すべてのおすすめ
死ぬときはひとりでいたい
本当にひとりで
見守るものもなく
見捨てるものもなく
星が
星の瞬きが
気づかれないうちに黒く
黒く輝くように
かなしいとか
なみだとか
そんなも ....
階段で滑って
尻を打つ
これで今年
三度目
お陰で
ケツの骨はこなごな
当分の間
悪いことできない
今日は
うつ伏せで寝る
りんが
突然死したら
だれか泣い ....
あの頃、君に告げられなかったことを今
***
ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ
ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている
夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
争いは銃からではなく
言葉から始まることを知らなくてはならない
言葉で武装してはならない
言葉を武器にしてはならない
言葉の扱いが ....
おっぱいを触ったら
固かった
しかしそれは
おっぱいが固く張っているのではなくて
ブラジャーのパットが厚く丸いのだった
私が
私自身が騙されるのだから
つい
女の胸元を見てしま ....
ベンジャミン [5:31:27]
おはようございます
ベンジャミン [5:32:00]
僕は笑顔で言います
ベンジャミン [5:34:47]
明けてはいませんが
ベンジャミン [5: ....
昨日ペンが止まってしまった。
悲しくて泣いた。
書かない僕は消えてしまう。
怖くて震えた。
震える手で再びペンを握る。
何かが終わろうとしていた。
何かが変わろうとしている。
....
地下鉄の吊革に左手をかけて
全てをあずけていた
座席の学生服の三人組が目を泳がせていた
真ん中が左斜め前の女を指さす
「これ?!」
右の学生がコントのように真ん中の頭を手の平ではたく
「声 ....
君と僕を結ぶ距離を地図に書いて線を引いてはかってみたら
あまりに長くなって驚いてしまった
しかたがないので線の上に輪ゴムをのせて
びーん と引っ張って結んでからもとに戻すと少し縮まった
....
消えていく
痛みをなぞりながら
その痕こそが
証であるかのように
鮮やかに
鳴いている
幾羽か、を、目に
焼き付けることもなく
空の夢をよく見るのだと
その人はうつむく
....
114時 @ハト通信
ノートの
どのページをめくっても
もういいや
ってかいてあって
そのうえから
ぐりぐり ぐりぐり
ぬりつぶしてある
....
海に架かる
一番長い橋に向かう電車
無人駅で降りると
星空に冷やされた風が肩をすり抜ける
頬がほてってくるようで
駅からずいぶん遠くまで歩いた
通学路を思い出す
一度だけ手を繋い ....
おじちゃんが何かを落とす
僕も何かを落とした
だあれも拾わない
ちっとも気にならない
君は拾ってくれる
僕も拾ってあげる
でも たまに面倒だから
地面においてきちゃう
ごめんね
....
狂ってしまうと、あなたを
愛する草、風、鉄橋が散らばる中で
わたしは何もない
なにもない
なにもない
ためらいも勇気も
恥も
釣りをしている人がいて。
何もないことをくぐる ....
六畳一間に蛍光灯四本は明るすぎると思ったの
天井を見上げて目を背けたくなるような明るさは
いらないの
あなたとは多分
お互いに同じように身体が反応して
こころは少し後から大義名分をつけていた
性的関係が目的ではじまりだったけれど
生産してゆく年月と日々のいまとなって
それは消費されるもの ....
夕焼け色に自転車こいで
うちからちょっと離れた団地の脇の
公園の角をすうっと曲がって
またペダルに力をいれる
冷たい風とかじかんだ手
ちぎれそうな耳にかさかさの頬
紺色した赤い空
硝 ....
きょうはぼくの誕生日
62歳になった 年齢はワープする
きのうまで27歳 パリのカルチェラタンを歩いていたのに
きょう ぼくのスニーカーは田舎道の ....
むかしのわたしはもっとまともだった気がする。
と
すなおにみとめてみる。
少しずつ木々が黄色に染まっていくのを見ていると
冬も近く秋の午後は金色にきらきらしている。
結局 ....
まだ 眠い 朝
家の前に
赤ん坊が ひとり 欲しい
祝祭のように 泣き声をあげる
赤ん坊が ひとり 欲しい
言葉の着ている服を
次々と脱がしたら
すっぱだかの
あかちゃんのようになると
うれしい
そこで 本当に 脱がしてみたら
おじさんの すっぱだか
まあ もとは ....
薄紫は
桃色になる前の
儚い空の色
とてもいいものを見た気がする
明け方の空に
細い
爪の先のような月が光っていた
すぐ傍に
負けない光の星がよりそって
心中するよう
....
俺は時計を持たない営業部員でつまり仕事ができない
もらい物の手帳に不明瞭な単語だけ書きつらねて
昼間を秋葉原で過ごし歌舞伎町に立ち寄ってとにかく帰ってくる
今日は何本のエロビデオを店に突っ込んだ ....
前略
冬が過ぎようとしていますが、増すのは、はじめましての鮮やかさです。
柔らかさが温もりを連れ添う季節ですね。女性の香しさが引き立ち始める春の手前が涼しくさえ感じます。そんな乳白色を好きにな ....
悲しいね、何だか。なーんでこうなっちまったのか。
人間として基本的な事が出来てないヤツってのが多い気がする。
例えば、挨拶をする、悪い事をして叱られたら謝る、目上の人を尊敬する、等等。
何故だろ ....
ヘイ、小泉大統領どんな気分だい?
あんたが大統領になった頃
みんなあんたを支持していた
今ではどの画面を見てもあなたの顔は間抜け面にしか映らない
ヘイ、小泉大統領
あんたはSEXをしてるかい ....
振り向くと沖に知らない人ばかりになってこわい
貝の表面についてる回虫みたいな模様がこわい
高波が何でも持っていこうとするからこわい
クラゲが知らないうちに沢山わいてこわい
あが ....
おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう
ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと
それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う
....
男の昼はネギで始まると信じているわけでもなかろうに
君は駅のホームでネギを振り回している
君が普段ネギを買えるほどの暮らしをしていないのは
君のその身なりからすぐに推察できるけれど
駅 ....