僕は君に
頑張れなんて言わないよ
たった1度しか
使えない翼なら
使ってごらん
大空を羽ばたいて
色んな綺麗なものをみて
色んな人の喜怒哀楽をみて
....
ひとりの夜が
こんなにも
悲しいなんて思いもしなかった
君といた時間が長すぎて
忘れていたんだ
昔の孤独を
今からでも間に合うのなら
白い羽根のついた ....
いっぱい掴もうと
目一杯、手を広げたら
指の間から
ボロボロと
涙がこぼれていきました
僕はブーメランを期待して
君にくさいセリフを言ったのだけど
ちっとも返事が返ってこない
心配して見に行ったら
しまった
君はイチコロでまいっていたらしい
堅い 青い海の上に君は立つ
黒い 傘なんて持ちながら
あぁ、
ふわりふわり
青い日陰が雪に落ちる
その上から白が塗りつぶそうと
冬至は一年で最も日が短い日なのです
そして夜がもっとも羽を延ばせる日でもあり
....
夜
JR京都駅を出て京都タワーを見ると
不思議と
僕は中学のころを思い出す
修学旅行で歩く京都は
当時の僕にとっては
ただの都会でしかなかった
嵐山・新京極で
外人が売る
謎のア ....
ロボットの僕は恋をした
街中の人が笑う
彼女も笑う
「プログラムさ」
誰かが笑う
目から汁が出たい
それでも僕は恋をしたんだ
目から汁が出る そんな
プログラムが欲しい
でも 僕 ....
現実を求めながら夜を歩いた
そこかしこに散らばるそれに
触れてはみるものの
まるで伝わってこない
思考の淵をさまよって
一人 呆然として
目の前にあるコップが
つか ....
痛みが残したものに
少しずつ慣れて
平気と笑って
隠す胸の傷
指先でたどる
消せない色々
転がりながら
散り散りになる絆
行き場所を求め
彷徨い続ける僕ら
雑踏にまぎれて
ビ ....
父さんの手帳を見たら
僕のことが書いてあった
最初のページには、可愛い息子だと
少しめくると、やんちゃな息子だと
ぱらぱらめっくってみる
良くできた息子
にくたらしい息子
困った ....
やいライオン! お前の牙を抜いてやろう
するどい爪が残っていても
噛み砕く牙は無い
さぁ どうする!
ここはサバンナだ
乾いた空と乾いた大地に
ガゼルやらシマウマやらは群れている
....
昔
ひとりぽっちだった私
ひとりぽっちに慣れてた私
恋をして
幸せは抱えきれないほど
二人に慣れて 幸せになれて
落としてしまった
割れてしまった
今度のひとりぽっちは
ちっ ....
わたしはさみしい
みんないなくなってしまうから
わたしが抱きしめると
みんな凍りついてしまう
わたしが好きになればなるほど
わたしは嫌われる
わたしは寒い冷たい場所に
あなたを閉じ込めよ ....
君と僕を結ぶ距離を地図に書いて線を引いてはかってみたら
あまりに長くなって驚いてしまった
しかたがないので線の上に輪ゴムをのせて
びーん と引っ張って結んでからもとに戻すと少し縮まった
....
眠り姫の起こし方は忘れました
と言いますか
眠り姫を読んでません
でも
とりあえず
キスで君を起こしたいと思います
よく寝る君は
ちょっと寝相が悪くて
キスしようとしたら寝 ....
ふかーい海の底へ飛び込んだら
途中で深海魚に出会いました
「深海魚さん、どこへ行くの?」
「なーに、わたしは夢を叶えに行くんだよ」
そう言って深海魚は浮上していきました
「深海魚 ....
いまここに 書きかけの手紙があります
あと一言書き足せば
それは郵便やさんが届ける必要もなく
わたせることでしょう
「死ぬ」なんてことを
簡単に口にしちゃぁ いけない
こうやって命 ....
覚えたての九九を妻が口ずさむ
大切なものは奪われても
忘れなければいいのよと妻が歌う
夕暮れ前に一瞬空が明るくなり
テーブルのりんごやみかんやバナナが色を手に入れた
頬杖つきながら
文 ....
裏も表も
私だから
裏も表も
傷だらけ
もう疲れたよ
もういいよ
裏も表も
私だけど
裏も表も
隙だらけ
気付いてるよ
でも
もういいよ
裏でも表でも ....
みだれた髪が顔をくすぐるから のびきった髪にくしを通す
こんな日は心もみだれて仕方ないので
そんな気持ちを宥めるように ゆっくりと ゆっくりと 何度もくしを通す
くしにからまった髪は ....
耳を落としたのです
あの人は目を落としたのです
しかし
わたしは耳がほしかったので
あの人は目がほしかったので
争そった日は
何度か死ねました
とても ....
白い息
私の中でお湯が沸いたみたい
手袋に
マフラーに
ほわわ〜ん
冷めないうちに
あなたの心に
紅茶をいれさせて
「ありがとう さようなら・・・」
そんなセリフは言えるのに
君は最後まであやまらなかった
青空は世界の王である午後にやきそばパンを買いにゆくとき
みとれてるあなたの美脚やきそばの麺の細さを味わうように
屋上であなたとふたり風に似る高鳴る胸の火災報知機
焦がれて ....
夜の視覚的象徴が
満月じゃなくて三日月になったのは
多分
人が完全さを妬んだから
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ
いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
ロボになりたい
目が光り
火を吹き
時を越えて
空を飛び
感情もない
どんなに辛くとも
人を傷つけず
自らの命を捨てられない
機械油を垂れ流す
ロボになりたい
姉は雨に打たれたまま 冷たくなった
母は燃え盛る炎のなかに弟を探しに行って 戻らなかった
もう悲しみは十分だと老人は言った
子供達は人を殺すために 敵を殺すために
兵隊になりたいと ....
アメリカ人らしき
外国人トリオと出くわした
パンク・バンドのライヴでの事だった
そのメンツの中でトリオは明らかにダサかった
何でアメリカ人かと思ったかと言うと
ショウをするバンドがアメリ ....
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