広い邸宅など要らない
ベッドは
身体を横に出来るスペースがあれば良い
食卓には
茶碗の置ける隙間があれば飯は食える
とうそぶいて

新聞が 雑誌が 広告が 
テーブルに積み重なり
ベ ....
黒曜石の瞳を閉じて
秋風とともに往ってしまった君は
そろそろ成層圏あたりにいるはずだ

ただ
ぼくにできることといえば
天空にそびえる岩壁をノロノロとよじ登るだけだった
君に届けとばかり ....
朝のひとときに
部屋の窓ガラスに
打ち付ける様に降る 雨

その降り方は
この身に潜む暗いものも
洗い流していくかのように


雄々しいあなたは お久しぶりですね
あなた  ....
*
孤独は届けられたものだから

*
心臓を意識する
雲に気づいたように

*
あてがあるわけでもないものを
流すのは青空の日にしている
白夜のように月が燃えあがる夜に暗色のシーツに包まれた寝床におまえは横たわる、清潔な寝室のそこかしこに蛆虫のように蠢いている憤りの欠片、それはすべておまえが隠した懐から零れ落ちていったものだ、も .... 寒くなってきたね
長袖一枚では少し寒いかな
何か羽織ろうか
それとも厚手のセーターでも着込もうか
そういえばこのあいだ通販で
フェイクレイヤードというものを買ったんだよ
見た目は洒落ている ....
雲間から大首が降りてくるでしょう
まるで惑星ほどに巨大な首がゆっくりと地上に迫り
町は空が遮られたために暗くなります
道行く人々は自分の思いにふけり
あなたも目の前の地面をじっと見つめています ....
深夜
耳たぶを踏まれ目を覚ますと
肋骨が無い事に気がついた
慌てて起き上がろうとしたが
胸がクラゲのように揺らめいて起き上がれない
しょうがないので首を曲げて目線を横にすると
小人達が腰に ....
ひとつ屋根の下で暮らした、お婆ちゃん
僕が生まれるより前に病で逝った、お爺ちゃん
幼い僕の頭をかわいいかわいいと撫でた、ひい婆ちゃん
娘の幸いを願って逝った、嫁さんのお母さん
年老いたある日突 ....
車の中のあなたは雨 避けがたくとりとめもなく

一つの今と一つの場所が移動する 相づちは質量を残さない

「モノローグ」そう題された つめたい彫像として心臓まで

こと切れたままのラジオ  ....
濃い青空に
舞う枯れ葉

陽光
影をよぎって
歩いて行くのは
今日の私

それを
懐かしむ未来の私の
ここは思い出の中
と思えば
宝石のようにキラキラ
まぶしい

今日 ....
鞄屋から仕入れた道具で

踏切を越えたのなら

其処からはもう戻れない

敬謙なクリスチャン達の

祈りが折り重なり

優しい貴方の左眼から

涙が溢れ零れても
こころ
これを現すためだけに
仏像はのみにおのれをきざみこむ

こころ
これに衝かれるためながら
少年は姉からはしりさる

季節の寒暖の表層をおよぐ小魚たちよ
都会の風に恋した枯れ草 ....
探すつもりもなく
期待もなく見上げた空に
おもいがけなく大きな月を
見つけると
不意を突かれて
涙ぐみそうになる
今日は満月でもないのに
晴れた夜空に低く浮かぶ
大きな月
死んだ人の ....
 私はいわゆる氷河期世代の人間だが、就職だけにかかわらず、生きること全般について苦労の伴う昨今であると感じている。もともと日本はムラ社会であり、その体質は西洋文化の輸入後も変わることはなかった。そのム .... 私の意識の後ろで
踊る私がいる

簡素な服で
裸足で
踊りつづけている

その踊る身体は
現に此処に在る私の身体よりも
ずっとしなやかで
烈しい

私の奥に散る火花のありさまを ....
眠っている間にかきむしってしまって
起きると今日を過ごす顔がない
日が暮れるまでただ静かに
伏して新しい顔が生えるのを待つばかりだ
庭には幽霊のような花が咲き
うすい膜が生活全体を覆っている ....
いきなり受け渡そうとするから拒絶する

額から、いや目尻から零れ落ちた滴はきれい

言い訳できず敷衍した言葉の羅列が掠める

ともすれば攪拌しかねない重い漆黒

まんじりともせ ....
寂しい気持ちになるのを
誰かのせいにしてた
流れ星の行方が
願わない場所にばかり向かうから

二人の思い出は
全ての言葉より
もっと脆いものだった
一人の気持ちが
頑なすぎて笑え ....
偽ること無く 生きろと言う

隠れることも 逃げることすら

あなたはけして 許しはしないだろう

照らされる度に 濃さを増す

影と孤独 私の姿は

恥じるものでは無いの ....
今ここにいる自分が
よくわからない

どんないきさつで
どんな運命でここに?

記憶をなくしたわけではない
生き迷ってるわけでもない

ただ

薄ら寒い
沈みかけた西日で見るこ ....
立てかけたエレクトリックベースの
三絃のペグが反射して
眼球の面をにわかにすべりながら
谷底に微かな光を届けている
祈る女の言葉に
二つに引き裂かれたのだ
気が付けばカエルやコウモリばかり ....
曙時に穴から這い出し
尻尾を立て太陽に体を向ける
体温増加が目的ならば
一匹ぐらい
背中を暖めていてもいいだろうに
どうして皆が同じ方向を向いているのだろう

父は
ぼくと弟を傍らに並 ....
さあ、次の旅を。

マリーゴールドが咲いてしまった。

悦びだけで
日を暮らすわけにいかない。

間違い探しの街を抜け
答え合わせの国を出て
イルカのように光を浴びる。

君には ....
生まれたばかりの君は聖なる皮膚に包まれていた。今君は聖なる皮膚を脱ぎ捨てて、聖なる脈動となりほとばしり、聖なる瞳となって散っていった。祝祭の鐘は鳴りやまず、君の存在は歴史に深く刻まれた。君はもういない .... みんな同じピアノを弾いている
たくさんの手が、それぞれの好きな音色を奏で
みんなピアノを弾いているうちに眠った。
 
 時は大洋の彼方に浮かんでいる。
 私の土地からは見えないが鼓動は確かに響いてくる。
 さてこの時を何に使おう?
 まずはひっそりと旅に出ようか。

 海の見える街は憧憬の彼方に佇んで ....
私たちは流れゆく時には悲しみを分かち合い押しつけあう笑顔を見せて

見ている見ていられる友だちの姿は今転ぶごめん笑って

射て、的がないのでドーナツの穴を見て

優れた機構を持つ君は心臓の ....
 

沈殿する鉛の溶液
筏の上を旋回する風
雨燕の航跡に
月の光を編み込んで
透かし見る夕暮れの
押しボタン式信号機


「おつきさまはついてくるんだよ
ほらずっとみててごらん」 ....
やさしさというほったらかしが
蔓延している
ダメなことを
ダメ!と言えない親が増えている
ダメなことを
ダメ!と言えない教師が
増えている
心と心のぶつかり合いがない
魂と魂のぶつかり ....
白島真さんのおすすめリスト(1348)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
狭い部屋- イナエ自由詩17*16-10-21
黒い瞳の君へ- レタス自由詩516-10-20
雨の休日- 葉月 祐自由詩4*16-10-20
孤独は届けられたものだから- 佐藤伊織自由詩116-10-20
判らないものがおまえを生かしている- ホロウ・ ...自由詩2*16-10-20
フェイクレイヤード- たいら自由詩216-10-19
後の雨- 春日線香自由詩216-10-19
肋骨の小人- 5or6自由詩9*16-10-19
生命の樹- 服部 剛自由詩316-10-19
ダブルスライド- ただのみ ...自由詩14*16-10-19
秋の日の散歩- Lucy自由詩7*16-10-19
喪失- 差羽ナガ ...自由詩2*16-10-19
こころ- soft_machine自由詩216-10-18
月に- Lucy自由詩6*16-10-18
われらの時代- 葉leaf散文(批評 ...216-10-18
隠された踊り手- 塔野夏子自由詩3*16-10-17
無縁- 春日線香自由詩116-10-16
『かしづきの夜』- Leaf自由詩116-10-16
後悔- 竜門勇気自由詩4*16-10-16
太陽- 葉月 祐自由詩3*16-10-16
人形劇- ガト自由詩4*16-10-15
空の鍋叩き- ただのみ ...自由詩9*16-10-15
ミーアキャット- イナエ自由詩7*16-10-15
ピルグリム- やまうち ...自由詩3*16-10-15
小さき者へ- 葉leaf自由詩116-10-15
眠った- 水宮うみ自由詩2*16-10-15
時の空き瓶- ヒヤシン ...自由詩4*16-10-15
√(ルート)- ふるる自由詩5*16-10-14
秋の暮れ- Lucy自由詩11*16-10-14
ぶつかり合い- zenyama太 ...自由詩116-10-14

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