカン鳴り響く踏切越え
海に向かって歩いていた

薫る潮騒、うねる波
空き缶一つ、浜辺に落ちて
わたし独りのたましいが
水平線を覗き込む

 遠く船が落ちていき ....
夜に
道行く人の顔、白く浮き上がり
満月
孤独な魂が、彷徨する
道に沿ってぽつぽつと点灯する黄色い灯り
追いかけて、追いかけて
刹那開かれる永遠に
そっと息継ぐ精霊を みる



 ....
限界を越え
誕生と死という
限界を越え
遥か彼方を一時に臨む

顕在する生、繰り返される人生
広がる、広がる
時空の後方に前方に

無限の彼方の青い青い水平線
白いヨットが曳航され ....
目的地に辿り着けない
イメージと現実が繋がらない
鉛のような肉身引き釣り
見知らぬ街を只さ迷い歩く

空は灰色、大気は冷え冷え
行き交う車の騒音が
林立するビル群に鋭く反響して

( ....
眼下の川では子供たちが裸ではしゃぎ
遠く茶褐色の岩峰が冷たい灰色の空を背景に連なっている

僕はゆらゆら揺れる色褪せた肌色の廃棄バスの屋根の上
何とかバランスを取りながら何度も落ちかけ
終に ....
薄暗い
漠然と広がった
空間のなか
台形の
ノッペリとした
大人の背丈半分程の
鉛色の工作機械が
等間隔で何台も
一列に並べられている

大きな金属音があちこちから
互いに呼応す ....
光に貫かれ
すべてが踊り出す
この八月、
白い波しぶきを浴びながら
旅人は麗らかな海辺の街をいく

静かに客人を待つ庭先には
石と薔薇、石と薔薇
石に刻み込まれた眼は
鬱屈を宿しなが ....
背骨をなする
指の腹
おうちに帰る
無事でいて
空の青にはいつの間に
雨雲いっぱい埋め尽くし
不安と恐怖
込み上げて
思わず
言葉にすがりつく

ずぶ濡れのまま横になり
ずぶ濡 ....
すべて、滅びるために
すべて、花開くために
人は永遠の登攀を試みる

高みへと

 森の眩暈するような蝉時雨のなか
 陽が落ち地球という宝石箱が
 辺り構わずぶちまけられるまで
私たちは永遠の吐息、
その美しい比喩

私たちは下降する、
空の底を割り

永遠は生動し、
遥か彼方に接続する
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
田中宏輔さんのひだかたけしさんおすすめリスト(2234)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夜のスケッチ- ひだかた ...自由詩921-9-30
抱きしめて- ひだかた ...自由詩621-9-29
遠くで鐘が鳴っている- ひだかた ...自由詩521-9-28
朝の呪文- ひだかた ...自由詩8*21-9-27
DNA- ひだかた ...自由詩821-9-25
記憶の光景~去りゆく夏の日に- ひだかた ...自由詩721-9-23
光の午後とロックンロール- ひだかた ...自由詩521-9-22
ゴール- ひだかた ...自由詩5*21-9-20
湧出- ひだかた ...自由詩821-9-18
この秋、神明_新たな始まり- ひだかた ...自由詩721-9-16
ジャンプ- ひだかた ...自由詩421-9-14
真っ白な一日- ひだかた ...自由詩721-9-14
露呈- ひだかた ...自由詩621-9-11
プロセス- ひだかた ...自由詩8*21-9-9
黄金- ひだかた ...自由詩521-9-6
雨降る夜に- ひだかた ...自由詩5*21-9-5
造形流- ひだかた ...自由詩521-9-3
ちいさないのちの歌- ひだかた ...自由詩421-9-2
トビラ- ひだかた ...自由詩521-8-31
海に向かって歩いていた- ひだかた ...自由詩1021-8-26
精霊の夜- ひだかた ...自由詩5*21-8-25
岸辺- ひだかた ...自由詩621-8-24
彷徨- ひだかた ...自由詩421-8-23
無垢と大地(改訂)- ひだかた ...自由詩1121-8-16
〈根源悪〉の原体験(改訂6)- ひだかた ...自由詩421-8-14
八月の光- ひだかた ...自由詩821-8-12
横臥- ひだかた ...自由詩521-8-11
登攀- ひだかた ...自由詩6*21-8-10
比喩- ひだかた ...自由詩521-8-9
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩621-8-8

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