鍵盤の上をいつもおくれてくる指のように
わたしはすでに取り残されてひとりで立っている
ビー玉を空に撒いたような
ボールパークの歓声に耳をふさいで
美しい惰眠をむさぼる緑色の猫の舌が
....
一つ一つを
していく
一日一日を
生きていく
気楽に ぼちぼち行こうや
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
壮麗な科学技術の夜明けまえ
ボクとあなたが苺の関係だったということ
そのことが不可解な生き方に付加価値を付けてボクの証明につながり
つなぎ合わせのリボンを引きちぎる獣たちの姿を予見し ....
私は泉、私は湧出口
ふかいふかい不甲斐ない井戸
見たこともない、観ているじゃないか
雪のなか舞っていた孔雀
弾け開く桜の花芽となる
人、それぞれ泉
人、湧出口そのもの
....
沈丁花の香しさ
小風に誘われて
こころが遠い場所へタイムリープしてしまう
「ここから見ると。」
海沿いは照り映える鱗波がどこまでとなく続き
うっすら空に霞がかる
....
右に立ったクリエイターが誰もにも響く作品を作りたいという
左に立ったクリエイターが誰かに響く作品を作りたいという
前に立つクリエイターが自分の為に作品を作りたいという
様々なクリエイターが作品を ....
失敗ばかりした
分析などしない
理由は幾つもあるから
その割れた風船を
腰に結んで
風を待っても
飛べるはずがない
この先
過去に戻れなくても
忘れ物はしたくない
だか ....
市内の猫カフェ
最近次々と増えている
猫ブームが来ている
暖かい雰囲気の中で
沢山の猫と触れ合える
人によく懐く
猫の方から近寄ってくる
何度か行けば
猫は覚えているかのよ ....
これも運命
天の自由だ
と
真昼の幽霊は言った。
天気雨きららきらら
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
ラッシュアワーを過ぎて車輌には
まばらな乗客
停車したその駅では誰も席を立たない
低い土手が迫る人影ないホーム
竹の混ざった雑木が金網で仕切られていて
絶え間無し 葉を落とし ....
私には醜い部分もあるし、
私にもきれいな部分がある。
なので出来るだけ
醜い部分は出したくはないし、
きれいな部分を出したい。自戒として
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」こと ....
あなたの空に
雨は降り
震えながら
明日はない
と、
今宵だけ
あなたの胸から
流れ出る、
遡る時間
失われた記憶
寝台列車が発車する
カンカン鳴る踏切警報機、
幾つも幾つ ....
希望の朝。
常緑樹が瞳に優しい。
無情の朝。
屹立する断崖絶壁に立っている。
どんな夜を過ごそうが朝は来る。
不安、悲しみ、淋しさ、諍い。
微笑み、喜び、美、愛 ....
誰かに誘われるように
潮騒を聞きに砂浜に来た
秋めいた空
澄んだ空気と冷たい空気
ちょっとした厚着が必要
人は殆どいない
寂しさが漂う
秋の潮騒
何か言いたそうな
そんな ....
今日は雨、
初冬の冷たい雨
アスファルトは艶やかに濡れ輝き
窪みのあちこちの水溜まり、
雨滴は落ちる、
微かな銀輪の照り輝き
人は来て、人は去る
銀輪を踏み
雨滴に肩を濡らし
人 ....
明日
走って行く
風のつめたい方へ
呼ぶ手もないのに
走って行く
擦り減らして
擦り減らして
走って行く
うまいこと 体を置き去れれば
もっと軽くなって
走って行く
そのうち ....
○「ノー」も言えないと
自分の道は進めない
○「金と女にルーズな人は
いくらやさしくても
信用できない
○「一番肝心なことは忘れやすい」
○やさしい人よりも「責任感のある人」か ....
周りは林檎園ばかり
空気はほんのり林檎の香り
種類が多く
食べ飽きることは少ない
赤い林檎は美味しい
貰ったり
あげたり
土日祝日は人でいっぱい
林檎狩の人でいっぱい
静 ....
スマホには
簡単にタッチするくせに
私には全く
大切に
してくれてるの
わかってるけど
ちゃんと
伝わってくるし
優しいと思うけど
こっちは
もう
そろそろ限界に ....
スルーするにも細すぎる道
手前勝手の言い草に辟易ス
いっそ通行禁止の立て札で
事前に知らせてくれまいか
この明日の世の中は
ありとあらゆる可能性が
満ち溢れているにしても
主張ば ....
あてもなく歩く
ただ空を見上げて
吐き出す
息の白さが
そのまま雲に
届いて
靴紐みたいに
解けそうになる
首に巻いた
マフラーは
時計の針と
同じ方向で
一歩 ....
三人分のメジナを
海から釣り上げる君の。
笑顔を思い出す夜に
家族という文字が
暗やみから落ちてきて、もう
もう泣いてもいいの。と耳打ちしている
染みわたっていくあたたかさの
ふかふ ....
あなたにはあなたの、
私には私の、
世界がある
それぞれに
それぞれの
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがルールの、新しい詩歌です。}
暗黒物質や
暗黒エネルギーなんていう
いやな名前の
おかしなものが
宇宙にはあるらしい
あるらしい
なんてもんじゃなくて
なんと
宇宙全体の物質エネルギーは
74 ....
振り替えれば
あっという間だった
繰り返す雨
秋を呼ぶ雨だと
誰かが言っていた
一つ前の季節には
もう戻ることは出来ない
ただ秋へ向かうだけ
止まることなく
自分のペース ....
落ちている
冷たい月が刺さる秋
魔法使いの棲む屋根は赤
教えてと
君に頼ってばかりだね
なんだか優しい瞳(め)をしてるから
そっと手を
取って白くて長い人
....
心細くなっていくのは
日が暮れるからだ
寒いからだ
暗いからだ
人生と重ね秋
子も生まれ
君のお家は
上る春
ライジング・サン
じゃないか
春売って
酒浴びてなお
恋に ....
闇の中に
雨が降る
慈愛の雨が
私を濡らす
遥か計り知れない高みから
怒りは在る
哀しみは在る
取り壊された
我が家の
更地に
疼痛のさなか
ジョン・レノンの
....
誰も呼んではくれないので
自称詩人を名乗っている
多少は呼んでくれる人も
いるかもしれない
多少、他称詩人
なんつって
一人でウケてる~
えぇ、ぼっちですからね
自他の ....
愛などなかったと思うと
体がすうすうした
夢などみなかった
明日など持たなかった
そう思えばすうすうして
にんべんをはずした私の、
うすっぺらい物語も
すこし良いものに思えた
....
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23