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パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
高層ビルのすきま
通勤ラッシュの駅のホーム
それに似た、二酸化炭素の中

たりない、
たりない、と
うわごとのきみたちを
いつだって満たしてあげたいと
信号を送っているのだけれど
 ....
ところであなたは
どちらにお住まいですか

たずねると
その人は、
ビー玉沿線ですよ。
とだけ言って
ころころ笑った
笑いながら
ころころすれ違って
ふり返ったときには
もう
 ....
あなたはたぶん
わたしがシアワセと感じる指先や
透明になれるほんのすこしの暗号を
ちゃんと知っていて
いつだって手をひいて
この思慮深い森の出口につづく
複雑な線をといて
近道へ、
近 ....
ああ
かみさまはいるのだ、と
思った
そんな夜の話をしてあげる

雲をつんざく、青
無尽に動く、光
まっすぐ、
ひたすらまっすぐな、光
それから逃れるため
走った

(まっすぐ ....
ねえ、
こんなふうに光る
赤信号の交差点でも
きみは 
遠い場所へはせるの

さっきまで
胸をかげらせていたニュースも
アドバルーンの空気といっしょに
ぷすぷすと
消えてしまった
 ....
一日の終わりに
シャワーの蛇口をひねると
十二時のひずみから
しずくが落ちる
窓枠の
カタカタ
と鳴くのもよそに
通り過ぎたのは
秒針で


洗いながしたのは
遠い遠い
約束 ....
要るもの、
要らないもの、
要るもの、
要らないもの、

ねぇ
そこの、おにいさん

要らないものを別の誰かが
要るもの、
要らないもの、
要るもの、
要らないもの、

ね ....
こうやって、ね
もちあげたら
そうしたら、ね
おっこちてきたんだよ
ぽた、ぽた、
って
おっこちてきたんだよ


ぼくが
うちゅう、みたいな
まっくらで
つめたいところ、
り ....
月山一天さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
過酸化水素の夢- 望月 ゆ ...自由詩45*05-9-16
夕凪にとけてゆく- 望月 ゆ ...自由詩31*05-9-11
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20
空の底- 望月 ゆ ...自由詩49*05-7-3
アンダンテ- 望月 ゆ ...自由詩53*05-6-19
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8
一円玉のささやき- 望月 ゆ ...自由詩5*05-2-15
ビー玉沿線- 望月 ゆ ...自由詩14*05-1-22
ナビゲート- 望月 ゆ ...自由詩10*05-1-15
夜の欄干- 望月 ゆ ...自由詩9*04-12-29
フルスピードの、Tokyo- 望月 ゆ ...自由詩404-12-10
十二時のしずく- 望月 ゆ ...自由詩17*04-11-27
フリーマーケット- 望月 ゆ ...自由詩4*04-11-26
ぽたぽた- 望月 ゆ ...自由詩10*04-11-13

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