やがて宇宙が滅びることは数式に証明されちゃったらしい
終末のラッパはとっくにわたしの中に高らかに吹かれてた

人も言葉もすべては星の爆発の灰燼に帰すのかしら

いえ、きっと
書かれた人読ま ....
高い山に登った
高いところにいても空は遠かった

のぼってのぼってのぼってゆくと
どんどん自分が小さくなった

どんなところにも人がいた
どんなところにも人が住んでいた

真っ暗な道 ....
うつむいた顔を上げて
彼は笑った
笑ったんだ
その壁を見て

倒れ込みたいくらい
悲しくなくても
泣きたいくらい
疲れて、疲れ果てて
何か叫んで
逃げ出したいくらい
ボロボロの心 ....
枝毛だらけの私の髪は
ヌケガラ。分裂繰り返す。

もう何んにも残ってないわ。

街のみんなは宇宙人
あなたはしれっと火星人

彼の頭をかち割っちゃった
イクジナシノ イセイジン
オ ....
海を見たくなって車を走らせた
海水浴場の駐車場に車を止めた
季節は外れていて風は冷たかった

それでも車はまばらに停車して 人が砂浜に降りていた
日はくれて夕の闇が迫っていたのに
恋人たち ....
△雨宿り

花見をしていて
にわか雨に
あった
雨から
逃れるのも
その花の
下だった

△枝

花をつけた
さくらが
つんと枝を
突き出している
さびしさを
突 ....
ときどき
未来に向かって歩いているのか
過去から逃げて歩いているのか
わからなくなる

どちらでもあり
どちらでもない

どちらでもいいのなら
逃亡生活にしておこう

だって
 ....
 
よろこびに おぼれそうだね
情熱が このみおおい
薄雲よ ひを隠すなよ
よろこびに おぼれそうだね

青春の 扉まぶしく
灯(ともしび)の 静かなけはい
あれ ....
過ぎていく時の間をすり抜けて君の未来は跳ねる魚よ

何ゆえに我はあるかを悩むなど少年君はうつむくなかれ

約束は果たされぬまま無為に過ぐ今を生きても明日は知らない

明かりけし心に灯す蝋燭 ....
桜はこの世で最も美しい海である――
眼前に広がる一面の桜は
陽を抱いて獣の眼のように輝く
桜についてはすべてを語ってしまった
桜はすべての記述を包摂してしまった
私は桜の限界に立ち
桜 ....
劇薬みたいな陽射しの下で、きみは舗装道にむきだしの膝をついて、街の喧騒の中から知り合いの声だけを探し出そうとするみたいにじっとしている、視線は少し先の街路樹の根元を見つめていたけれど、本当に意 .... もう自分は誰にも必要とされていない
少々ハードな事を考えてから歩道の縁石の上に立ち
大丈夫、俺はまだいける、と思い直してから
Fly high
Fly highと呟いてみる
大丈夫
今日も ....
ねむたいゆうやけに染まる耳たぶや
肌にしずんだ模様
しろい壁とかアイロン台
日々にしわをつける音楽たち
金曜日にもえるごみをまとめるのとおんなじように
ぜんぶ捨ててきたのだ
かわいいく ....
子どもが複数いると
けんかをする
けんかした場合に
親がきちんと裁けるかが
親の力が試されるところだ
お兄ちゃんだから
弟だから
という単純な裁きかたをしていると
子どもたちの不満はた ....
冬の寒い時
あなたが側にいると温かい

甘えたくなる
何故か甘えていれば
あっという間に時間は経つ

暑いとは感じない
何処までも温かいあなた

あなたが側にいる安心感が
私の心 ....
恥ずかしいその手の言葉言っちゃった
苦しいだとか死にたいんだとか

心には表と裏があるという
裏って自分を騙していること?

ならそんな裏の心は要らないよ
きっと自分に嘘はつかな ....
短編の私小説を書きたくなった
その為には
記憶の切れはしを繋ぎ合わせて そこに架かる絶望と欲望の橋の上から
喜怒と哀楽の河を見おろさなくてはならない
一編の小説を仕上げるために

私のペン ....
陽光に花びらが透ける
いずれかの方向から来る花の香り
比較的晴れた日の出来事
雨の日といえば
水たまりの数々の輪
雨音という楽器の音に耳をそばだてる
曇がもたらす
色の変化 ふたつとない ....
聴かなくなったCDが増えて
心のバランスを保つ道具が
音も立てずに崩れてゆく日々

思い出に色を付ける作業で
音楽と共に生きて来たのに
時が止まってしまったかのように
この部屋は静まり返 ....
後ろに乗せているだけでは
この気持ち
伝えられないと思った

正面向いて話をしたら
分かって貰える気がした

だから
貴女の家を訪ねた

でもダメだった
冷たく突き放されてしまっ ....
とてもとても親密な
三人で暮らす
嫉妬はしないように約束で
時間と共に同志が
一人増えた
二人増えた
とてもとてもとても 親密な
五人で暮らす

ルールが守れない人は出ていく
社会 ....
左半分、灰桜。

花散らしの雨。

軽くひねり出される、膿。
つまみ出された、愚か者。


さみしがり屋だから火を灯す。

ぼくは
もう
独りじゃない。

火をつけてくれた ....
今から2ヶ月間で変わる
変われなかったら
死のうと思う
そういう意気込みで
ではなく、
本当にそうする


大気は纏わずに裸になる
醜い傷もさらけ出す
隕石の衝突にも耐える
命 ....
しょうがない
今日はもうやる気が起きないんだから
なんともならない

なんとかしようとは思うんだけれどもさぁ
そっから先に進まないんだよ

ペンを握ってはみても
すぐにペンを置いてしま ....
О

子雀が

路地のミミズに

飛べと説く

О
寂しんです、孤独なんですって呟いてみても
誰も見向きもしない日々
私は1人で鏡の中の自分に語り掛けてみる

虚無感に襲われ
自分を必要としてくれる人が誰もいないことに気付く
私の命の価値は ....
くしゃみが出そうなほど明るい日差し 
塀を飛び降り路駐の車の腹の下にでも
潜り込みたくなるような午後

どの家の狭い庭にも
クロッカスがガンガン咲いて
クリスマスローズの蕾が気取ってほころ ....
О


 その病院は川のほとりにあって、少女の入院している病室の窓から、河口の様子がよく見えた。河口に近い岸には、小舟が何艘も繫留されていた。そのうちの一艘の白い小舟を、少女はことのほか愛してい ....
О

四月
南風に街が洗われていく
風が強く
烈しく吹くほど
街がきれいになる
風の後に
雨が叩きつければ
申し分ない
その後を
太陽が照りつけて
干す
そんな美しい街を
 ....
夜の一室で

ガムを噛みながら

バーボン

ときどき岩塩

ずっと坂本龍一


俺こそ神様のハードルを勝手に下げていないか?

俺こそ神様からのアドバイスを実行せずに失敗を ....
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