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【性的・暴力的な表現があります。ご理解の上、ご閲覧をお願いいたします】
わたしは、生を受けたということがおかしいのです。
母の名前は蝶、きらきら光る目をした人でした。
わたしはあか ....
ね、みんなは、恐竜だったころをおぼえている?
むかし博物館に家族全員を、父がつれて行ってくれた。幸せな会話で窒息しそうな電車、はやく終わらないかな。
父はティラノサウルスが好き。わたしはトリケ ....
自分は、昔からサイエンス・フィクションを愛してやまない人間であった。昨日、ある詩人の方が投稿された詩を読んでいて、忘れかけていたそんな思いが胸のうちに甦ってきた。
自分はかつて夢を見ていた。SF ....
孤独になじむから、すこし壊れかけているような古い町が好きだ。
その古い町の小さな裏通りに子どもの死体一つ入れられるほどの大きさの水槽があった。緑色の藻が内側のガラスに張り付いていてよく見えない。 ....
なぜ私が現代詩というものにたいして拒否反応があったのだろうと考えるとき、長い間、私という小さな視座から見える世界が、ある意味ではとても単純な世界だったことに由来することに気づいた。
生きるか死ぬ ....
複雑性PTSDという病気と、メンタルハラスメントにあってからの再発と回復を、ただ淡々と、いまその症状に苦しむかた、それからいわゆる健常者のかたにも届くような書き方で書いてみたいと思っている。
想 ....
詩は生きるために必要なものではない。
例えば貧しく混乱した世の中では人々は生きていくことに必死で、詩どころではない。豊かで平和な世の中になると今度はしなくてはならないことが多すぎて、やはり詩 ....
もとは華美だったとわかるうつくしい布切れを纏い、にぶく輝く金の鎖をつけた骸骨が、足を引きずりながら、ま白い日の照りつける、荒涼とした砂漠をよろめき歩いております。
透きとおるような薄青い空に、白 ....
プロローグ
◆
詩っぽいものを書きはじめて二年、あたらしい世界をみつけてわくわくしている人間のおぼえがきです。
とおもって書き上げたら、「ただの身内の交友日記じゃないか」と自分にツッ ....
きみはなにに殺されたのだろう。
この日付、六月二十六日という日付のほんとうすら私はもう忘れつつある。きみの命日そのものだったのか、それともきみが死んだことを私が知った日だったのか。
おそろ ....
僕の体の中には沢山のコップがあって、塩辛い青い涙や大輪の向日葵みたいな喜びや夕日の落ちる切なさがそれぞれに詰まっている。コップは多分千以上あってそれぞれの感情を綺麗に整理してくれるんだ。必要なときに必 ....
ここはひそやかな放課後が続く学校の廊下だけが永遠につらなってできている。壊れて積み重ねられた机と椅子が、防音ガラスの窓から差し込んでくる青みをおびたピンクの夕日に、金色の埃を浮きたたせ、影を濃くして ....
私は1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の犯人、酒鬼薔薇聖斗こと少年Aが好きだった。少年Aは当時14才で中学生という報道で、私は当時12才で小学6年生か中学1年生だった。彼も私も、とびきりの条件付 ....
おととい、あるいてほどなくある実家の父に「婚姻届けのサインをもらいにいっていい?」と電話をした。「いま、選挙期間中だから忙しい」私は黙った。それで、父は慌てて「時間がある今日中にサインしにゆく」「あ ....
赤黒い熱い塊が喉のおくでガラガラガラ音を立てている。からまってまるまった舌で窒息しそうだ。舌が体に飲み込まれようとしている私は、必死で舌をン、と指でつまんでまっすぐにしてよだれが垂れる。幾千幾万どこ ....
月の町には丸い月のしずかなあかりが射していて、住むのは齢三十をこえた少女ばかりだ。
つねに満月夜、手入れのゆきとどかぬぼろぼろの町並み、つかずはなれずに点在する住居は、彼女たちのそれぞれのこだわ ....
それぞれの詩人にはそれぞれの言葉の個人史がある。詩の中で用いる言葉は、かつてどこかで自分が書いた別の詩の中でも固有の位置を占めていたものである。例えば「水」という言葉をかつて別の作品で用いたとする。 ....
その坂は四季をつうじてみどりにうねっている。
脇のブロックには苔や羊歯がびっしりとはえていて、上にはつねに葉がそよいでいる。
春夏にはきみどりが目にしみて鳥がさえずり、通る風はすっきり澄みきってい ....
神様についても自分なりの考えを書いて見ます。
おそらく誰もが神様という単語を先に覚えるはずです。神の教え仏の教えを神父さんやお坊さんから聴いて神仏をイメージするはずです。それはそれで一般的な認識とし ....
私は女刺客として育てられた。
数百年この国は、贅をつくす不死の王家に支配され、民草は汁を吸われつくしてきた。
老人も、働きざかりのはずの男女の顔も、暗い影におおわれている。聞こえて来るの ....
細い細い青い糸のような雨がまっすぐに落ちていて、周りは湿り気をおびた青灰色の世界だった。
私は巨大な石造りの、崩れ落ちかけた円形闘技場の、座るのにちょうどいい四角い石にちょこんと乗って、しめった ....
猫がぱくっとかえるを咥えて飲みこむ。そういうことはよくありうることである。猫は垣根なくやり、人間はたまにやっては垣根に足をひっかける。猫のようにはいかない。あちらをやるときは、こちらがお留守、こちらを ....
朝日が昇ります。夜の黒に近い藍色を押しのけ、宝石のように透き通った朝の赤が空を染めています。砂丘の色はまだ、黒。赤と黒のコントラストは、流れ出す傷とかたまったかさぶたのように美しい。つぎに瞬きすると ....
私は中学を出て、友人の家を転々としながら生きていた。時たま家に帰ったけれど、親は何も言わない。マンションの台所のテーブルやそこらには、たっぷりの食事やおやつが大量に何日もそのまま置かれ、腐って匂いを ....
詩は、情緒の穴である。 端的に言い換えれば、詩とは、ハーモニーである。 ゆらぎである。 感応することであり、掘り起こすことである。 詩は、情緒の穴である。 つまりは、そこにこそ、詩の存在意義があり、そ ....
数年ぶりに泥のように寝た。幼い頃はよく熱を出した。その度に母にせがんで何度も熱を測った。私は体温計が好きだった。ガラス製で冷やりとしていて、何よりも、中に収まっている銀色の液体はとても美しく危なげで ....
若いころの孤独というものはナルシシズムと不可分である。若いころ、人はよく孤独に陶酔する。自分が孤独であることに酔って、孤独である自分がかっこいいと思う。そのような孤独な陶酔する主体が書いた詩とい ....
とてもとても遠い昔、あるところに、こじきの女の子がいました。
笑うのも泣くのも、おしゃべりも、誰かのお気に入りになるのも得意。
こどものころは大変でしたが、大人になり、乳房が豊かに揺れるこ ....
私はいわゆる氷河期世代の人間だが、就職だけにかかわらず、生きること全般について苦労の伴う昨今であると感じている。もともと日本はムラ社会であり、その体質は西洋文化の輸入後も変わることはなかった。そのム ....
先日 ひょんなことから ひさしぶりに無人島に行くこととなった。
それは何年のか前に二度ほど 山里に暮らしている子供たちに海で自給自足体験をさせてあげようという企画に参加したことがあり、そのご縁で ふ ....
白島真さんの散文(批評随筆小説等)おすすめリスト
(34)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
三途川
-
田中修子
散文(批評 ...
11
21-10-14
卵化石
-
田中修子
散文(批評 ...
15+*
20-12-25
苔生した遺跡群の中の「SF(サイエンス・フィクション)」
-
道草次郎
散文(批評 ...
5*
20-11-11
すいそう
-
田中修子
散文(批評 ...
7*
19-7-26
身辺雑記と、詩について思うこと
-
田中修子
散文(批評 ...
7
19-7-10
複雑性PTSDという病、メンタルハラスメントにあってからの再 ...
-
田中修子
散文(批評 ...
13+*
19-6-10
なぜ詩を書くのか
-
石村
散文(批評 ...
14*
19-3-15
透明なナメクジと金の飾りに、骸骨のお姫さま
-
田中修子
散文(批評 ...
3*
18-8-19
ちょっぴりゼツメツ寸前の詩をめぐる冒険◆詩をへだてるベルリン ...
-
田中修子
散文(批評 ...
4+*
18-7-16
きみはなにに殺されたんだろう
-
田中修子
散文(批評 ...
12*
18-6-26
かしゃん星
-
田中修子
散文(批評 ...
2*
18-3-30
夢夜、四_獣の影と永遠の放課後の廊下
-
田中修子
散文(批評 ...
2*
17-11-21
ジャンヌ・ダルクの築いたお城_少女Aとテントウムシ
-
田中修子
散文(批評 ...
6*
17-10-14
ジャンヌ・ダルクの築いたお城_蛸
-
田中修子
散文(批評 ...
2*
17-10-12
首吊りの森
-
田中修子
散文(批評 ...
3*
17-5-19
月の町_お題、即興ゴルゴンダ(仮)より
-
田中修子
散文(批評 ...
3*
17-4-23
言葉の個人史
-
葉leaf
散文(批評 ...
5
17-4-12
へび坂
-
田中修子
散文(批評 ...
8*
17-4-11
神について
-
グロタン
散文(批評 ...
4
17-2-1
夢夜、二_「春祭りの日に」
-
田中修子
散文(批評 ...
4*
17-2-1
夢夜、一_「灰色病と、花輪にうずもれるボルゾイの長い首」
-
田中修子
散文(批評 ...
2*
17-1-22
プレイ中のしっぽの長さ
-
次代作吾
散文(批評 ...
1
17-1-19
千年の海
-
田中修子
散文(批評 ...
4*
17-1-8
うみのほね
-
田中修子
散文(批評 ...
7*
16-12-26
詩論
-
水菜
散文(批評 ...
5*
16-12-20
インフルエンザに罹る
-
ららばい
散文(批評 ...
2
16-12-12
孤独の変質
-
葉leaf
散文(批評 ...
5
16-11-20
赤いぼろきれと蜘蛛
-
田中修子
散文(批評 ...
6*
16-11-18
われらの時代
-
葉leaf
散文(批評 ...
2
16-10-18
辺境の地の精霊たち
-
るるりら
散文(批評 ...
5*
16-8-4
1
2