どのような社会に居たとしても、やはり人間関係というものは難しいものだが、特に男が苦手とする人間関係がある。
それは「彼女の友人」である。
彼女の友人の中にも幾つかパターンがあり、中に ....
わたしがいたら
あなたは
うれしいのかな
よくわからない
わたしはあなたがいると
さみしいの
情けない君を
使い古した毛布にくるめて
その窓から
捨ててしまおうかと
思った秋の
寂しさとか
心細さとか
風に吹かれる葉っぱとか
おいしいきのこに
躊躇した情け ....
線は線に縁取られると形になる
あるいは輪郭と呼ばれても
わたしたちは先に生まれている
そのことはいつも
部屋の中で動かずに考えるべきであろうことを
わたしは知っている
いつもぶち当たる ....
ただ 生きていたい
分かるかな 君がいて
夕日が輝いて 生きていて
これは 君のおかげ
水溜りに空が移る 動いてく
これも 君のおかげ
そんな 簡単な事ね
ふと 気づくんだよ ....
あなたとは多分
お互いに同じように身体が反応して
こころは少し後から大義名分をつけていた
性的関係が目的ではじまりだったけれど
生産してゆく年月と日々のいまとなって
それは消費されるもの ....
あの人は頭にツノがありました
ある日
頭にツノがあって大変ですね
と言うと
あなたはツノがなくて大変ですね
そう答えました
あれを初恋と呼んでいいものか
今でも戸惑います
ただ、あ ....
ドトールで女と待ち合わせ
といっても携帯時代
正確にはドトールで女の連絡を待っていたが
まるで、連絡が来ない
ドトール地下のライブハウスでは
メロコアバンドが「青春」について叫んでい ....
神さま
私は罪深き人間です
自らの記憶を偽り
己すらも偽った
罪深き人間です
己を守るために
仮面をかぶり
それを偽るために
また仮面をかぶる
何が悲しくて
道化を ....
小さな心に大きな傷跡だけが、
今も僕の心を赤く染める。
その傷の痛みを感じるたびに、
その傷跡をなぞるたびに、
君のぬくもりを感じていた。
もう二度と開くことのない
1つの扉は、
....
小さなノートをひらいてみた。
その中には、あのころの気持ちが
そのまま入っていた。
すべてを詩にしてみた。
あのころの僕と今の自分は、
ちっとも変わらなかった。
小さな服が出てきた ....
「同情なんかいらない」
あのころから、僕はずっと人からそういう目で・・・
「かわいそう」という目で見られてきた。
でも、人はそういう目をして僕を見るのに、
誰も僕を助けてはくれなかった。
....
まるでパズルのように
少しずつ注意深く繊細に
お互いを重ね合わせて
組み立てたはずなのに
いつからか君だけは
最後の一片を組み合わせても
完成図にいくつもの
欠片は足り ....
山のお坊さんはおじいさんでした。
いつごろからおじいさんになったのかは覚えていませんが、いつのまにか山のお坊さんはおじいさんになっていたのでした。
山のお坊さんは、誰もいなくなった山の里で ....
悲しいという気持ち
忘れてしまったような気がします
いつも泣いてばかりの私なのに
心配という思い
忘れてしまったような気がします
いつも不安だらけの私なのに
心が綺麗だと
....
今日降った雨は
いつのあなたの涙だったのか
そういうことを
考えた私を笑ってください
あなたの泣き顔など見たこともないのに
手のひらに落ちたのは
私だけの涙で
あなたの涙は
....
おなかが痛くなって
道のはじっこにしゃがんでいたら
知らないお兄さんがそばにきて
だいじょうぶ?
と聞いてくれた
わたしは顔を上げた
なんと言おうか迷ったけれど
「おなかが痛いんです」と ....
14歳の冬
生理が1ヶ月近く
止まらなかったことがあった
わたしは学校で倒れ
保健室に運ばれた
どうしたのと先生に
やさしく聞かれても
上手く話せない
自分でもわからない
母親に病院 ....
僕の部屋にある
君の洗濯物を見る
「付き合ってるんだな」と実感
Tシャツや下着を見て
ちょっと微笑む僕は
傍から見たら
ただの変な人かもしれない
でも
とても幸せな人であること ....
「詩を読むのにも飽きて
ピヨピヨ湖のほとりで
釣りをしていた
おれが愛したのは
美しい風景ではなく
それを記述した言葉の美しさだった」
と かいたところで
....
雨に濡れて生きたいと思い
散る花をみて死にたいと思い
雨に濡れて死にたいと思い
散る花をみて生きたいと思い
海をみて死にたいと思い
海をみて生きたいと思い
結局 ....
夕焼け色に自転車こいで
うちからちょっと離れた団地の脇の
公園の角をすうっと曲がって
またペダルに力をいれる
冷たい風とかじかんだ手
ちぎれそうな耳にかさかさの頬
紺色した赤い空
硝 ....
きょうはぼくの誕生日
62歳になった 年齢はワープする
きのうまで27歳 パリのカルチェラタンを歩いていたのに
きょう ぼくのスニーカーは田舎道の ....
谷川俊太郎さんと酒を飲んだ
谷川さんが酒を飲むとは知らなかった
鶯谷ではない近くの酒場だった
朗読会か出版記念会のかえりだった
何度か同席したこと ....
ないているのです
きみは やさしいから
わたしが なくと
ないてしまうでしょう
ふれていないのは
くちびるだけなの
こぼしていないのは
きもちだけなの
ららら
きこえています ....
艸がなびく
馬がいななく
大学祭は多摩キャンパスの曇り空
お汁粉が食べたくて 小遣いもらって
スニーカーでいってきた
スニーカー・ブルース ....
いつのまにか
疲れ果て?
なげやり
ほったらかし
もし私に才能のカケラでもあれば とっくに満足のいく作品を作り出している
ゆえに 私は芸術に向いていない
だから あとは学問に身を捧げる ....
あれから
どれくらいの時が過ぎたのかなんて
思い出せないけれど
わたしは夜の11時頃
仕事帰りにひとりで
国道4号線沿いの
びっくりドンキーで
ハンバーグディッシュを食べていて
つい
....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ
ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
むかしのわたしはもっとまともだった気がする。
と
すなおにみとめてみる。
少しずつ木々が黄色に染まっていくのを見ていると
冬も近く秋の午後は金色にきらきらしている。
結局 ....
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