1.現代詩をめぐる状況
現代詩の読者は減っている。団塊の世代のある詩人と話したとき、「私の若い頃は詩が若者たちの普通の話題に上がってきたが、いまはそんなことはないだろう。」と話していた。現代詩 ....
どうやら
ネズミ達が
うちの工場に来ているらしい
斜向かいの廃工場が取り壊され
行き場を失ったんだろうか
当然のように仕掛けられる
数百個の粘着シートやトラップ
そして殺鼠剤
....
寝る前に愛していると言う声は起こさないよう小さな声で
歳時記に君の名前を書き込んで松尾芭蕉を越えるのも恋
立ち寄る事はないカイセリという街をバスは通りすぎる。
窓から見える暗闇の景色は僕に観光地カッパドキアへの期待と、僕の胸はなぜ痛くなるのだろう、という今までの自分の闇、漆黒のトルコの平原の闇を僕に感じ ....
うんと小さいころは
好きだったのに
暗闇が怖くなったのは
いつだったのか
眠ると
二度と目が覚めないような
気がして
死ぬという事を考えると
恐ろしくて
毎晩 泣いていた ....
【おしまいの彩り】
るるりら
胸が焼けただれるような思いが ある
たとえば 死の足音におびえ すすり泣く声
黒点が太陽の灼熱を際立たせるように
終ら ....
列車の暖かいシートに座ると
向こう側のガラスの奥には
半透明な私が少し微笑んでいて
疲れて座っている
暗闇にうっすらと光り浮いている私は
ゼラチン質のように柔らかで他人の ....
朝がきた
薄ぐらいもやの向こうに
金色の光が輪をかけている
あなたが いつか その手のひらに
汲んできた水は だいぶ前に
何処かでこぼれてしまったけれど
....
雪はなんにも言わないところがいいよ
朝にしっかり積もった雪は
まるで借金みたいだけどね
きいてもいないことを語る
わかっているよ
あなたにはもう
終わってるんだってことを
いつか ....
振られても降られてもなほ通ひ舟
メルセデスで旅をする
日本中の商店街を夜走る
よこには地元の少年少女を乗せている
車内にはマクドナルドの匂いがこもっている
彼らには金を与えている
こっちは彼らの会話を聞 ....
国道二号線を走っていたら
ふいに視野の右側から
何か小さなものが飛び込んで来た
と思ったらサイドミラーの上に
シジミ蝶が止まっていた
小指の爪ほどの大きさの
灰白色の翅をピタリと閉じて ....
ピアニストは
彼の手に憑かれて、自分を見失う
彼らの感情は彼らの手に宿り、そして
「音」として世界に放出される
詩人もまた同じ事だ
詩人は自分の手が勝手に動 ....
刹那に殺せる だからコーヒーを飲む
人の怒りを侮ってはならない 誰だって人を殺せる
安らかなる思い込み コーヒーは安らかさを引き伸ばす
思い留める為に
微塵の一角を曲がれば 殺人の息が泣 ....
西の空を覆う厚い雲を
僅かに縁取り
淡い光が
放射状に
さらなる高みへ腕を伸ばす
羽毛のような桃色の塊が
透明な大気の層に漂うあたりへ
空はいつまで記憶するだろう
人の視線を
....
笑顔が足らないから
適当な思想が抱きついて
どうしようかと
喉元まで逆流してきた
雲合いも無慈悲に見えて
自分を是が非でも厭ってしまう
口元を咄嗟に手で覆い
少し あかぎれた ....
短日や横山由依のひとりごと
落とした心拾われない
重なってまた離れていくから
美しい模様になる
離れていくことを悲しいと
思っている今この時が
人生を彩っている
鮮やかで美しい
自分だけの模様を
綾なすために
今は何も怖れ ....
明けない夜はないと教えてくれた人は
暮れない昼もないとは言ってくれなかった
やまない雨はないと教えてくれた人は
永遠の晴れもないと言ってくれなかった
幸せの気配を感じるたびに身構える
....
けふ見しは枯野華やぐ幻や
黄金の舘月の光に
恩寵がわたくしの上にあつた頃
わたくしは「かれ」を感じなかつた
その手はわたくしを去らず
圓光のなかなにを識るともなく…
恩寵がわたくしの上にあつた頃
わたくしは「か ....
子供の頃テレビで見た海外はキラキラ宝石箱の様に輝いていた。
僕は友人とテレビゲームをしながらドラクエの冒険の世界に夢中になっていた。
大人になった幼馴染の僕と友人は子供の頃テレビで見たあの宝石箱の ....
その人に投げかけた孤独が
勢いよく跳ね返されてきて
私の胸に鮮やかな痣がプリントアウトされた夜
傷だらけの そのくすんだ球を
手毬のようにつきながら
迷い込んでいくサイバー・ラフォーレ
....
鳥葬の似合う枯野を探しけり
ねえ
ひとつぶのわだかまりもなく
こんなにさらさらで
どんなかたちにもなって
どんなかたちにもならなくて
よく晴れた日は
誰にも盗られないように
丁寧に埋めた
昨日の美しい心を
ぴか ....
【車窓から見える赤い風船は、まるで祝福のしるしみたいに 】
なんでかしらないが
あなたとわたしには
おなじ「なにか」が ある気がする
その「なにか」が なんなのかを
知 ....
マルマラゲストハウスのエリフさんに教わって宿の裏手にあるレストランに僕らは行った。 小広い店内、少しうす暗くテーブル席が十数席あり一番奥の席に座る。他に客が数名、グループ客がいた。 僕らはソテを注文 ....
きょうという日に
きょうという火が
ともされる
約束したわけでもないのに
東の空に
明るく
温かい
平等な
きょうが
どこから生まれてくるのか
ボクは
みつけた
旅の途中で ....
tamamiさんのおすすめリスト
(931)
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詩を救うための音楽——榎本櫻湖『増殖する眼球にまたがって』
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葉leaf
散文(批評 ...
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13-12-21
歳時記に君の名前を書き込んで松尾芭蕉を越えるのも恋
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北大路京 ...
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13-12-21
カッパドキア行きの深夜バス
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ガンジー
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13-12-21
暗闇。
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駒沢優希
自由詩
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13-12-21
【終】おしまいの彩り
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13-12-21
もうひとりの私はゼラチン質のようだ
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灰泥軽茶
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13-12-21
むかしの歌
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草野春心
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別れる日の初雪
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朧月
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13-12-20
をのこ傘
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織部桐二 ...
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13-12-20
少年少女と世界や株価
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吉岡ペペ ...
自由詩
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13-12-20
シジミ蝶
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壮佑
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手と詩人の関係
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yamadahifumi
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だからコーヒーを飲む
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13-12-20
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Lucy
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13-12-20
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13-12-20
落とした心拾われない
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13-12-20
模様
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森川美咲
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13-12-18
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